正しい意味を理解し、適切に漢字が使えているのか、疑問を感じることが増えていませんか? 適当に漢字を使ってしまい、気付かないところで「恥をかいてる」ということがあるかもしれませんね。
Google先生やデジタルデバイスの出現により、便利になった反面、情報の中身については十分な吟味が必要な時代になっております。あなたの“漢字の知識“は確かでしょうか? もう一度、確認しておいても良いかもしれませんね。

「脳トレ漢字」第21回目は、「梟雄」をご紹介します。『麒麟がくる』で存在感が光る、松永久秀がこう呼ばれていました。
脳トレ漢字の動画を見ながら“読んで書く”ことで、記憶力を鍛えながら、漢字への造詣を深めてみてください。

■「梟雄」はなんと読む?

「梟雄」という漢字、読み方に心当たりはありますか? あまり聞きなれない言葉かもしれません……

正解は……
「きょうゆう」です。

『小学館デジタル大辞泉』では、「残忍で強く荒々しいこと。また、その人。悪者などの首領をいう」と説明されています。

歴史上には、松永久秀や斎藤道三、織田信長など、偉業を成すとともに残忍な行いもしたとされる人物がいます。彼らを形容する際に、度々用いられるのがこの「梟雄」という漢字です。

■「梟雄」の漢字の由来とは?

「梟雄」を構成する漢字を一文字ずつ見ていきましょう。「梟」は「ふくろう/強くあらあらしい」を表し、「雄」は「かしら/いさましい」を意味します。

梟(ふくろう)という鳥は、気性が荒く、他の鳥に敬遠されるほど獰猛だと言われています。さらに中国の迷信で、梟が親鳥をも食うと考えられていたため、悪鳥・不孝の鳥として憎まれてきました。こうした背景から、「梟雄」は「あらあらしくて強いこと」や「残忍な英雄」という意味を持っていると言えます。

■他にもあった「梟」を用いた難読漢字

「梟雄」の他にも、梟を用いた難読漢字は多く存在します。以下に、ご紹介しましょう。

まずは「梟帥」です。この漢字の読み方に心当たりはありますか?

正解は……「たける」です。古代において地方で威を振るっていた勇猛な種族の長のことを指します。『日本書紀』に登場する「八十梟帥」という人物にも用いられた言葉です。

次に「鴟梟」です。この漢字の読み方に心当たりはありますか?

正解は……「しきょう」です。ふくろうの別名であり、凶悪な者を例えて言う語でもあります。「鴟」という字は、ふくろうやみみずくを指す漢字です。

         ***

いかがでしたか? 今回の「梟雄」のご紹介は皆さまの漢字知識を広げるのに少しはお役に立てたでしょうか? 武力で人を制していた戦国時代において、「英雄」と「梟雄」は紙一重だったと言えます。

来週もお楽しみに。

文/豊田莉子(京都メディアライン)
アニメーション/貝阿彌俊彦(京都メディアライン)
HP:http://kyotomedialine.com
Facebook:https://www.facebook.com/kyotomedialine/

 

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