免疫力を高めるために欠かせない睡眠
4回シリーズで今日からできる免疫力を高める生活習慣をご紹介しています。3回目の今回は「睡眠」がテーマです。
十分な睡眠は、日中に溜まった疲れを回復するだけでなく、ウイルスに対する免疫力を維持するためにも大切です。そこで今回は、質の良い睡眠をとるためのコツをご紹介します。
免疫機能は睡眠中に高まる
私たちの体は、寝ている間に免疫細胞が活発になり細菌やウイルスに対する抵抗力が高まります。例えば、体の中に入ってきた細菌やウイルスをやっつける「白血球」は、寝ている間に作られます。そのほかにも、日中の疲れを癒し体力を回復する「成長ホルモン」、体内時計を調整し免疫細胞を活性化する「睡眠ホルモン」も寝ている間に分泌されます。
快眠をもたらす入浴
質の良い睡眠を得るためには「体温」がポイント。人は体温の高い状態から、急に体温が下がると眠くなります。そのため、就寝の2~3時間前に体温をあげておくと、深い眠りにつきやすくなります。
体を温めるのに効果的なのが入浴です。ただし、就寝直前の入浴や熱すぎるお湯は逆に目が覚めてしまいます。就寝の2~3時間前に38度ぐらいのぬるめのお湯で25~30分、42度の熱めのお湯なら5分程度入浴すると、体の内部までしっかり温まり、布団に入る頃にちょうど体温が下がって寝つきがよくなります。ぬるめのお湯で30分ほど半身浴をするのもおすすめですよ。
良質な睡眠を得るためのポイントは「朝食」
たんぱく質を構成するアミノ酸の一種である「トリプトファン」は、免疫力を高めるために欠かせない栄養素です。トリプトファンは「セロトニン」というホルモンの原料で、そのセロトニンは夜になると、免疫細胞を活性化する睡眠ホルモンに変わります。
トリプトファンは魚介類や鶏肉、乳製品や豆類に豊富に含まれ、炭水化物やビタミン・ミネラルと一緒に摂ることでセロトニンがたくさん作られます。つまり、ごはんやパンなどの主食、たんぱく質や野菜、きのこなどを使った主菜・副菜が揃ったバランスのよい食事が重要です。また、食べてから睡眠ホルモンに変わるまでには時間がかかるため、朝食でしっかりと食べるのがおすすめです。
トリプトファンが摂れるおすすめレシピ
人参とツナのサンドイッチ
【材料】(1人分)
人参 70 g
塩 0.2 g
ツナ(水煮缶) 30 g
カロリーハーフマヨネーズ 小さじ1と1/4 (5 g)
酢 小さじ1/3強 (2 g)
食パン(8枚切) 100 g
カロリーハーフマヨネーズ(パンに塗る用) 大さじ1/2 (6 g)
【作り方】
1.人参を千切りにし、塩ふって、水気をしぼる。そこに、ツナ、マヨネーズ、酢を入れて和える。
2.パンにマヨネーズを塗り、1を挟む。
【栄養価】
エネルギー 342kcal
たんぱく質 15.0g
脂質 7.8g
炭水化物 53.3g
食物繊維 4.1g
食塩相当量 2.1g
* * *
質の良い眠りで免疫力を高めるために、1日3回バランスのよい食事を心がけましょう。
編集/おいしい健康編集部
監修/おいしい健康管理栄養士
株式会社おいしい健康
「誰もがいつまでも、おいしく食べられるように」という理念のもと、ITを活用したヘルスケア事業や生活メディア事業を展開しています。主なサービスとして、病気の予防・管理、ダイエットなどを目的とした管理栄養士監修のレシピ検索・献立作成サービス「おいしい健康」を運営。社内には、サービスの監修や向上にあたる管理栄養士が複数在籍しており、食や健康に関する情報をエビデンスに基づき正確にわかりやすく発信しています。
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