素朴な味わいで「うんま!」(うまい!)と人気を集める五平餅や、日本三大山城に数えられる岩村城などがあり、魅力いっぱいの“東美濃”エリア。近隣では、鵜飼の見物も可。旅の楽しさに事欠きません。

昭和レトロの町で、懐かしのグルメを堪能しよう

明治初期創業の「水半名物販売店」の三代目・鈴木秀一さん。菊牛蒡を手前味噌に付け込んだ美味しい味噌漬けを手作りしている。

東美濃にある恵那市の岩村は、ドラマ「半分、青い。」の撮影が行われた話題の町だ。岩村駅から岩村城跡に向かう本町通りの両脇には、昭和の面影を残す懐かしい看板やポスターを掲げた店々があり、レトロな雰囲気を生かした地元グルメの店も多い。

炊いたうるち米を潰して、わらじ型などにして串に固め、醤油や味噌のタレで焼いた岐阜県の山間部などに伝わる郷土料理・五平餅は定番だが、岩村で栽培が奨励され、古くから家庭で食べられているのが名物の菊牛蒡の味噌漬けだ。

菊牛蒡の名は、岩村出身の植物学者・三好学博士により、牛蒡の切り口の模様が菊の花に似ていることから付けられたという。100年以上続く地元の漬物の美味も味わおう。

「元祖菊牛蒡味噌漬」の深い味噌味と、カリッとした歯触りは、日本酒のつまみにも絶品だ。600円(税込)。

もうひとつのレトログルメが元祖「カステーラ」だ。岩村に伝わるカステラは、220年以上前、岩村藩の藩医が長崎でオランダ人からカステラの製法を学び伝えたもので製法も当時のままだという。今では長崎でも消え去ってしまった、日本で唯一の原型カステラだ。

また、ドラマの撮影が行われた西町商店街を舞台に、町並みを昭和色に演出した「ふくろうまつり」も11月まで開催。昔懐かしい商店街での売り出しもあるので、岩村の観光案内所などでチェックしよう。

寛政8年(1796)創業の「松浦軒本店」。カステーラ伝来当時から、製法を変えずに作り続けている。

卵2、砂糖2、小麦粉1という江戸期伝来当時の配合比率を守る。卵の風味と素朴な甘さが美味しい「元祖カステーラ」480円(税込)。

※東美濃を楽しめるお薦めツアーの詳細は下記のウェブサイトをご覧ください
↓↓↓
JR東海「Shupo」東美濃ページ
http://shupo.jr-central.co.jp/travelplan/higashimino/plan.html

女城主への思いが、代々受け継がれる城下町

天明7年(1787)創業の「岩村醸造」。築230年以上の店内には明治の時代に米や樽などの運搬に使ったトロッコのレールが残り、酒造りの歴史を今に伝える。

平安時代後期、文治元年(1185)築城の山城・岩村城は、戦国時代、織田軍と武田軍の攻防の拠点ともなった。

織田信長は、美濃を攻略の足掛かりとして時の岩村城主、遠山景任のもとへ叔母で絶世の美女と謳われた「おつやの方」を嫁がせ、実子・御坊丸も跡継ぎとして送り込む。武田軍も狙いを岩村城に定める中、景任が病死。御坊丸が幼かったため「おつやの方」が女城主として領民を守り広く慕われたという。

しかし、武田軍との戦いが激しくなる中、「おつやの方」は、無血開城を条件に武田軍の武将との婚姻と、御坊丸も養子となることを迫られ、決断に至る。ところが今度は織田軍との戦いに破れ、兵などの助命を条件に開城する。しかし信長は許さない。そんな両軍の策略に翻弄されるまま、悲劇の生涯を閉じたという。

城下町の店の軒先にかかる青い暖簾には、領民思いの女城主を偲び各店のおかみさんの名前が入る。それは暖簾をくぐる旅人への粋なおもてなしともなっている。

城下町家屋の軒先には、佐久間象山や渡辺崋山などの思想家を弟子に持つ、岩村出身の幕末の儒学者・佐藤一斎の箴言が記された木札も掛かる。心に響く教訓の数々に触れながら町歩きを楽しもう。

