秀吉にわが子が翻弄される運命

豊臣兄弟の姉とも(演・宮澤エマ)。(C)NHK

A:続いて、『鎌倉殿の13人』(2022年)で、北条政子の妹で源頼朝の弟全成の妻だった実衣を演じた宮澤エマさんのコメントです。豊臣兄弟の姉、ともについて語ってくれました。

少年漫画のようなまっすぐさを持った物語ですね。歴史にあまり詳しくない方でも知っている人物・時代を取り上げる今作ですが、ド真ん中・ド直球で勝負するタイプの作品だと思います。下から上へと上り詰めていくワクワク感があり、無謀にも思えるような野望を少しずつ達成していくストーリーが、おもしろいんです。これまでは秀吉にスポットライトが当たりがちでしたが、今作は秀長(小一郎)が主人公で、秀吉(藤吉郎)とともにみんなを魅了していく。そんな兄弟の様子を、少年漫画のヒーローを応援するかのように、ぜひ最後まで追いかけていただきたいです。

I:姉のともの生む男子たちが豊臣家に翻弄されることになるのですが、いったいどういう形で宮澤エマさんが絡んでくるのか。私はそこに注目しています。そして最後に、「豊臣家族!」の「末っ子」あさひを演じる倉沢杏菜さんのコメントをどうぞ。

あさひは家族の中でいちばん天真らんまんですごく明るい子です。お母ちゃん(なか)や姉様(とも)が、毎日必死にやりくりしている貧しい農民暮らしの中でも、食べることが大好きなあさひは素直に「おなかすいた」って言えちゃうんです(笑)。お母ちゃんや姉様、小一郎兄様は、あさひがおなかをすかせないように、そして楽しく過ごせるように、すごく愛情をかけてくれていると思います。

そんなあさひの役作りのために、クランクイン前に京都府の東福寺や静岡県の瑞龍寺など、あさひゆかりの地を巡りました。あさひが登場する歴代の作品も可能な限り視聴し、情報を集めました。ただ今回は『豊臣兄弟!』としてのあさひを演じるので、インプットしたものは一度手放し、脚本家の八津(弘幸)さんが描くあさひを魅力的に演じることを心がけています。

A:倉沢さんは『光る君へ』(2024年)で藤原道長の二女妍子を演じました。今回、クラインクイン前に京都の東福寺、静岡の瑞龍寺を訪れたそうです。いずれもあさひゆかりの寺院です。東福寺の塔頭の南明院にはあさひの肖像画が残されていて、お墓もあります。静岡の瑞龍寺は後に徳川家康の正室となるあさひの菩提寺で、こちらにも分骨されていてお墓があります。政略結婚とはいえ、徳川家もしっかり菩提を弔っていたということでしょう。なんだか、お参りしたくなってきましたね。

天真爛漫な豊臣兄弟の妹あさひ(演・倉沢杏菜)。(C)NHK

●編集者A:書籍編集者。かつて編集した『完本 信長全史』(「ビジュアル版逆説の日本史」)を編集した際に、信長関連の史跡を徹底取材。本業では、11月10日刊行の『後世に伝えたい歴史と文化 鶴岡八幡宮宮司の鎌倉案内』を担当。

●ライターI:文科系ライター。月刊『サライ』等で執筆。猫が好き。愛知県出身なので『豊臣兄弟!』を楽しみにしている。神職資格を持っている。

構成/『サライ』歴史班 一乗谷かおり

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