取材・文/ふじのあやこ

写真はイメージです

家族の中には、血縁のない『義(理の)家族』という間柄がある。結婚相手の親族関係を指すことが一般的だが、離婚件数が増える現在では、親の再婚相手や、再婚相手の連れ子など、家族の関係は複雑化している。血のつながりがないからこそ生じる問題、そして新たに生まれるものも存在する。義家族との関係を実際に持つようになった当事者にインタビューして、そのときに感じた率直な思いを語ってもらう。

婚活事業を複合展開する株式会社IBJでは、2022年に当社の結婚相談所ネットワーク内の成婚者データを分析(調査方法:インターネット調査、調査対象:IBJネットワークで成婚した男女1,860人(男性867人、女性993人)、調査期間:2022年2月16日~3月1日)。2018年と2022年を比較すると「再婚」の値が、男性は13.7ポイント、女性は15ポイント上昇した。さらに、「子供の有無」に関しても2018年と2022年で比較すると、「あり(同居)」の成婚しやすさが男性は11.5ポイント、女性は12.2ポイント上昇。子供との同居がある場合でも、4年前と比べて男女共に成婚しやすい結果となった。

※「成婚しやすさ」とは、活動会員数における各年代の比較を分母とし、成婚者における各年代の比率を分子として表したもの。(100%が平均となり、100%を超えるほど成婚しやすいとされる)

今回お話を伺った達也さん(仮名・41歳)は高校の同級生と再会して、34歳のときに結婚。相手には6歳の女の子がいた。

両親は“男らしく”育ててくれたが、学生時代の恋愛経験はゼロ

達也さんは埼玉県出身で、両親との3人家族。達也さんはやっと授かった子どもで母親から溺愛、父親からは厳しく育てられた。父親とは中学、高校と反抗期のときにはほぼ口を聞かない状態が続いたものの、大学進学のときに和解。今は何をするのにも応援してくれているという。

「小さい頃は、夜遅くに帰ってきて一瞬しか私と関わらないくせに偉そうに勉強をチェックしてきたり、顔を合わす度に怒られることばかりで、父親のことは大嫌いでした。母親のことは父からの叱咤を慰めてくれる存在でしたが、思春期に入って、そんな母親の存在も鬱陶しいと感じることも増えてきました。私はわがままな子どもだったんですよね。

ずっと両親と会話がないことが続いていたけれど、大学進学の話し合いのときから徐々に仲は修復されていきました。最初は反対されたのに、私がどうしてもその大学に行きたい理由を伝え続けたら、父は認めてくれて、母は応援してくれました。そのときに『思っていたことを話せば親はわかってくれるんだ』と思って、会話を意識的にするようにしました」

大学ではスポーツ科学を専攻して、スポーツイベントなどを展開する企業に就職する。上司や同僚などには恵まれたが、恋愛関係はうまくいかず。アルバイトの大学生に遊ばれたこともあるなど、苦手意識が強かったそう。

「ずっとサッカーをやっていたのですが、プロになれるレベルにはまったく及ばず、じゃあスポーツに関わる仕事がしたいと大学ではスポーツを外で支える側の勉強をして、希望していた企業にも就職できたんです。会社はアスリートのイベントも主催するところで、知り合いは増えていきましたがほとんどが男性。女性も同僚にいましたが、元々モテる容姿でもなく、何もありませんでした。

実は高校、大学と彼女がいたこともなくて、就職して初めてできた彼女は、うちの会社でアルバイトしていた大学生でした。何度か2人で食事に行って、付き合おうという言葉も伝えて、OKももらっていたのに、彼女にはずっと同じ大学に彼氏がいたみたいで。それが私にバレた途端にバイトにも来なくなって、それっきりです。3つ下の10代の子に騙されたことはショックでしたよ……」

【元同級生がバツイチ子持ちに。付き合うことはできても結婚は想像できなかった。次ページに続きます】

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