8月1日から7日は「栄養週間」。栄養を学び、食生活を考える1週間です。
いつも栄養を気にせず食事をしている方も、この1週間は自分の食事を振り返ってみませんか?
栄養はとりすぎても、少なすぎても、偏りすぎてもいけません。栄養バランスの整った食事がきほんです。
栄養バランスを整えるためには「献立」が重要。おいしい健康管理栄養士が、栄養バランスが整う献立の作り方を紹介します。
まざまな栄養素を自分にあったエネルギー量の範囲で摂る
毎日を元気に過ごすためには、「適度な運動」「質のよい睡眠」、そして「バランスのよい食事」が欠かせませんよね。「バランスのよい食事」とは、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの5大栄養素を、それぞれ適量補える食事のことをいいます。さまざまな栄養素を、自分にあったエネルギー量の範囲内で、まんべんなく摂るのが理想です。
❶「主食」「主菜」「副菜(+汁もの)」をそろえる
ごはんやパン、麺類などエネルギー源になるのが「主食」です。
「主菜」は肉や魚、卵、大豆製品など、たんぱく質を含むものを取り入れた、1食の中でも主役のような存在です。「大きなおかず」などともいわれています。
「副菜」は野菜やきのこ、海藻などの「小さなおかず」で、ビタミン・ミネラル、食物繊維の摂取が期待できます。
「汁もの」といえばみそ汁やスープなどですが、野菜やたんぱく質など、さまざまな栄養素を手軽に摂ることができます。また、水分補給にもなります。
これらの「主食」「主菜」「副菜」「汁もの」を1食でそろえることで、栄養バランスが自然と整いやすくなります。
❷1食ではなく、1日のトータルでバランスを意識する
「主食」「主菜」「副菜(+汁もの)」を1食でそろえるのが理想ではありますが、品数を作れないときや、食欲がわかないなどの理由から栄養が偏ってしまうときもあるでしょう。
そんなときは1食単位で栄養バランスを整えようとせず、次の食事や翌日の食事で調整し、1週間単位でバランスのいい食事になっているかを心がけてみてはどうでしょう。
❸1食あたりのエネルギー量をベースに考える
献立を作るのときは、エネルギー量も大切なポイントです。
1食あたりのエネルギー量は、1日に必要なエネルギー摂取量の1/3が目安。
食事支援サイト『おいしい健康』には、「糖尿病患者さんのための1週間あんしん献立」というコンテンツがあり、1日のエネルギー摂取量が1600kcalの方にあわせ、夕食を想定した献立をお届けしています。
この場合、1食あたりのエネルギー量の目安は、1600kcalの約1/3の500kcal台。500kcal台におさまるように、主食・主菜・副菜(+汁もの)を組み合わせて献立が作られています。
[1週間あんしん献立はこちら]
ちなみに、この1日のエネルギー摂取量は、年齢や性別、からだを動かす量などから算出し、人それぞれ異なります。アプリ・webの『おいしい健康』では、生年月日や性別、身長・体重、活動量、疾患や食事のテーマなどの情報を登録することで、エネルギー量を含む食事基準が算出。自分にあった献立の作成ができるのです。
丼ものやカレーをバランスよく食べるコツ
とはいっても、カレーやラーメン、親子丼などの1品料理を食べることもよくあるかと思います。
ごはんや麺、それに野菜や肉なども一緒に摂れる料理は、作りやすく食べやすいもの。
忙しい方やひとり暮らしの方、料理が苦手な方などは、1品で済ませることが多いかもしれません。ちょっと栄養バランスが心配になりますよね。
野菜が十分ではないことが多い場合も
丼ものやカレー、ラーメンなどの麺類などは、炭水化物の主食と肉や魚などの主菜をあわせて食べることができます。野菜も入っていれば副菜代わりにもなります。
ただ、野菜が十分ではないことが多いので、簡単なサラダや海藻を入れた汁ものを添えてみましょう。不足しがちな野菜や海藻類などを手軽に摂れ、バランスが整いやすくなりますよ。
例えばタコライス。具材にトマトやアボカド、レタスなどのたっぷりの野菜を加えますよね。さらにご飯を白米ではなく麦ご飯にすることで、不足しやすい食物繊維もアップします。
タコミートには豚肉を使っているので、たんぱく質も補えます。合わせるスープには、大根やにんじん、ミックスビーンズなどを入れ、野菜を手軽に摂る工夫をしています。
[タコライスとスープの献立例はこちら]
ぜひ、楽しみながらレシピを組み合わせて、今日の食べたい気分にあわせて献立を作ってみてください。栄養バランスが整った献立は、彩りがよくなり、見た目にもワクワクして食欲がわいてきますよ。
株式会社おいしい健康
「誰もがいつまでも、おいしく食べられるように」という理念のもと、ITを活用したヘルスケア事業や生活メディア事業を展開しています。主なサービスとして、病気の予防・管理、ダイエットなどを目的とした管理栄養士監修のレシピ検索・献立作成サービス「おいしい健康」を運営。社内には、サービスの監修や向上にあたる管理栄養士が複数在籍しており、食や健康に関する情報をエビデンスに基づき正確にわかりやすく発信しています。
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