情報提供:一休.com
かつて、人々の大切なものを長年守ってきた「蔵」。今回ご紹介するのは、全国各地の「蔵」を再生した部屋に泊まることができる珍しい宿です。
快適で贅沢な時間を過ごせるホテルや旅館を厳選して取り扱う宿泊サイト「一休.com』に掲載されているホテルの中から、大人の贅を知り尽くしたサライ.jp 読者におすすめしたい『歴史ある「蔵」に泊まれる宿』を厳選しました。宿泊したいホテルを見つけたら、<一休ボタン>をクリックしてください。「一休.com」でWeb予約が可能です。
静かな時が流れる蔵の中で、非日常の滞在をしてみませんか?
1:和のゐ 角館
情報提供:一休.com
武家屋敷で有名な小京都、「角館」。風光明媚で古き良き歴史が薫る街には、今もそこかしこに「蔵」が点在しています。『和のゐ 角館』は街にある蔵を改装した、JR東日本グループのホテル。一歩、客室に足を踏み入れると、使われていた当時にタイムスリップしたかのような感覚に陥ります。ホテルの名前「和のゐ」は、暮らしを表す「居」という文字に、古くから使われる仮名遣いの「ゐ」を用いて、宿の歴史を表現しているとか。当時の営みが保存されたような蔵の宿で、静かなひとときを過ごしてみませんか。
▷築100年以上、100平方メートル超の蔵に泊まる
当宿は、3つの蔵で構成されています。それぞれの特徴について、一部屋ずつご紹介しましょう。
「西宮家 武士蔵」は田町武家屋敷通りにある部屋です。西宮家の祖先が高名な武士であったことから、武士の道具が設えられています。武具に触れることができるのも、歴史ファンにはたまらないことでしょう。
続いてご紹介するのは、「西宮家 ガッコ蔵」。ガッコとは漬物のことで、漬物を貯蔵するのに使用された「蔵」でした。そのことに由来して、漬物樽をモチーフにした浴槽などが設えられています。
最後にご紹介するのは「反物蔵」。元々は反物屋であったため、室内には反物やそれにまつわる道具などが飾られています。
▷この宿ならではの魅⼒
古民家を活用した宿『和のゐ 角館』では、3つの蔵、それぞれにおいて歴史ある日本の文化や暮らしの魅力に気づくことができます。具体的には、すべての蔵に囲炉裏が設えられていることが挙げられます。囲炉裏を囲んでの一献や、語らう時間は上質なひとときとなるのではないでしょうか。
朝食は、地元ならでは品々が詰め込まれたお弁当が部屋まで届けられます。地元秋田産のお米や味噌などを使用したお弁当からは地元愛が感じられます。
問い合わせ先
IN 15:00~19:00
OUT 10:00
客室数 3室
ペット 不可
お子様 可
TEL/0187-53-2774
住所/秋田県仙北市角館町中菅沢14
おすすめのプランは、「郷土を堪能!秋田づくし、しち兵ゑ2食付きプラン」2名で税込 45,000円~。
2:飯塚邸
情報提供:一休.com
栃木県の北東部に位置する、人口約1万8000人の小さな町・那珂川町に『飯塚邸』はあります。壮観な作りの有形文化財、『飯塚邸』では、歴史的建造物の中でいつもよりも重厚な時間を過ごすことができます。『飯塚邸』の広い玄関や回り廊下、座敷や茶の間の設えは、どこか懐かしさを感じることでしょう。新宅の2階は当時、女中部屋として使われていたとの記録が残っているそうです。建物の歴史に触れながら過ごす時間は、心に残るひとときとなるのではないでしょうか。
▷大きな梁に、蔵に泊まる醍醐味を感じる
『飯塚邸』は庄屋の豪邸である「本宅」、昔の伝統を感じる日本家屋「新宅A」、書院造りを体感できる「新宅B」の部屋に加え、「蔵」を丸ごとリノベーションした3つの部屋「文庫蔵」「土蔵A」「土蔵B」に分かれています。
