今年2月、日本の島を数え直したところ、それまで6852だった数が14125と倍以上に増えました。その中で人が住んでいる有人島はたったの416島だそうです。これだけたくさんの島々に囲まれた日本には、離島でゆっくり過ごすことができる居心地のいい宿がいくつもあります。
そこで今回は「一休.com」から厳選した「離島にある宿」をご紹介。宿泊したいホテルを見つけたら、<一休ボタン>をクリックしてください。「一休.com」でWeb予約が可能です。
離島の魅力と言えば、どこまでも続く広い空や美しく澄んだ青い海に、すがすがしい空気。そして、なにより嬉しいのは静かな環境でしょう。たまには都会の喧騒を忘れて、ゆったり過ごす旅に出てみませんか。
1:One Suite THE GRAND(ワンスイート ザ・グランド)(沖縄県)
写真・情報提供/一休.com
日本屈指のリゾート地、沖縄県。本島の中部に位置し、東シナ海に面する古宇利島は、別名「恋島」とも呼ばれる、周囲約8キロメートルのこぢんまりとした島です。
古宇利島にある『One Suite THE GRAND(ワンスイート ザ・グランド)』は、東京・西麻布で10年間ミシュランを獲得し続けている名店「ラ・ボンバンス」の味を楽しむことができる、大人のための美食宿。インフィニティプールから望む、水平線に沈んでいく鮮やかな夕陽は、時間を忘れていつまでも眺めていたい絶景です。
▷この宿がある離島
沖縄本島北部にある本島有数の美しい海が広がる「古宇利島」は、沖縄本島と古宇利大橋でつながった車で行ける離島です。沖縄版「アダムとイブ」のような言い伝えが残っており、「こうりじま」の語源は「恋島(くいじま)」だとも言われています。
古宇利大橋を渡る際は、透明度が高い海の間を車で走り抜けることができ、その景色の素晴らしさは沖縄ならでは。シュノーケリングやサイクリングのようなアクティビティはもちろん、古民家とサトウキビ畑が織りなす沖縄の原風景を楽しむこともできます。
▷この宿ならではの魅力
写真・情報提供/一休.com
ホテルは古宇利島の頂上となる海抜100メートルの場所に位置しており、まるで海と空の間に浮かんでいるような気分が味わえ、全室から東シナ海の美しい景色を望めます。入ってすぐのレセプションに飾られた古宇利島の海をイメージした鮮やかなブルーのアートパネルのほか、沖縄を感じるアートがホテル内にさりげなく配されており、まるで美術館のよう。
お食事はぜひ「La BOMBANCE 古宇利島」で。総料理長が用意したその日のメニューをスタッフが「なぞなぞ」にして提供するという遊び心は本店のままに、「ラ・ボンバンス」ならではの世界観が沖縄の食材で解釈・表現された料理の数々が並びます。
情報
TEL/0980-51-5770
住所/沖縄県国頭郡今帰仁村古宇利2451
室数/22室
おすすめのプランは、「【1日2組限定プラン】地産地消季節のカウンターディナープラン|夕朝食付き」夕朝食付き2名で104,500円~。
2:五島リトリート ray by 温故知新(長崎県)
写真・情報提供/一休.com
九州最西端に位置する五島列島。雄大な自然美と、世界文化遺産に登録された教会群など歴史が綾なす、多彩な魅力を持つ島として人気です。
五島のシンボルでもある鬼岳。約100万年前の噴火で流れ出た溶岩が創り出した景勝地、鐙瀬(あぶんぜ)溶岩海岸を見下ろす高台に建つのが『五島リトリート ray by 温故知新』。2022年8月オープンで、建築デザインはザ・ペニンシュラ東京をはじめ、ラグジュアリーなホテルを多数手がけた橋本夕紀夫氏です。
▷この宿がある離島
大小約150の島々からなる五島列島の中心である「福江島」。長崎または福岡空港から福江空港(五島つばき空港)まで約40分、長崎港から福江港は最短約1時間半でアクセスできます。
