漢方薬は気になっているけれど、結局どれを選べばいいかわからないとためらっていませんか? 体質によって合う漢方薬は異なるため、まずはご自身の体質を知ることが大切です。

あんしん漢方所属の薬剤師の中田早苗さんに、ご自身の体質のタイプや体の状態を知るためのポイントをうかがいました。

漢方薬はどう選ぶ?

漢方薬は西洋薬とは異なる視点から体質や症状などをみて処方されます。

診察時には四診と呼ばれる望診・聞診・問診・切診によって診断します。

望診:視診のこと。顔色や舌の状態などをみる。
聞診:聴覚や嗅覚を使い、呼吸音や口臭などをみる。
問診:患者に症状の状態や経過などを聞き取る。
切診:触診のこと。実際に体に触れ、脈やおなかの張りなどを確認する。

これらの診察の情報をもとに体質や体の状態などをあらわす「証」をみます。「証」は一人一人異なり、同じ症状でも体質が異なれば「証」が変わります。そのため、漢方薬を選ぶ際には「証」を知ることが大切です。

「証」を見極めるポイント

「証」を知るには「陰陽」と「虚実」という概念を知ることが欠かせません。それぞれどのような概念なのかみてみましょう。

1.陰・陽

「陰・陽」とは、病気に対する体の反応の性質をあらわす概念です。陰・陽のバランスの傾きによって病気のあらわれ方が変わります。

「陰」は病気に対して体の反応が低い状態です。寒がりで体温が低い、顔色が青白い、冷えると下痢をしやすいなどのほか、厚着を好む、温かい飲み物を好むなど行動面の特徴も挙げられます。また、寒いと症状が悪化しやすい傾向があるのも特徴です。

「陽」は病気に対し、体の反応が活発な状態です。暑がりで体温が高く、舌が赤い、脈が速いなどのほか、薄着を好む、冷たい飲み物を好むなどの特徴があります。熱があると顔が赤くなりやすい傾向があります。

2.虚・実

「虚・実」は体力や病気に対する抵抗力をあらわす概念です。

「虚証(きょしょう)」は体力がなく弱々しい状態を指します。華奢で疲れやすい、胃腸が弱いなどの特徴があり、病気に対する反応も弱いため症状があまり激しくあらわれないといった特徴があります。

「実証(じっしょう)」は体力や抵抗力が充実している状態のことです。がっちりとした体格で胃腸が丈夫などの特徴があり、症状が激しくあらわれやすい傾向があります。

なお、虚・実どちらともいえない場合は「虚実間証」といいます。

漢方医学における「気血水」とは?

「証」をみる際には気血水の状態を知ることも大切です。漢方医学では、気血水に異常が起きると不調が起きやすくなると考えます。それぞれの特徴を解説します。

1.「気」は生命エネルギー

「気」は生きるために必要な生命エネルギーのことです。元気や気合いなどの「気」を指します。血や水などの巡りを助けて体を温める働きがあり、心身の活力や病気への免疫力などにも関係しています。

気が不足する「気虚(ききょ)」の状態になると手足の冷えや、疲れやすい、風邪を引きやすいなどの不調があらわれやすくなります。また、気の巡りが滞る「気滞(きたい)」では頭痛や肩こり、喉のつかえ感などがあらわれやすいのが特徴です。

気の異常が見られる場合は、気を補う「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」、気の巡りをよくする「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」などの漢方薬が用いられます。

2.「血」は栄養を運ぶ血液

「血」は栄養を全身に運ぶ血液やその働きのことです。全身に必要な栄養を届けることで内臓の働きを支えたり、筋肉や骨を丈夫にしたりする働きがあります。

血が不足する「血虚(けっきょ)」の状態になると手足のしびれ、めまい、不眠などの不調が起きやすくなります。血の巡りが滞る「瘀血(おけつ)」の状態ではシミなどの肌トラブル、頭痛、生理痛などの不調が起きやすくなるのが特徴です。

女性の場合、女性ホルモンの変動によって起こる更年期障害や生理不順などは「血の道症」といい、血の不足や滞りによって起こると考えます。

血の異常には、血を補う「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」や、血の巡りをよくする「加味逍遙散(かみしょうようさん)」などの漢方薬が用いられます。

3.「水」は血液以外の体液

「水」は血液以外の体液のことで、リンパ液や唾液、汗などのことです。体の潤いを保つ働きがあり、口や鼻などの粘膜の潤いを保ったり髪や肌の健康を保ったりします。陰陽のバランスを調整し、体の余分な熱を冷ます働きもあるのが特徴です。

水が不足する「陰虚(いんきょ)」の状態になると肌や目の乾燥、ほてり、便秘などが起きやすくなります。また、水の巡りが悪くなる「水滞(すいたい)」の状態になると、むくみや軟便・下痢、体が重だるいなどの不調が起きやすくなります。

水の異常には、水の巡りをよくする「五苓散(ごれいさん)」や「六君子湯(りっくんしとう)」などの漢方薬が用いられます。

自分に合う漢方薬を知るには?

ご自身に合う漢方薬を知るには陰陽や虚実、気血水などから体の状態や病気への反応を知ることが大切です。ただし、自分でチェックして飲み始めてみたけれど本当に合っているのかわからないという方もいるでしょう。

ご自身に合う漢方薬を知るには、漢方に詳しい専門家に相談するのがおすすめです。漢方薬を処方している医師に相談したり、ドラッグストアなどで薬剤師や登録販売者に相談したりしましょう。

【専門家による体質チェックもできる「あんしん漢方」】
近年ではスマホひとつで専門家に相談できる「あんしん漢方」のようなオンラインサービスも登場しています。相談から購入までスマホで完結できるため、セルフケアとして取り入れやすいのも特徴です。漢方薬が気になるなら試してみてはいかがでしょうか。

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漢方薬は体の声を聞いて選ぼう

漢方薬を選ぶ際には、体の状態や病気への反応などを示す「証」をみることが大切です。ご自身に合う漢方薬を選ぶには、体の声に耳を傾けることが欠かせません。専門家に相談しながら漢方薬を活用し、健康的な毎日を目指しましょう。

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師
中田 早苗(なかだ さなえ)
デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=221432a9sera0304&utm_source=sarai&utm_medium=referral&utm_campaign=260425

 

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