新着記事

【夕刊サライ/コウケンテツ】「世代へ受け継ぐ味」郷土色溢れるお雑煮は、伝えていきたい究極の和食(コウケンテツの料理コラム 最終回)

夕刊サライは本誌では読めないプレミアムエッセイを、月~金の毎夕17:00に更新しています。金…

【閲覧注意】カレー好きもカレー嫌いになるイヤな妄想画像10コ【イシグロ妄想研究所 vol.4】

構想・文・イラスト/石黒謙吾(分類王)「カレーはどうもニガテで食べられない……」とい…

知られざる履きやすい下駄!東京浅草・高久の八ツ割下駄【メイドインニッポン紀行】

取材・文/編集部東京・浅草は新仲見世通りに店を構える高久は、創業80年の江戸小物・雑…

ヘルニア患者の長引く腰痛、原因は「トリガーポイント」だった【川口陽海の腰痛事件簿 第1回】

取材・文/わたなべあや腰痛トレーニング研究所の川口陽海(かわぐち・はるみ)さんは、自…

【名門校の青春食堂 第6回】早稲田中学校高等学校×メルシーのラーメン(東京・早稲田)

文/鈴木隆祐早稲田生に愛されてきたワセメシの代表選手『メルシー』のラーメン早…

なぜお金持ちは長生きする?健康と経済の共通点から導く「健康長寿の秘訣」とは【予防医学の最前線】

文/中村康宏「お金」と「健康」といえば、サライ世代の多くの人が気にかけている問題では…

【夕刊サライ/角田光代】エジプト:悠久の街と、私のなかの悠久(角田光代の旅行コラム 第12回)

夕刊サライは本誌では読めないプレミアムエッセイを、月~金の毎夕17:00に更新しています。木…

長崎・小値賀の2つの教会【長崎の潜伏キリシタン関連遺産を旅する 第2回】旧野首教会/小値賀教会

写真・文/石津祐介キリスト教が禁教とされた時代、頑なに信仰を貫いた潜伏キリシタン。その信仰の…

袖裾ゴム式作務衣|軽快な着心地で動きやすい夏の作務衣

これからの季節は、庭仕事など屋外での作業が増えてくる。そんなときの“作業着”のひとつとして、…

谷崎潤一郎がまとっていた絢爛豪華な長襦袢【文士の逸品No.21】

◎No.21:谷崎潤一郎の長襦袢文/矢島裕紀彦長襦袢と呼ぶには、余りにも絢爛…

サライ最新号

ピックアップ記事

>>過去の記事へ

サライの通販

>>過去の記事へ

暮らし

殻はいいけど食べちゃダメ!江戸時代の猫とアワビの因果な関係【にゃんこサライ特別編4】[PR]

文/一乗谷かおり

猫を描いた江戸時代の浮世絵を見ていると、何故かアワビの貝殻が頻繁に登場します。

猫がアワビのお皿に顔を寄せていたり、ネズミが寝ている猫の傍らでアワビのお皿にいたずらをしたり、アワビ模様の着物を着た擬人化猫がいたり……“猫に鰹節”とはいいますが、“猫にアワビ皿”といってもいいくらい、たくさんの作品が残されています。

たとえば猫好き絵師として知られる歌川国芳画の浮世絵『源氏雲浮世画合』「柏木」(東京都立図書館蔵)にも、アワビの貝殻の皿でごはんを食べる猫がさりげなく登場します。

女性の足元をご覧ください。

アワビのお皿で餌を食べてます。

同じ国芳の、東海道五十三次の宿駅を猫で表した『其のまま地口 猫飼好五十三疋』にも、アワビやホタテの貝殻を皿として使う猫たちが描かれています。

ここにもアワビの殻のお皿が。

こちらはホタテのお皿です。

実は江戸時代、アワビの貝殻は猫のごはん皿として定番だったのです。

他にも、ホタテや牡蠣の貝殻も使われたようですが、ホタテでは水分の多いものはあまり入れられず、牡蠣は不安定。アワビであれば、殻に4、5個ほどある小さな穴をふさいでしまえば、猫によく与えていた汁かけ飯も入れられる良い皿になったのです。