キリシタンの歴史を物語る世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を有し、信仰を守り続けた信徒たちが建てた美しい教会が点在。日本ではないような独特の景観と、手つかずの壮大な自然の宝庫です。
▷この宿ならではの魅力
写真・情報提供/一休.com
五島の美しい自然と施設が融け合うような、斬新な発想や技が発揮された館内は、どこからでもまるで絵画のような景色を楽しむことができます。「ステンドグラス体験」「椿の搾油体験」など島の文化に触れられたり、日本の秘境百選に選定された火山島「嵯峨島トレッキングツアー」や「rayオリジナルクルーズ」など島の魅力を丸ごと体験できるアクティビティも充実。
一年を通して様々な旬の魚介や、生産量が少なく幻と言われる、ミネラル豊富な牧草で育った「五島牛」など、地域の食材を使ったお食事もお楽しみのひとつ。長崎伝統の手仕事で定評のあるガラス工芸「瑠璃庵」のガラス食器でいただけます。
情報
TEL/095-978-5551
住所/長崎県五島市上崎山町2877
室数/26室
おすすめのプランは、「【一休限定】 【1泊2食付】五島でリトリートステイ」夕朝食付き2名で96,800円~。
3:sankara hotel&spa 屋久島(鹿児島県)
写真・情報提供/一休.com
縄文杉をはじめとした独自の生態系が育まれている、世界自然遺産の森をもつ屋久島。世界中の多種多様な気候をぎゅっと詰め込んだような奇跡の島とも言われています。
『sankara hotel&spa 屋久島』は、屋久島への貢献と比類なき自然への尊敬の念を抱き、島が守り続けている精神を受け継ぐことを信念にしたホテル。「sankara(サンカラ)」とは、サンスクリット語で“天からの恵み”を意味するそうです。
▷この宿がある離島
1993年、白神山地とともに日本初の世界自然遺産として正式に登録された「屋久島」。九州最南端の佐多岬から南南西約60キロメートルに浮かぶ周囲132キロメートルの円形の島です。大阪や福岡、鹿児島から飛行機で、鹿児島港からは最短1時間45分でアクセスできます。
樹齢7200年と言われる縄文杉をはじめ、樹齢1000年を超える屋久杉が多数生育する深い原生林と数々の瀑布、多様な植物など、島独自の壮大で幻想的な大自然が最大の魅力です。島の大半は山岳や山地で、その気候は亜熱帯から亜寒帯と幅広く、年間降水量も日本一で「ひと月で35日も雨が降る」と言われるほど。
▷この宿ならではの魅力
写真・情報提供/一休.com
夏季限定で開催される「闇夜の森歩き&海亀観察ツアー」や、屋久島に関する書籍などがそろった600冊以上の蔵書を誇るライブラリーなど、屋久島を体感できるアクティビティも充実。さらに2022年3月にプールサイドに誕生した、屋久島の杉を使ったフィンランド式サウナ「agni(アグニ)」は【SAUNACHELIN(サウナシュラン) 2022】に選出されました。
熱帯雨林に囲まれた高台にあるレストランでは、自然のパノラマを楽しみながらお食事をいただくことができます。オーガニックの農産物から山野草まで、屋久島をはじめとした豊かな自然の中で育った食材を吟味し、フレンチをベースにした、新感覚のメニューをそろえています。
情報
TEL/0800-800-6007
住所/鹿児島県熊毛郡屋久島町麦生字萩野上553番地
室数/29室
おすすめのプランは、「【フランス料理とお酒のマリアージュ ペアリングディナープラン(2食付)」夕朝食付き2名で103,600円~。
4:碧き島の宿 熊野別邸 中の島(和歌山県)
写真・情報提供/一休.com
和歌山県の勝浦湾周辺に浮かぶ大小130余りの島々は、日本三景のひとつにもあげられる「東の松島」に勝るとも劣らない素晴らしい景色に恵まれていることから、「紀の松島」と呼ばれています。
そのひとつ「中の島」にある『碧き島の宿 熊野別邸 中の島』は、専用の船でしか行くことができない宿。外周1.7キロメートル程度の小さな島ですが、島全体がこの宿の敷地となっています。