その中でも注目したいのが、「文庫蔵」。この部屋は、重要な文書や金品をしまっておくために作られた堅牢な「蔵」でした。2階のベッドの上には、その歴史がわかる大きな梁が横たわります。外観は石造りで重厚な作りになっていますが、内側は近代的で柔らかな設計です。
▷この宿ならではの魅⼒
100年以上の時を経た日本の伝統建築に、近代的な家具や機能を設えることで、今までにない空間を作り出している、『飯塚邸』。ソファーのあるリビングに本格的なキッチンを兼ね備えたダイニングもあるので、長期滞在にも向いています。歴史ある蔵で、暮らすように旅するのも一興ですね。
問い合わせ先
IN 15:00~19:00
OUT 11:00
客室数 6室
ペット 不可
お子様 可
TEL/0287-82-7551
住所/栃木県那珂川町馬頭360
おすすめのプランは、「標準宿泊プラン<朝食付き>」2名で税込 35,200円~。
3:NIPPONIA美濃商家町
情報提供:一休.com
江戸時代から和紙の産業で栄えた岐阜県の「美濃」。「うだつが上がる」という言葉が生まれた町屋造りの建物は、当時の紙商の繁栄を今なお伝える重要な歴史文化遺産です。
そんな町に誕生した『NIPPONIA美濃商家町』は、美濃の歴史や文化に溶け込む体験ができる宿です。築100年を超える和紙原料問屋「旧松久才治郎別邸」と、川湊灯台へ続く旧街道沿いに建つ築150年の商家「須田万右衛門邸」の2つの旧邸を改修した全10室で構成。美濃の文化や暮らしがわかるショップやギャラリーも併設されています。
▷金庫として使われていた珍しい蔵に宿泊
「YAMAJOU棟(松久邸)」は、歴史ある数寄屋風の造りで、客室は全6室。中でも金庫だった空間が客室となった「金剛 YAMAJOU棟(松久邸)蔵」は、一風変わった部屋です。重厚感のある扉の先には、当時使われていた檜の収納棚が今も残っています。
一方、「小町 YAMASITI棟(須田邸)蔵」は、家財や祭事の道具を長年守ってきた蔵を改装した部屋。この部屋は、ペットも同伴できるのが嬉しいポイントです。土間のリビングや広々としたダイニング、天然芝のプライベートドッグランなど余すことなく楽しみたいですね。
▷この宿ならではの魅⼒
『NIPPONIA美濃商家町』では、町中を楽しむ仕掛けが用意されています。ホテルでは夕食の提供をせず、美濃で人気のお店とコラボレーションしていたり、隠れた名店のプランを紹介してくれます。こうしたサービスは、地元密着型施設だからこそできることでしょう。
地元の旬の野菜をふんだんに使った朝食は、美濃に住む地域住民の方が調理から配膳を担当します。地元の方と触れ合う機会を得ることで、懐かしくも美しい美濃の魅力を発見できるのではないでしょうか。町に溶け込むように旅したい方に、おすすめです。
問い合わせ先
IN 15:00~18:00
OUT 10:00
客室数 10室
ペット 可
お子様 可
TEL/0575-29-6611
住所/岐阜県美濃市本住町1912-1
おすすめのプランは、「早割 美濃の老舗定食屋「山水」選べる夕食付きプラン【朝食付き】」2名で税込 45,860円~。
4:The Bath & Bed Hayama
情報提供:一休.com
神奈川県・葉山の中心エリア・元町にある「古い蔵」。葉山町民なら誰もが知っている町の中で取り残されていた「蔵」を地元のクリエイターが中心となって「泊まれる蔵」として再生しています。バスとベッドだけの不思議な空間で「特別な時間を過ごしていただきたい」との想いから、名前は『The Bath and Bed Hayama』に。「古い蔵」の佇まいを生かした、味わい深い空間が創り上げられています。
▷地元民の思いが形になった、蔵の宿
