取材・文/ふじのあやこ

離婚、再婚などで複雑化する家族関係。血縁のない家族(義家族)との関係で生じる問題、そして新たに生まれたものを、当人にインタビューして、当時感じた素直な気持ちを掘り下げます。(~その1~はコチラ

今回お話を伺った直子さん(仮名・39歳)は、35歳のときに結婚して、現在は義実家に徒歩圏内の場所で旦那さまとの2人暮らしをしています。結婚の挨拶の場で進められた同居話をスルーできず、その場でリフォーム案まで決まっていったとか。

「最初は夫の部屋と隣の物置部屋をつなげて広くするだけで、義母からの『ここで暮らしてお金を貯めればいい』の言葉を鵜呑みにしてしまいました。実際のリフォームはあれもこれもと追加していき、最終的には大規模なものになり、私たちは家賃としてリフォーム費の一部を負担していくことになりました」

リフォーム費と消耗品費の一部を負担して同居したものの……

リフォーム費は400万円弱、施工期間は30日というものに。すべての行動がリフォーム中心となったものの、2人は無事結婚。同居生活がスタートします。

「リフォーム期間を待って、引っ越しや結婚式が決まっていきましたね。リフォーム費は家賃として月5万ということになり、そこには光熱費なども含まれていました。実際に2人暮らしを始めるよりも安かったし、まぁいいかなって。でも、実際に一緒に暮らし始めると食費や消耗品のお金が曖昧になっていって、義両親は請求はしてこないものの払ってもらい続けるのは気が引けてしまって。結局食費としてプラス2万のお金を渡すことになりました」

気が引けたのは義母の家事を一切手伝わせてくれなかったからだと言います。

「義母はずっと専業主婦で、家事をやる順番が事細かく決まっていました。そしてそれを邪魔されるのを極端に嫌う人で……。洗濯物を洗う順番があったり、冷蔵庫の上の段に入れる調味料順番や、食洗器に入れるお皿の順番も決まっていました。最初は教えてもらおうと私も頑張ったんですが、何度も『私がやります』と言われて、心が折れちゃって。私は結婚後も仕事をしていたので、もう手伝わないことに決めたんです。でも、そうなると何もせずに居間にいることが気まずくなってしまって、自分の部屋で過ごすことが多くなり、会話も無くなっていきました」

同居は解消もリフォーム費だけ残る。次ページに続きます

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