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豪華寝台列車「ザ・ガン号」で1420㎞の荒野を行くオーストラリア大陸縦断の旅【後編】キャサリン→アリススプリングス [PR]

文・写真/櫻井 寛

「ザ・ガン号」その2

※豪華寝台列車「ザ・ガン号」で1420㎞の荒野を行くオーストラリア大陸縦断の旅【前編】ダーウィン→キャサリンはこちら

 

キャサリン渓谷をボートで巡るオプショナルツアーを楽しんで列車に戻ると、ホスピタリティ・アテンダントのミッシェルが冷たいドリンクを用意して待っていてくれた。この日のキャサリンは摂氏41度、それだけに冷たいドリンクが美味しく、まるで我が家に帰ってきたかのような安堵感を覚える。夕食の時間まで1時間ほどあるというのでシャワーを浴びることにする。ゴールド・カンガルー・クラスのツイン・キャビンは、全室にシャワーが完備する。実に快適な寝台列車である。

タークーラ・レストラン

タークーラ・レストラン

18時20分、キャサリン駅を発車。そして19時から食堂車「タークーラ・レストラン」にて「キャサリン・ゴージ・ディナー」が始まった。ゴージとは渓谷の意である。今宵のメニューは、アントレのナッツ入りパンプキンスープと温野菜に始まり、メインコースはキング・フィッシュまたは、ロースト・ラム、ハーブチキン、そしてオーストラリアならではのメニュー「カンガルーのステーキとクロコダイルのテリーヌ」の4種類からのチョイスである。少なからず迷ったが、やはりオーストラリアでしか食べることのできない、ご当地料理をオーダーする。

すると、レストランのクルーに、

「ちょっと待って、今から列車を降りてカンガルーとクロコダイルを獲ってくるから」

と、ジョークを言われた。カンガルーはビーフの赤身、クロコダイルはチキンのササミにも似た味わいだった。

カンガルーのステーキとクロコダイルのテリーヌ

そしてデザートは、ウォーム・アップルパイ、またはチョコレート・ムース・ケーキという充実の内容であった。

満腹となって、寝台車に戻ろうと思いきや、

「皆様、食後はどうぞラウンジカーへ」

というゴールド・カンガルー・マネージャーからのアナウンスがあり食堂車に隣接するラウンジカーへ。ドアを開けるとワインが待っていた。オージーワインの試飲会というわけだ。さらに別のラウンジカーではトレイン・マネージャーによる「ザ・ガンの歴史」がスピーチされた。

ラウンジカー

 

夜も更けて、寝台車に戻るとすでにベッドはセットされていた。夕食の間にホスピタリティ・アテンダントがベッドメーキングをしてくれたのだ。ベッドに横になって目を閉じたが、なかなか眠れない。日本では珍しくなってしまった寝台車が嬉しくて眠れないのだ。

ベッド

まるで遠足の小学生のようだが、眠ろうとするとますます眠れなくなる。そこでベッドに潜ったままカーテンを開けてみる。すると車窓一杯に、満天の星空が浮かび上がった。あまりの美しさにますます目が冴えてしまったが、南十字星などの星座を目で追う内に、カーテンを開けたままいつしか寝入ってしまったようだ。

お蔭で翌朝は、日の出とともに目が覚めた。

アウトバック・日の出

いや、太陽に起こされた。アウトバック(オーストラリア内陸部の未開の荒野)に昇る太陽は、一際エネルギッシュに感じられた。

アウトバック・車窓

ダーウィンを発っておよそ24時間、「ザ・ガン号」はアリススプリングス駅に到着した。開拓時代に発見された「アリスの泉」が町の名の由来だが、アリスとはいったい誰なのかを知って驚いた。鉄道開通以前の1871年、大陸縦断の電信中継所がここに建設されることになったが、その工事監督官チャールズ・トッド氏の愛妻の名前なのだそうだ。それは大層な愛妻家、いや、恐妻家だったのかも知れない。

アリススプリングス

アリススプリングス

さて、「ザ・ガン号」の大陸縦断の旅もここが中間点。私はアリススプリングスで途中下車することにした。「アリスの泉」を見たいこともあったが、なにより、オーストラリアのヘソ、世界最大級の一枚岩、ウルルを一目見たかったからである。ウルルまでは470kmもあるが、ここアリススプリングスが最寄り駅である。それにしても、470kmで至近とは、スケールが桁違いに大きな国だ。

アリススプリングズからウルルまで、バスで6時間と聞いた私は、迷うことなく飛行機を選んだ。レンタカーという手もあったが、470kmの間にガソリンスタンドが3軒しかないと聞いて恐れをなしたのである。

飛行機がアリススプリングス空港を飛び立ったその瞬間から、広大無辺、360度がアウトバックという光景が広がった。人工物が一切見当たらない大地には驚きを禁じえなかった。こんな壮絶な風景の中を「ザ・ガン号」はひたすら走り続けていたのかと思うと、感慨もひとしおである。

離陸して30分、何もなかった地平線の彼方に、忽然と巨大な岩が浮かび上がった。それが先住民族アボリジニの言葉で、「ウルル(待ち合わせ場所の意)」であった。地上高346m、外周9.4km、世界最大級の1枚岩である。それを目にした瞬間、私の五体を電気が流れるかのような感動が貫いた。オーストラリアならではのビッグな感動である。

ウルル

文・写真/櫻井 寛

※今回の記事で紹介した豪華寝台列車「ザ・ガン号」の一部貸切ツアーが8月に催行されます。詳しくはこちらをご覧ください。

  ↓↓↓

●ザ・ガン号ツアーのお知らせ

 

【観光地紹介】
・キャサリン渓谷(ニトミルク国立公園)

ニトミルク渓谷(キャサリン)

Katherine Gorge Sunset Cruise

Still Water at Nitmiluk Gorge

ニトミルク国立公園は、古代の砂岩の国から彫られた13の峡谷を含む広大な地域。 カヌー、ボート、またはヘリコプター、あるいは徒歩で世界的に有名な公園や渓谷の国を探索しよう。

・ウルル(エアーズロック)

ウルル(エアーズロック)

ウルルウルル(エアーズロック)

オーストラリアのスピリチュアルの中心地と考えられているこの地域の宝石がウルル(エアーズロック)。ウルル地方には、オーストラリアで最も有名な2つの岩層、広大な渓谷、そして物語、ダンス、芸術が豊富な古代の先住民文化がある。

※ウルルやほかのオーストラリアの観光地について詳しくはこちらをご覧ください。

  ↓↓↓

●ノーザンテリトリー政府観光局のHP

 

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