明治時代以降も、アワビ皿は猫用に使われていました。夏目漱石の『吾輩は猫である』の名無しの猫さんも、やはりアワビ皿を使っていたことが小説中の描写からわかります。

実際にアワビの貝殻をキャットフードのお皿にしてみました。安定感もあり、深く、たっぷり入りました。我が家の猫たちもお気に召した様子でした。

■貝殻はいいけど身を食べさせちゃダメ

では、猫がアワビを食べていたかというと、そんなことは決してありませんでした。アワビは人間が美味しく頂いた後で、殻だけを猫のお皿として利用していたのです。

猫にアワビを食べさせていなかったといえるのは、猫にアワビや烏貝などを食べさせてはいけない、という通説が昔からあるからです。

江戸時代の正徳2年(1712)に編まれた百科事典『和漢三才図会』には、「猫に烏貝の肝を食べさせると耳が落ちるので、与えてはいけない」といったことが記されています。これが、貝類を猫に食べさせてはいけないことを記した最初の記録だといわれています。

江戸時代後期に刊行された猫を擬人化した『朧月猫のさうし』(山東京山作、歌川国芳画、1842~1849)には、医者役の猫が患者の猫に「猫に烏貝を食べさせてはいけない、食べるとできものができて、耳が落ちる」と説明しおり、こうした娯楽草紙も手伝って、「猫が烏貝を食べると耳が落ちる」といった通説が広まっていきました。

やがて、烏貝の肝のみならず、アワビなど他の貝も猫に食べさせてはいけない、といわれるようになったと考えられています。

山東京山作、歌川国芳画の草紙『朧月 猫のさうし』(東洋大学蔵)の中では、猫の姿の医者が「猫に烏貝を食べさせてはいけない」と説く場面が挿絵つきであります。

実は、人間がアワビなどの中腸腺(肝膵臓)を食べると、季節によっては皮膚炎などの中毒症状が生じることがあるとの学術報告があります。アワビの餌である海藻類の光合成に必要な葉緑素のクロロフィルの分解成分であるフェオホルバイドが原因といわれており、とくに日光に当たりやすい体の部分が痒くなったり炎症を起こしたりします。

同じことが猫にも起こりえます。全身を毛でおおわれた猫の場合、毛の比較的薄い耳が日光に当たるとかぶれてきて、痒くてかきむしっているうちにただれて、やがてボロボロになってしまう、と考えられるのです。

「耳が落ちる」の通説をみると、江戸時代からそういうことが経験的に知られていたのかもしれません。

■猫にイカを食べさせると腰を抜かす

アワビなどの貝類以外にも、猫に食べさせてはいけないとされていたものはあります。

例えば「猫にイカを食べさせると腰を抜かす」とはよく聞く通説ですが、これは厳密には生のイカの話です。

生のイカやタコなどには、猫にとってとても大切な栄養素であるビタミンB1を壊してしまう酵素が含まれており、食べると猫はビタミンB1不足に陥って、食欲不振になったり、毛が抜けたり、口内炎になったりするのです。そして最終的には栄養不足で足腰が立たなくなってしまうため「腰が抜ける」といわれたようです。

アワビやイカといった、昔から「猫に食べさせてはいけない」とされているものは、やはり何かしら根拠があるようです。猫を大事にしてきた先人たちは、ちゃんと知っていたのですね。

文/一乗谷かおり

※犬や猫に関する様々な情報を発信しているWebサイト「ペットゥモロー」にて、話題の自然派ペットフード「ブルーバッファロー」製品が抽選で当たるアンケートを実施中。下記特設サイトよりご応募ください!
↓↓↓
http://petomorrow.jp/tag/ブルーバッファロー

※ブルーバッファロー公式サイトはこちら>> http://bluebuffalo.jp

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

関連記事

  1. 誰かに話したくなる「作家と猫」の知られざるエピソード3つ
  2. 毛色がヒント!猫の性格を見極められる方法が実験で判明
  3. 猫好き文士にちなんだ猫まみれの写真展《大佛次郎×ねこ写真展201…
  4. 猫のヒゲを切るとどうなってしまうのか?猫博士に聞いてみた
  5. もう手を焼かない!愛猫を簡単にキャリーバッグに入れる方法
PAGE TOP