
江戸時代の儒学者・本草学者である貝原益軒が著した健康書の古典『養生訓』をご存じでしょうか。食べ過ぎな
い、体を動かす、自然のリズムに寄り添う、人生を楽しむ……、その教えは現代にも通じるものばかりです。
『眠れなくなるほど面白い 図解 養生訓の話』(日本文芸社)は、薬剤師の鈴木養平さんが現代の生活に置き換えて監修したもの。
今回は、『眠れなくなるほど面白い 図解 養生訓の話』(日本文芸社)の中から、「足がみるみる丈夫になる毎朝のフットケア」と「長生きしている人は深夜0時までには寝ている」を紹介します。生活習慣を見直して、健康寿命を延ばす秘訣を学びましょう。
足がみるみる丈夫になる毎朝のフットケア
皆さんはこむら返り(ふくらはぎや足の指などがつること)になったことはないでしょうか? 足がつると痛くて動けなくなり、とてもつらいですよね。これを防ぐには、足のマッサージや足の指を動かすフットケアが大事です。
『養生訓』でも、フットケアの話が出てきます。「早朝に起床し、片方の手で足の五指を握り、もう片方の手で足裏の中心部を撫でさする。こうして足の裏が熱くなったら、両手で足の指を動かしなさい」。これを長く続けることで足が強くなり、立ちにくい足も治ると益軒は言っています。江戸時代にもこむら返りや足の痛みなどに悩まされた人が多くいたのでしょう。先人の知恵は大事に聞いておきたいものです。
また、「ふくらはぎの表と裏、足の甲、足の裏を何度も撫でたあと、足の指全部を引っ張ると、気のめぐりがよくなる」とも書かれています。さらに、寝る前に「手をこすり合わせて熱くし、腎の部分(背中のあばら骨の下あたり)
と足の裏を撫でる」のもすすめられています。朝起きたときから夜寝る前まで、何度も入念にフットケアをするのが大事ということです。

【養生の心得】
毎日フットケアをすると足の病気にならない
長生きしている人は深夜0時までには寝ている
江戸時代には菜種油を使った灯りが普及し、夜遅くまで読書にふける人も多かったそうです。そんな世情に益軒は警鐘を鳴らしたのでしょう。『養生訓』では「読書や人との談話は深夜0時までにしなさい。遅くまで起きていると精神が鎮まらない」と戒めています。
夜更かしが健康によくないのは、現代でも同じです。睡眠の質が下がることで集中力が低下し、自律神経やホルモンバランスが乱れ、生活習慣病のリスクも高まります。遅くとも深夜0時までには就寝したほうがいいでしょう。
その一方で、『養生訓』では昼寝をしたりあまり早い時間から寝ることを推奨していません。元気を損なってしまうからです。どうしても疲れて眠いときは、少しの時間だけ眠って体を休めるのがいいとしています。こうして体力を温存し、夜になってからしっかり寝るのです。
なお、睡眠中の注意点として次の3つが挙げられています。布団や寝巻きなどで顔を覆わないこと、灯りを消すこと、口を閉じて寝ることです。これらの点も踏まえ、質のいい睡眠をとることが長生きの秘訣といえます。

【養生の心得】
深夜0時までには寝て、質のいい睡眠をとるように
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眠れなくなるほど面白い 図解 養生訓の話
監修/鈴木養平
日本文芸社 1,089円(税込)
鈴木養平(すずき・ようへい)
薬剤師、薬日本堂漢方スクール講師、日本漢方養生学協会理事長。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂株式会社入社。漢方専門相談員として店舗運営、臨床を経験した後、社員教育・広報販促・調剤等に携わる。“漢方養生生活をより身近に”と漢方スクールの講師としてセミナーや講演活動をする一方で、雑誌・本の監修、商品の開発協力(日本
コカ・コーラ社“からだ巡茶”など)で活躍中。著書に『わがまま養生訓』(フォレスト出版)がある。2025年に放送されたNHKドラマ10『しあわせは食べて寝て待て』では薬膳考証を担当し話題となる。







