樹々が芽吹き、花々が咲き始める新緑の季節、長野市の善光寺で7年ぶりの御開帳が執り行なわれる。この機会に、自然豊かな信州へ旅に出かけてみたい。
1400年の歴史を持ち、全ての人を受け入れる寺
善光寺
遠くとも一度は参れといわれる大伽藍(だいがらん)
約1400年前から続く無宗派の寺院、善光寺。あまねく人々を救う本尊は秘仏の一光三尊阿弥陀如来像である。本尊と同じ姿の前立本尊を7年に一度公開するのが御開帳で、令和3年に行なわれる予定だった。しかし新型コロナウイルスの感染拡大で延期になり、本年、期間を延長して開催される。
4月3日の開闢大法要に始まり、厳かな中日庭儀大法要、そして6月29日に88日間の御開帳を締めくくる結願大法要で幕が閉じる。期間中は、前立本尊の右手中指に結ばれた金糸が五色の糸となり、さらに白い「善の綱」となって本堂前に立つ回向柱に結ばれる。この回向柱に触れることで、功徳が得られるとされている。
安心・安全な参拝の対策
3密を避けるための会期の延長に加え、善光寺では安心・安全な参拝のための様々な取り組みを行なっている。長野駅や主要ホテル、境内の5か所に、混雑状況がわかる表示板を設置。境内や堂内の各所にはアルコール消毒液を配置し、参拝者が触れる回向柱は光触媒コーティングで感染対策を万全にしている。分散参拝を心掛け、貴重な仏様との縁を結びたい。
【善光寺】
長野市大字長野元善町491- イ
電話:026・234・3591
開場時間:境内自由。本堂内陣の拝観はお朝事 (6時30分など日により異なる)の1時間前~16時30分
料金:御開帳期間は本堂内陣券600円、共通券(本堂内陣・山門内・経蔵内と忠霊殿)1200円
善光寺へはJR長野駅からバス善光寺線びんずる号ほかで約15分、善光寺大門下車。下車後仲見世通りを経て本堂までは徒歩約5分。