昨今では、新型コロナウイルス感染症の対策として、日々の体温計測が当たり前となってきています。しかし、大半の体温計は計測に時間がかかってしまうものも多く、特に朝の忙しい時間には煩わしく感じてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。
主に飲食店や大型複合商業施設など、外出先では非接触で検温できる機会も増えました。ああいった検温器のように、「自宅でスマートフォン(以下、スマホ)を使って一瞬で体温計測ができれば、日々の体温計測ももっと楽になるのに……」と思っている方もいるかもしれません。
そこで、今回の【アプリ基本のき】では、スマホでの体温計測についてご紹介したいと思います。
目次
スマホのカメラは体温計の代わりになる?
IoTによる体温記録も
毎日の健康管理におすすめのアプリ
まとめ
スマホのカメラは体温計の代わりになる?
スマホで体温計測ができそうなもの、と考えたときに初めに思い浮かぶのはカメラ機能かもしれません。果たして、スマホのカメラは体温計の代わりになるのでしょうか?
標準アプリのカメラ機能の場合
結論から申し上げると、標準アプリケーション(以下、アプリ)のカメラでは体温を測ることはできません。スマホには温度センサーがついていますが、これは端末内の温度を測るものです。
外の気温や体温を直接測るには、測定用のセンサーをむき出しの状態にする必要があります。しかし、スマホは多少落としたり濡れたりしても問題ないよう、堅牢性を考慮して設計されています。したがって繊細な測定部品を露出した状態にすることはできないため、基本的にスマホには測定用のセンサーはついていません。
しかし、中にはそういった計測ができることを売りにしているスマホも存在しています。それが、兼松コミュニケーションズ株式会社から発売されている「CAT S61」という端末です。
この端末では、高レベルな堅牢性・防水性に加え、温度検知カメラや人体に有害な物質が空気中にあるかを計測できるVOCセンサー等が搭載されています。
このように、Androidには独自機能を備えたものも存在するため、興味のある方は自分好みの機能が搭載されたスマホを選んでみてはいかがでしょうか。
標準アプリ以外のアプリでは?
標準アプリのカメラでは体温計測をすることはできませんが、中にはそれを可能にしたアプリも存在します。Androidでインストールできる『hakarun (はかるん) – 脈拍から体温がわかるアプリ』は、体温計測できるアプリのひとつです。
このアプリではスマホのカメラを使い、脈拍を基に体温を計測します。良くも悪くも体温は脈拍に左右されるため、毎日起きてすぐに体温計測をする、といった習慣をつければ十分活用できるアプリです。
IoTによる体温記録も
イヤホンのようにスマホに接続して体温計測ができるデバイス、というものも最近では増えています。スマホに接続した後に額に近づけると、わずか1秒で計測できるようなものも多いです。
また、健康管理のために毎日体温を記録している、という方も中にはおられるのではないでしょうか。最近では、体温計とスマホが連携され、体温計測をすれば自動的にスマホアプリに記録を残すような体温計もあります。自分の習慣に合わせて、こういったデバイスや体温計を採用してみてはいかがでしょう。
毎日の健康管理におすすめのアプリ
日々を健康に暮らすためには、体温計測以外にも健康管理が重要です。最後に、健康管理におすすめのアプリをiPhone・Androidにわけてご紹介したいと思います。
iPhoneの場合
iPhoneをお使いの方におすすめの健康管理アプリは、『超じぶん管理「リズムケア」』です。このアプリでは、あらかじめ記録できる項目が決まっているアプリと異なり、自分で好きな項目を記録できるようにカスタマイズすることができます。
健康管理アプリに多い体重や睡眠時間はもちろん、勉強時間の管理や体調、習慣化したい項目など、日常のあらゆることを簡単に記録することが可能です。
Androidの場合
Androidをお使いの方におすすめの健康管理アプリは、『ララしあコネクト』です。このアプリでは、歩数や睡眠時間、体のストレス、心拍数など様々な健康に関するデータを管理することができます。
特に歩数・歩速を基に脂肪燃焼量や消費カロリーを計算したり、スマホのカメラを使って心拍数の計測なども簡単に行うことが可能です。
最後に
スマホの標準アプリのみでは、体温計の代わりにすることができません。しかし、新しくアプリをインストールしたり、スマホに接続できるデバイス等を使えばスマホを体温計の代わりにしたい、という希望を叶えることができます。
スマホは、このように使い方を理解して自分好みのカスタマイズを行えば、利便性が何倍にも膨れ上がります。日々の健康のためにも、外部デバイスや健康管理アプリを検討してみてはいかがでしょうか。
●構成・執筆/西田 絢(にしだ あや|京都メディアライン・https://kyotomedialine.com)
国家試験「情報処理技術者試験」の区分にある「ITパスポート試験」「基本情報技術者試験」を保持。通販ECパッケージの開発・導入・保守サポートを行う企業にて技術面での保守サポートを行っている。