古い町並みを歩くと、店先には青い暖簾が見える。暖簾には各店の「おかみさん」の名前が代々入り、女城主への思いを受け継いでいる。同じく城下町の家の軒先には、佐藤一斎の様々な箴言が記された木札が掛かり、城下町らしい凛とした気配が漂う。

酒蔵「岩村醸造」が醸す「女城主 純米吟醸 生」(720ml 1910円・税込)は岐阜県の酒米ひだほまれを使った名酒で地元でも親しまれている。果実香と酸味が調和し料理との相性もいい。予約で酒蔵見学可能。電話:0573-43-2029

*  *  *

次回は近隣の岐阜を訪ね、夏の風物詩・ぎふ長良川鵜飼の紹介や、鵜飼場近くの日本家屋が立ち並ぶ情緒あふれる町並みの川原町を散策。信長が天下布武の拠
点とした、金華山山頂にそびえる岐阜城へもご案内します。

東海道新幹線で行く東美濃のツアー

【夏のお薦めツアー①】
ロープウェイ・船・列車3つの乗り物で涼を満喫
~観光列車「ながら」と長良川鵜飼見物
郡上八幡と岐阜城と城下町・岩村2日間

JR九州の豪華列車「ななつぼし」を手掛けた水戸岡鋭治氏デザインの観光列車「ながら」で、郡上八幡から美濃太田までの約1時間の風光明媚な列車旅をお楽しみいただけます ◆夏の風物詩・長良川鵜飼を並走する船からご観覧いただけます(夕食弁当付き) ◆金華山ロープウェーで岐阜城へご案内します ◆300年以上の歴史を誇る渡し船・小紅の渡しから長良川の水面に移る美しさが評判の岐阜城をご覧いただけます ◆朝の連続テレビ小説「半分、青い。」の舞台としても話題の風情のある岩村城下町へもご案内します。

  • ●旅行内容:1泊2日 出発日:7月22日~9月23日(詳細は下記「shupo」サイトでお確かめください) 出発駅:東京駅・品川・新横浜・小田原駅 添乗員:同行あり 最少催行人数:25名 最少お申し込み人数:1名 宿泊先:ホテルコーヨー、または、岐阜キャッスルイン、または、アパホテル岐阜羽島駅前 利用列車:東海道新幹線こだま号普通車・指定席+観光列車ながら利用 お申し込み締め切り日:11日前

おとなおひとりさまの旅行代金
3万9900円~4万9900円

【夏のお薦めツアー②】
美濃・淡路・伊勢15の旅情でめぐる
贅沢すぎるゆったり大周遊 4日間

7つのブランド牛、淡路牛、近江牛、飛騨牛、三田牛、丹波牛、松坂牛、若狭牛と、高級食材、イセエビ、アワビ、カニを食べ尽くす贅沢 ◆2つの当社基準最上級Sランクホテルと5つ星の宿(観光経済新聞社認定)に宿泊 [1泊目]下呂温泉 水明館 [2泊目]大津 ロイヤルオークホテル スパ&ガーデンズ [3泊目]夢舞台 ウェスティンホテル淡路 ◆地底最大の滝「大滝鍾乳洞・神秘の大滝」、天空の城「苗木城跡」・「清明神社」、絵画のような風景「根道神社・名もなき池」、世界遺産「姫路城」(入城料込)なども巡る3泊4日の贅沢な旅プランです。

●旅行内容:1泊2日 出発日:7月30日~9月28日 出発駅:東京・品川・新横浜・小田原駅 添乗員:同行あり 最少催行人数:35名 最少お申込み人数:1名 宿泊先:1泊目:下呂温泉 水明館【指定】、2泊目:大津 ロイヤルオークホテル スパ&ガーデンズ【指定】、3泊目:夢舞台 ウェスティンホテル淡路【指定】 利用列車:東海道新幹線「こだま」号普通車・指定席 お申し込み締め切り日15日前

おとなおひとりさまの旅行代金
7万円~9万5000円

各ツアーの詳細は下記のウェブサイトをご覧ください
↓↓↓
JR東海「Shupo」東美濃ページ
http://shupo.jr-central.co.jp/travelplan/higashimino/plan.html

 

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