『The Bath & Bed Hayama』は、葉山の人や葉山に愛着のある人たちが、宿づくりに参加して、再生した宿です。「泊まれる蔵プロジェクト」と称し、SNSを介して人が集合する「宿づくりイベント」の開催を重ね、交流するユニークな方法で1日1組限定の宿が完成しました。多くの人の思いが集まって生まれた宿は、「日常にあったはずの小さな“非日常”を取り戻す場所」がテーマになっています。
▷この宿ならではの魅⼒
『The Bath & Bed Hayama』はその名の通り、お風呂とベッドが中心の宿です。ジャグジーと一体となったバスリビングにはソファーベンチが設えられ、寛げる空間になっています。
バスルームには、数人で入れるクローバー型ジャグジーと、レインシャワー付のシャワーブースが備えられています。白いモザイクタイルを基調とした空間で、ゆったりとしたバスタイムを過ごすことができるでしょう。このほかにも、屋根裏部屋のような寝室や、本や写真集などが並ぶライブラリーを備えています。趣向に富んだ蔵の中の時間は、あっという間に過ぎることでしょう。
問い合わせ先
IN 15:00~24:00
OUT 11:00
客室数 1室
ペット 不可
お子様 可
TEL/080-2117-3217(株式会社グッドネイバーズ<9:30~18:30>)
住所/神奈川県三浦郡葉山町堀内901-1
おすすめのプランは、「【素泊まり】森戸海岸まで徒歩3分!葉山の中心地、リノベーションした『泊まれる蔵』」2名で税込 30,000円~。
5:滔々 阿知の庄 蔵の宿
情報提供:一休.com
美しい町並みを誇る岡山県・倉敷市にあるのは、『滔々 阿知の庄 蔵の宿』。1897年頃、移築された「蔵」を改修した一棟貸の宿泊施設です。宿の名前にもなっている「滔々(とうとう)」とは、山あいを蛇行しながら滔々と流れる川から着想してつけたもの。
宿の設えからは、職人の繊細な手仕事や素材の持つ豊かさが感じられます。心地いい空間をご堪能ください。
▷蔵の中は、モダンで過ごしやすい空間
蔵の中は、過去と現在が融合したモダンな空間になっています。リビングの床材には、地元工務店の材木蔵に20年以上眠っていた、赤身の美しい長尺の地松を使用。その上に、瀟洒な家具が並びます。北面に大きく立ち上がる壁は、岡山県備前市で製造される耐火煉瓦を表情豊かに貼り合わせたもの。吹き抜けの天井から光が差し込む2階部分には、中庭を見下ろせる畳の空間を配置。蔵の中にいる安心感に包まれながら、手足を存分に伸ばして寛げる時間が過ごせます。
▷この宿ならではの魅⼒
当宿は、100年を超える時の中で、少しずつ補修が重ねられてきた「蔵」です。外観は、移築当時のなまこ壁を復元しています。倉敷用水添いに、白壁と貼瓦のコントラストが美しく映えます。宿泊前からその美しさに見惚れることでしょう。
問い合わせ先
IN 15:00~17:00
OUT 10:00
客室数 1室
ペット 不可
お子様 可
TEL/086-422-7406
住所/岡山県倉敷市川西町20-1
おすすめのプランは、「滔々 阿知の庄 蔵の宿(素泊り)」2名で税込 59,400円~。
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普段とは異なる空間で過ごすことのできる、「蔵」を活用した宿を紹介してきました。長い歴史の中で人々が大切なものを納めてきた「蔵」。そんな「蔵」の中は、不思議と心地よい空間が広がっています。一味違う旅をしたい方に、おすすめです。
※本記事で紹介したプランの価格はすべて税込です。
※本記事は2022年8月9日(火)時点での情報をもとに作成しています。提供されるサービスの内容は随時、変更になる場合があるため、各プランの詳細をご確認のうえお申し込みください。
情報・写真提供/⼀休.com
文/奈上水香(京都メディアライン)
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