▷この宿がある離島
世界遺産の熊野古道・那智大社のある和歌山県那智勝浦ですが、那智勝浦港周辺に点在する「紀の松島」は南紀随一の景勝地とも言われているほど。紺碧の海に浮かぶ大小の奇礁奇岩が創り出す、周囲17キロメートルにおよぶ海岸美が見事です。
ラクダ島、ライオン島、兜島、筆島、洞窟の鶴島などと名付けられた島や岩々を巡るクルージングも人気です。この宿がある中の島は勝浦湾の目と鼻の先にありながら、船に乗らないと渡ることができません。わずか5分の船旅ですが旅情気分が盛り上がること間違いなしです。
▷この宿ならではの魅力
写真・情報提供/一休.com
温泉が湧く「中の島」のお湯は含硫黄-ナトリウム-塩化物温泉。島内には自家源泉が6本あり、1日約700トン、毎分486リットルの豊富な湯量を誇ります。波しぶきがかかりそうなほど海に近い大露天風呂「紀州潮聞之湯」では、まさに潮騒に包まれたような入浴体験ができます。
新館「凪の抄」は全室露天風呂付き。白木の家具や繊細な組子の障子、アースカラーで整えられた室内は、落ち着きと温もりを感じるインテリアです。
情報
TEL/0735-52-1111
住所/和歌山県東牟婁郡那智勝浦町勝浦1179-9
室数/44室
おすすめのプランは、「【レギュラープラン】~聖地熊野の麓で過ごす最上級の滞在を。専用客船に乗って一島一旅館への旅へ~」夕朝食付き2名で67,760円~。
5:直島旅館 ろ霞(香川県)
写真・情報提供/一休.com
江戸時代には海上交通の要衝として栄えた歴史を持つ香川県の「直島」。島内には建築家や現代アーティストたちの作品と町並みや自然をマッチングさせる取り組みが話題となり、国内はもとより世界中からもアートファンが訪れています。
この島に2022年4月にオープンした『直島旅館 ろ霞』。島でも古い町並みが残る「本村(ほんそん)エリア」に、全室半露天風呂を備えた本格的な旅館として開業しました。
▷この宿がある離島
高松港からフェリーで約1時間、岡山の宇野港からだと約20分。島内は1周約11キロメートル、「美術館エリア」「本村エリア」「宮之浦エリア」の3つに分かれています。
安藤忠雄設計で、瀬戸内海の美しい景観を損なわないよう建物の大半が地下に埋設された「地中美術館」や、空き家を改修し作品化した「家プロジェクト」、草間彌生氏の「赤カボチャ」や「南瓜」など、島内では様々なアートを観賞・体験することができます。
▷この宿ならではの魅力
写真・情報提供/一休.com
宿のアートプロデューサーには京都芸術大学教授の後藤繁雄氏が就任。すでに名和晃平氏、品川亮氏など、今注目の若手アーティストの新作が集められ、直島の新アートスポットとしても注目されています。
部屋は全室スイート仕様。すべてに庭と面した半露天風呂が設けられているのが特徴で、心地良い海風に吹かれながら入浴が楽しめます。お食事は瀬戸内の素材のみを丁寧に扱い、丹精込めて作られた「会席コース」のほか「寿司コース」も選べます。しかもヴィーガンはもちろん、肉類は食べないけれど魚介類や乳製品は食べるペスカタリアンなどにも対応。
情報
TEL/087-899-2356
住所/香川県香川郡直島町1234
室数/11室
おすすめのプランは、「【瀬戸内の旬菜鮮魚を愉しむ】会席コースプラン」夕朝食付き2名で84,000円~。
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海を渡った先にある独自の文化や自然が育まれた日本の島々。離島と言いながら橋でつながっていたり、空港が整備されていたり、意外とアクセスのよい島も多く存在します。
都会の何でもそろった観光地に比べると少し不便かもしれませんが、それも楽しんでしまえるのが離島での旅の醍醐味です。なにより、その島でしか味わえない体験が待っているはず。ぜひ出かけてみてください。
情報・写真提供/⼀休.com