
しっかり休んだはずなのに疲れが残る、季節の変わり目になるとすぐ体調を崩す——そんな状態が続いて悩んでいませんか? 体調を崩しやすいのは年齢や生まれつきの体質だから仕方がないと思ってしまいますよね。しかし、虚弱体質と呼ばれる状態には、食事や冷え、運動不足など、日々の習慣が影響していることもあります。
あんしん漢方所属の薬剤師で漢方薬に詳しい山形ゆかりさんに、虚弱体質の特徴や改善のためのセルフケアをうかがいました。
虚弱体質とは?

虚弱体質とは、疲れやすい、食が細い、冷えやすい、風邪をひきやすいなど、体の抵抗力や回復力が弱い傾向にある体質のことです。特定の病名があるわけではなく、検査で明らかな異常が見つからなくても不調を感じる場合があります。
虚弱体質の背景には、生まれ持った体質だけでなく、睡眠不足や栄養不足、ストレス、運動不足などが重なっていることもあります。
「なんだか調子が悪い」と思っていても検査では異常は見つからないため、西洋医学では病気として扱われにくいのが特徴です。
漢方医学における未病

漢方医学において、虚弱体質は検査では異常が見つからないが自覚症状がある「未病」の状態と考えます。
主な原因として考えられるのが、生命エネルギーにあたる「気(き)」が不足した「気虚(ききょ)」や、体に栄養を運ぶ「血(けつ)」が不足した「血虚(けっきょ)」などです。
ただし、漢方医学では本人が感じている不調だけではなく、その人の体力や胃腸の状態、冷え、睡眠、気分などを含めた全身の状態をみます。
同じ疲れやすさでも、体質によって適した対処法や漢方薬は異なります。まずは生活の土台を整え、それでも不調が続くときは専門家に体質を見てもらうことが大切です。
虚弱体質を改善するためのセルフケア

虚弱体質を改善するには、日々の習慣を見直すことが大切です。今日からできるセルフケアを紹介します。
1.朝食を必ず摂る
朝は食欲がなくても、何も食べずに出かける習慣は見直しましょう。朝食を摂ることで体内時計が整いやすくなるほか、日中の活動に必要なエネルギーを補給できます。
最初から品数を増やす必要はありません。おにぎりに卵や納豆を添える、トーストにヨーグルトやチーズを組み合わせるなど、主食とたんぱく質を一緒に摂ることから始めましょう。
食欲がない朝は、温かい味噌汁やバナナ、牛乳など、口にしやすいものを少量でも取り入れてください。
2.冷えから体を守る
冷えは血行不良や自律神経の乱れを招くため、季節を問わず体が冷えないように工夫しましょう。
夏でも薄手のカーディガンやストールを持ち歩き、冷房が効いた場所では首やおなか、足首などを冷風にさらし続けないことが大切です。入浴時には熱すぎないお湯に浸かって体を芯から温めるのも効果的です。
食事では、冷たい飲み物や食べ物の摂りすぎを控え、味噌汁やスープ、温かいお茶を摂るよう意識しましょう。
3.軽い運動をする
虚弱体質が気になるときに、いきなり激しい運動を始める必要はありません。まずは通勤や買い物の際に5~10分多く歩く、エレベーターの代わりに階段を使うなど、生活のなかで動く時間を増やしましょう。
疲れている日は椅子に座ったまま肩を回したり、ふくらはぎを伸ばしたりするだけでも構いません。今の生活のなかで無理なく続けられる運動を取り入れましょう。
虚弱体質におすすめの漢方薬

虚弱体質を根本から改善したいなら、漢方薬を活用するのもひとつの手です。漢方薬は複数の生薬を組み合わせてつくられています。不調の根本原因にアプローチし、体質の改善を目指します。虚弱体質には胃腸の機能をよくしたり血流をよくして全身に栄養を運んだりする働きの漢方薬を選びましょう。
人参養栄湯(にんじんようえいとう):エネルギーや栄養を補い、体に活力を与えることで元気を取り戻すサポートをしてくれる漢方薬です。冷え症で体力がなく、貧血気味の人に向いています。
加味帰脾湯(かみきひとう):胃腸機能を高め、栄養を体に行き渡らせることで心と体を滋養し、睡眠の質の向上にも働きかける漢方薬です。食欲不振で疲れやすく、精神不安や不眠のある人におすすめです。
漢方薬は同じ症状でも体質によって処方が変わり、副作用やほかの薬との飲み合わせにも注意が必要です。自己判断で選ばず、漢方薬に詳しい医師や薬剤師へ相談しましょう。
漢方薬選びに迷う人は、オンラインで相談できる「あんしん漢方」を活用する方法もあります。体質や症状についてスマホひとつでいつでも・どこでも専門家に相談できるため、忙しくて相談の時間を取りにくい人も、ご自身に合った漢方薬を探すきっかけにできます。
小さな習慣を積み重ねて毎日を元気に

虚弱体質の原因は、根性や努力不足ではありません。食事や運動などの毎日続けられる小さな習慣が、体を立て直す土台になります。一度にすべて変えようとせず、今日できることから始めてみましょう。
<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり(やまがたゆかり)
薬剤師・薬膳アドバイザー・フェムケアサポーター。糖尿病病棟での経験から予防医学と食事の重要性を痛感し独立。エビデンスを軸に薬膳・発酵・フェムケアの視点でレシピ監修や執筆、講師活動を通じ「食から整える健康」を提唱。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」で薬剤師を務める。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0321&utm_source=sarai&utm_medium=referral&utm_campaign=260822







