仏師が一体ずつ丁寧に手彫りした「猫仏」

写真＝弥勒菩薩猫仏、座禅する猫仏、合掌する猫仏

仏師・酒井 豪さんとデザイン・監修を担う奥様のアートユニット「仏屋さかい」が制作

心の拠りどころであり、伝統美術としての美しさも併せ持つ仏像。昨今インテリアに取り入れやすいミニサイズの仏像が人気を博しており、特に国内外から注目を集めているのがこの「猫仏」だ。

20年のキャリアを持つ仏師・酒井 豪さんとデザイン・監修を担う奥様のアートユニット「仏屋さかい」が手がけた本品。猫好きの奥様が描いたデザイン画をもとに、酒井さんが鑿起こしから研磨まで、自らの手で作り上げる。愛らしくも仏像らしい品格ある佇まいには、仏師として培った技が光る。
「仏像には魂が宿っていると捉えています。猫仏も、猫の表情や仕草を模すだけでなく、今にも動き出しそうな生命力を宿すように彫り上げています」（酒井さん）

素材は木目が細かく、年輪が詰まった木曽ひのき。伊勢神宮の式年遷宮に用いられる由緒ある木材だ。無垢の木肌を活かすため、彩色は部分的に淡い桃色を施すだけにとどめている。

今回紹介するのは、静かに合掌して祈りを捧げる猫仏、座禅する猫仏、片脚を組んで思いを巡らす弥勒菩薩に扮した猫仏の3体。その柔和な表情と仕草を眺めていると、心が穏やかに整う。

部屋にお祀りしてもよし、肌身離さず持ち歩くもよし。いつも傍らで見守ってくれる、慈愛に満ちた小さな仏様だ。

しっぽは先端が曲がった「カギしっぽ」。欧米ではカギしっぽが幸せを引っかけるといわれ、縁起のいい猫として愛されている。

【今日の逸品】
猫仏
仏像工房 仏屋さかい
16,500円～（消費税込み）