運動は免疫力UPにも有効
新型コロナウイルスの感染を予防するために、4回シリーズで今日からできる免疫力を高める生活習慣についてお伝えしています。2回目のテーマは「運動」です。
運動は体重増加や体力の低下を予防するだけでなく、免疫力を高めるためにも有効といわれています。ある研究では、汗を軽くかく程度の適度な運動は、運動する日数が多いほど風邪をひく日数も少なく、重症度も低いという結果が出ています*。一方で、過度な運動は体を疲れさせ、逆に免疫力を低下させてしまいます。では、どの程度の運動が免疫力を高めるのに効果的なのでしょうか?今回は、適度な運動や運動効果をさらに高める食事のポイントをご紹介します。
*Br J Sports Med.;45,987-92,2011
外出自粛の中での運動のポイント
体の血のめぐりがよくなると、体温と代謝が上がり免疫力が高まります。そのためには、ウォーキングやラジオ体操など、体全体を動かす運動がおすすめです。あまり運動習慣のなかった人は、まず1日10分程度からでもいいので意識して「動くこと」を始めてみましょう。例えば、買い物は運動する絶好のチャンスです。人が少ない時間帯を選び、人混みは避けて、いつもより少し早足で歩く、少し遠くのお店まで足をのばしてみるのもいい運動になります。
また、しっかり歩くために大切なのは筋肉。「スクワット」や「もも上げ」などは足腰の筋肉を鍛えるには効果的な運動です。テレビを観ながらでも出来るので、例えばCMが流れている間はスクワットをする時間、というように決めてみるのもいいですね。
ポイントは、話をしながら笑顔でできる程度の運動を「うっすら汗をかく」ぐらい行うことです。自分の体力、ライフスタイルに合った強度で、無理なく続けられる運動習慣をつけましょう。
運動の後は良質なたんぱく質を
筋肉の元となるたんぱく質は、運動で疲れた体を回復させてくれます。ほかにも、免疫細胞やリンパ球などの原料にもなります。たんぱく質の中でも、体内で作り出すことができない必須アミノ酸がバランスよく含まれていて、体に効率よく利用されるものを「良質なたんぱく質」といいます。
良質なたんぱく質を上手に摂るコツは、肉類・魚介類・卵類・大豆製品・乳製品などを1日の中でバランスよく取り入れることです。まずは3食を欠かさず食べることが基本ですが、口さみしいときについ手がのびてしまう甘いお菓子の代わりとして食べるのもおすすめです。ヨーグルト、チーズ、かにかまぼこ、ゆで卵、ゆで枝豆などは、コンビニなどでも気軽に買えて、調理をしなくてもすぐに食べられる便利な食品ですよ。
良質なタンパク質を摂るためのおすすめレシピ
豆腐とトマトのもずくあえ
【材料】(1人分)
絹ごし豆腐 60 g
トマト 50 g
もずく酢 40 g
きゅうり 15 g
すりおろししょうが(お好みで) 3 g
【作り方】
1.トマト、豆腐は食べやすい大きさに切ります。きゅうりはせん切りにします。
2.1ともずく酢を混ぜ合わせ、器に盛り付けます。
【栄養価】
エネルギー 49kcal
たんぱく質 3.6g
脂質 1.9g
炭水化物 8.4g
食物繊維 1.4g
食塩相当量 0.5g
* * *
適度な運動とバランスの良い食事で免疫機能を整え、ウイルスに負けない体をつくりましょう。
編集/おいしい健康編集部
監修/おいしい健康管理栄養士
株式会社おいしい健康
「誰もがいつまでも、おいしく食べられるように」という理念のもと、ITを活用したヘルスケア事業や生活メディア事業を展開しています。主なサービスとして、病気の予防・管理、ダイエットなどを目的とした管理栄養士監修のレシピ検索・献立作成サービス「おいしい健康」を運営。社内には、サービスの監修や向上にあたる管理栄養士が複数在籍しており、食や健康に関する情報をエビデンスに基づき正確にわかりやすく発信しています。
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