「枕には悩んできました」という大林素子さんが、理想を医学的に追求し『首と肩に寄りそう枕』を開発した脊椎外科医・河村直洋さんと語る。
「現役時代も今も、よく寝違えるんです。なかなか寝付けず、枕にはずっと悩んできました」
「医学の視点から理想を追求した、十人十色の“首のカーブ”に合う枕です」
大林素子(以下「大林」) 私がバレーボール選手の現役時代は、海外遠征や国内の転戦で1年の半分以上をホテルや旅館に宿泊していたんですが、なかなか相性のいい枕に出会えなくて寝違えたり、寝付けなかったり……。スポーツキャスターの今も同じ悩みを抱えていて、宿泊先で枕が合わないのは仕方ない、と諦めてきたんです。
河村直洋(以下「河村」) 自宅ではぐっすり眠れていますか?
大林 いえ、最近は眠っていてもずっと意識があるように感じていて、自宅の枕がベストなのかピンとこないんです。私、今までに枕を10個以上も替えていて理想の枕と出会ってないんですよ。
河村 合わない枕で寝ると、背骨の一部分に負担が集中する、筋肉が充分にリラックスできない、気道が狭くなるなどにより快適な睡眠が妨げられるとされていますね。
大林 自分に合う枕がどんな枕なのかわからないまま、50代の今日まで来てしまいました(笑)。
河村 医学的に理想の枕とは「首と肩を穏やかに支える」「高さが合っている」「寝返りしやすい」という、3つの条件があると考えました。というのも、人間の首の骨には、生理的前弯と呼ばれる前方への凸型のカーブがあるのですが、このカーブを枕で維持することで理想的な寝姿勢となるからです。脊椎外科医の私は、直接、首の骨を見て触っていますから、頭から首筋、肩にかけて自然に安定させる、解剖学的に理に適う枕の形を知っています。それが『首と肩に寄りそう枕』に結実しました。
大林 自分に合う枕に出会ったことのない私にも合いますか?
河村 人体は年齢や性別、体形によって骨格や筋肉まで異なり、首の生理的前弯も十人十色、体調によっても変化しますが、この枕は人それぞれの状況に合うように、微調整ができるのです。
医療の現場で生まれた枕
大林 そのためにこのポンプがあるんですね。ポンプは枕に頭を乗せた状態で使うんですか?
河村 最初に枕の中に入っている2枚のインナープレートを、抜いたり戻したりしながら枕を使ってみて、ちょうどいい高さに調整します。そのあと枕に頭を乗せ、ポンプを5回ほど押してから空気を抜いて調整、物足りなければもう一押しというのがこの枕の使い方です。大林さんも、自分に合うようにいろいろと試してみてください。
大林 メモを用意して“枕日記”を書きたくなりますね。
河村 そこまでしなくて大丈夫ですよ(笑)。寝ていて心地いいところが見つかると思います。もともとこの枕は首の骨を手術した患者さんのために作ったものです。せっかく手術して首の形を整えても、病室で寝ているときにその状態を保持できなければ、意味がなくなってしまう。だから私はいつも手術後に、患者さんに合わせてタオルで枕を調整し、その状態を保つよう看護師さんにもお願いしていたのですが、手間もかかる上、どうしてもばらつきが出てしまう。個別に微調整できる枕が、医療現場にないのなら作ってみようと開発したのですが、一般の人が使っても快眠でき、睡眠の悩みを抱えた人に役立つ枕になりました。
大林 今の私の仕事では、毎日多くの人に会ったり、台本や資料を読んだりすることが多く、スポーツはもう一生分したので(笑)、まったく運動をしていません。年齢のせいか、ストレスからかますます寝付けなくなっているのですが、この枕ならぐっすり眠れるんじゃないかと期待が高まります。
河村 朝起きたときに、ぐっすり眠れたという熟睡感があると、ストレスはかなり軽減できるのではないでしょうか。寝返りをしやすい枕では、一瞬目が覚めて枕を直すといったことが減るので、中途覚醒も減る。つまり熟睡感が得られると言えそうです。
理想の枕の3条件
(1)首と肩を穏やかに支える
(2)高さが合っている
(3)寝返りしやすい
対談後記 大林素子さん
私の枕についに巡り会えたという感覚です。対談したその日からこの枕を使い始め、寝返りがすごく少なかったことに驚きました。睡眠中、何回も寝返りを打っている意識がありましたが、2日目、3日目とさらに減少。横向きで楽に眠れたことも驚きです。
睡眠が短くなる50代からのパートナーに、ついに巡り会えました。
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