
11月9日(月)はサライ12月号の発売日です。今回の雑誌の見どころについて早速ご紹介します!
特別付録は『サライ』オリジナル2027年「フェルメール・カレンダー」
奇跡の色彩、光の名画と過ごす12か月。上質紙を用い、大判サイズで日々の予定が書き込める、使いやすいカレンダーです。

大特集は古代史と御仏の「奈良」をゆく
はじめ飛鳥に誕生したわが国のみやこは、大陸との交流を経て巨大な「都城」へと発展し、壮麗な寺院が建ち並び、麗しい御仏で満ちた平城京となりました。古代の息吹が漂う飛鳥、斑鳩と平城京の仏の美にふれ、大和の佳味を満喫します。いざ、日本のはじまりの地への案内です。
第1部 うつくしき御仏に出会う
悠久の祈りを受け継ぐ奈良には、時代ごとの美を映す御仏が今も息づいているとの視点から、斑鳩、西ノ京、奈良公園界隈の名刹をめぐり、その麗しき姿を心ゆくまで仰ぎます。
斑鳩エリアでは法隆寺・中宮寺・法起寺・法輪寺を案内、雅楽師の東儀秀樹さんが法隆寺の荘厳なる空間で笙を奏でる様子とともに、仏の美の真髄へと迫ります。西ノ京エリアでは薬師寺・唐招提寺にて、国際交流の清新な気風を伝える御仏たちに、奈良公園エリアでは興福寺・新薬師寺にて、奈良・平安・鎌倉時代を代表する麗しき御仏に出会います。
また観光地化された奈良ではなく、日常に寄り添う郷土の味が楽しめる「滋味ごはん」の店や、奈良古都の宵を飲む、洒落たバーやオーベルジュも紹介します。

撮影/内藤貞保
第2部 古代史の奈良をゆく

写真/PIXTA
7世紀末、豪族による連合政権「倭国」は、天皇を中心とした国家「日本」へと飛躍します。奈良盆地の東南、のどかな田園が広がる飛鳥は、政治文化の中心として「日本」という国づくりの舞台となった「はじまりの地」。女優の高島礼子さんが、「飛鳥は国家が生まれてゆく躍動を体感できる地」との視点から、飛鳥寺や蘇我入鹿首塚、奈良文化財研究所 飛鳥資料館ほか、子細に旅します。
また今年7月、世界文化遺産に登録された「飛鳥・藤原宮都」の構成資産には、飛鳥時代に政治の中心だった飛鳥宮跡と、飛鳥から遷された新たな都の中心地、藤原宮跡が含まれています。建築史を専門とする西田紀子さんの案内で、このふたつの宮都をつなぐ道を歩き、どのように新しい国が築かれていったのかを辿ります。さらに飛鳥以前に目を向け、邪馬台国説もある纒向遺跡を訪ねて、奈良発の考古学最前線にも迫ります。

撮影/株式会社エイテック 写真提供/桜井市教育委員会
特集は養生滋味スープ

撮影/伊藤菜々子
素材の滋養をじっくりと煮出したスープには、心とからだを温めてくれる力があります。やさしく滋味深い冬のスープを、薬膳や精進の知恵とともに紹介します。
本特集ではまず、薬膳・発酵料理家の山田奈美さんが、冬の体を整える薬膳スープを提案します。食材を柔らかく煮るスープは消化に良く、胃腸に負担をかけずに栄養を巡らせてくれます。
また、料理家のウー・ウェンさんによる中国家庭料理流スープは、“だし要らず”で素材の恵みを引き出す究極のシンプルさが特徴です。さらに、尼禅寺「三光院」の西井香春さんからは、皇女ゆかりの竹之御所流精進料理に基づいた、野菜本来の力を無駄なく丸ごといただく精進スープを教わります。

撮影/竹内章雄
サライ・インタビューは繭山浩司さん(美術古陶磁復元師・65歳)

撮影/在本彌生
1961年、東京に生まれた繭山浩司さんは、父・繭山萬次によって創業された〈繭山晴観堂〉を継ぎ、2代目として、古陶磁器を中心に5000点以上の品を復元しています。2022年にNHK BSプレミアムにて放送された番組『ゴッドハンド 闇より来たる修復師』にて注目を集めました。古陶磁器以外にも近現代作家の作品の復元も手がけています。
プラモデルが大好きな子どもだった繭山さんは、材料を練ったり埋めたり、実際に物に触れて仕事を覚えたそうです。「仕事を継げ」とは一度も言われることはありませんでしたが、復元によって、お客さんが喜ぶ姿をみて、復元師の世界に入ります。
壊れた美術品を、傷の痕跡さえわからないほど美しく蘇らせる、その神業ともいえる技術の裏側には、作品本来の魅力を損なわず、ありのままの姿を伝えたいという思いがありました。さらに重視するのが、100年後、200年後の復元師が再び手を入れられる「可逆性」です。遠い未来に、繭山さんが預かった状態に戻してやり直せるようにしておくのだと言います。
復元が「その物にとって良かった」という気持ちになるという言葉には、美術品や先人たちへの深い敬意がにじみます。現在、長男の悠さんと共に働きながら、技術の伝承も行なっているという繭山さんに、来し方行く末から復元師の哲学まで伺いました。








