取材・文/ふじのあやこ

離婚、再婚などで複雑化する家族関係。血縁のない家族(義家族)との関係で生じる問題、そして新たに生まれたものを、当人にインタビューして、当時感じた素直な気持ちを掘り下げます。(~その1~はコチラ)

今回お話を伺った真白さん(仮名・36歳)は、昨年、30歳の時に高校時代から付き合っていた同級生と結婚、現在は大阪市内のマンションで2人暮らしをしています。交際時から浮気や金銭的負担を強いられますが、それでも別れなかったのは純粋に好きだったからだと当時を振り返ります。

「人生の半分を夫と一緒にいて、今までたくさん裏切られましたし、私が就職してからは私のマンションに押しかけてこられて同棲を始めたんですが、当時夫はフリーターだったから家賃や光熱費などは私がすべて出していました。さすがに悪いと思っていたのか、食費などのお金は出してくれていましたけど。家での家事もほぼ私がしていて、夫は何もしませんでした。昔はそれでも一緒にいたかったという思いがまだあったから、結婚したんです」

お金の管理にも一切文句を言わない夫には借金があった

結婚生活は意識を変えるために引っ越しして、そしてお金の管理も真白さんがすべて請け負ったそう。しかし、結婚生活からわずか1年後に旦那さまは仕事を辞めてしまいます。またフリーターになってしまったら……という思いがあった真白さんは旦那さまに次の仕事を自身の人脈を使って紹介するなど、とにかく面倒を見続けます。

「同棲期間に一度引っ越しをしていたので、家賃など光熱費は折半にしていたんですが、財布は別々でした。夫は元々まったく貯金できるタイプじゃなくて、ギャンブルこそしないものの、後先考えずに今欲しいものを買うような人。だから結婚時にお金の管理を私がしたいと言いました。夫はあっさり了承してくれましたよ。お金の出入りなどにも一切口を出さず、お小遣いでやりくりしていました。

しかし、決まった額というのが良くなかったのか、夫は『会社に行こうとすると気分が悪くなる』というメンタル不調を理由に仕事を辞めると言い出して。本当に辛そうにしていたから反対もできなかったんです。環境を変えればいいと思って、過去に5年以上もフリーターをしていた時に逆戻りしないように、私の人脈を駆使して新しい仕事を紹介しました」

お小遣い制度を受け入れていた旦那さまの借金が発覚したのは2年前。義母の姉からのタレコミでした。

「夫がお小遣いでは足りずに消費者金融から毎月数万で借り入れていたものが自分で返済を回せないようになって、義両親と義母の姉夫妻にお金を無心していたのです。どうやらどちらにも本当の借金の額より少なく申告していたようで。義母のお姉さんとは親族の集まりでしか顔を合わせたことはないのですが、お姉さんは自身の旦那さん(義母の実兄)がお金を渡したことをよく思っていなかったみたいで、迷惑しているという内容でした。そこから義両親を含めた家族会議になり、夫の借金の額が130万ほどだということが発覚。本当に申し訳ないですが、50万ほどは出していただき、伯母夫婦に負担させた分を含む残りを私たちの家で返しました。独身の頃からの私の貯金を含めて」

【次ページに続きます】

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