写真はイメージです

目が見えづらい、そろそろ老眼!?、と思っている方もいらっしゃることでしょう。
株式会社ニコン・エシロール(https://www.nikon-essilor.co.jp/)が展開する遠近両用の世界No.1*ブランド「バリラックス」は日本特有の老眼問題実態と世界の老眼市場を調査しました。

*データソース:ユーロモニター調べ;メガネレンズカテゴリー内の累進レンズブランドの2021年総小売販売金額において。

老眼の始まり ターニングポイントは45歳

「ある日の夕方、突然手元が見えづらくなった」、こんな経験があるのでは?

歳をとりシニアになって老眼に行き着くと思われがちですが、人の目は10歳を過ぎたあたりから少しずつ機能が低下しています。

年齢と共に遠くなる近点

調節力(近くに焦点を合わせる能力)を使って最も近くを見ることができる距離のことを近点と言います。

10歳では、十分な調節力を有しているので眼前8cmくらいまでよく見えますが、その機能が劣化するため20歳ではその距離は約11cm、30歳で約14cm。そして40歳で約22cmまで遠ざかります。スマートフォンや読書では眼前から手元まで20~30cmの距離で見ているため、この段階ではあまり不便を感じません。

しかし、45歳を過ぎたあたりから、近点は35cmを超え、スマートフォンを見る手元に焦点が合わなくなるのです。老眼は突然始まるのではなく、徐々に機能が落ちていき、近点が30cm前後になった時に、老眼になったと自覚するのです。50歳で約50cmになり、老眼現象は60歳で約100cmまで遠ざかっていくと言われています。

老眼率世界No.1の老眼大国ニッポン

2023年現在、日本の人口は約1億2400万人、老眼のターニングポイントである45歳以上は約7000万人です。その割合は56%で、つまり人口の半数以上が老眼という老眼大国なのです。

そして、2045年には45歳以上の人口は全体の61%まで増加すると言われています。

現代人の目に起きている異常事態

現代のデジタル社会では莫大な情報に溢れています。移動中でさえもスマートフォンやタブレット、運転中のカーナビゲーションなど様々なデバイスから情報を得ており、その眼で見る情報量の処理スピードは一層加速しています。マルチタスキングが当たり前の現在の環境において、私たちは眼を絶えず動かし続け、鮮明な視界を維持するために目を酷使し、負担をかけています。

「現代人の目に異変が起こっています。人類はかつて経験したことのないような近い距離を長時間見続けることによってピントを合わせる調節機能と、両眼視をよくするために、両眼をうちに向ける輻輳機能に異常が生じています」と、“目の博士”として知られる梶田眼科院長、梶田政義医師は答えます。

生活者が抱える“見る”ことへの3つの不安心理

では、実際に“見る”ことに対し具体的にどのように感じているでしょうか。バリラックスは45歳以上の生活者にヒアリングを実施しました。仕事や生活において“見る”ことに苦労していること、そして「機能的な悩み」「情緒的な悩み」「将来への不安」の3つの不安心理が存在することがわかりました。

『機能的な悩み』

・会議の資料を読む気にもならない
・ゴルフに行った時にドライバーで打ったボールを見失う
・大好きだった読書が億劫になってきた
・美術館巡りが趣味だったがキャプションが小さいためストレス解消の趣味が逆にストレスになってしまった
・運転中、遠近感の識別が瞬時にできず危なく感じる

『情緒的な悩み』

・近くも遠くも見えないのはエイジングのシグナル
・老人になったように感じる

『将来への不安』

・今後もどんどん見えなくなっていくのではないか心配

日本人の老眼対策の遅れ

エシロール社による遠近両用レンズの普及率調査では、フランスは70%、アメリカが53%、そして日本は44%という結果になりました。普及率には、環境、社会的文化的背景、眼鏡業界の取り組みなども関係していますが、老眼人口が世界No.1、デジタル社会の加速、“見る”ことへの具体的な不安、があるにも関わらず、日本は欧米と比較すると老眼対策である遠近両用レンズの普及が遅れをとっているのが現状です。

欧米の遠近両用レンズの普及率

なぜ日本の遠近両用レンズの普及率が低いのでしょうか。ニコン・エシロールの消費者調査によると、遠近両用レンズの存在は知っているが、使用したことがなく、また使用する必要性も感じていないという回答が半数近くにのぼります。

ニコン・エシロールによる消費者調査 n=556、対象:45歳以上、日本在住のメガネ保有者(対象者の80%が50歳以上)、調査期間 2023年6月30日~7月6日、調査方法 インターネットリサーチ

仕事や生活で“見る”ことの悩みが多く不便や負担を感じているにもかかわらず未使用率が高いということは、老眼への具体的な対策をとっていないと考えられます。

この普及率の低さの背景には、正しい老眼対策の情報を得られていない、とも考えられます。そして、日本には“見る”ことに対しての心理的不安を抱えたまま、快適な生活を過ごせていない45歳以上の人口が世界的にみても多いのです。

日本とフランスの累進レンズ市場の違い

遠近両用レンズの普及率が非常に高いフランスと老眼大国日本の累進レンズ市場を比較しました。

市場規模では、フランスが日本の2倍以上であるのに対し、45歳以上の人口は1/2以下です。浸透率にも大きな差が見られます。この市場規模の開きには、累進レンズを装用した眼鏡の平均単価も関係しています。

日本の平均単価は3万3千円ですがフランスでは倍以上の7万8千円です。また、市場構成は日本は約7割がレンズとフレームがセット品を含めたお求めやすい価格のスタンダードに対し、フランスでは4割程度です。最も大きなギャップがあるのがプレミアムプライスで、フランスは全体の約4割を占めますが、日本では僅か0.5割にも満たないのです。

このような数字を見ても、明らかに日本は老眼対策後進国であることがわかります。医学や科学技術の進歩により、正しい老眼環境と快適な生活を手に入れることができる時代であるのに、その機会を逃してしまっているのではないでしょうか。

バリラックス:https://www.varilux.jp/

 

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