【家族の秘密】「夜中にトンカツを望む暴君夫と別れたい…」熟年婚を決意した妻の覚悟～その２～

夫は離婚を承諾するのか!?

女性の様子を見ていると、まさに女王様のような雰囲気。脚を組んでシートにふんぞり返り、大きな身振りで話し続けている。話題は夫が経営する会社の業界関連の深い話が多い。そして、女性には貫禄がある。夫はそれにひたすら相槌を打っていました。

会話の途中で女性は「平日にこうして出かけていると、気持ちいいわね。今頃社員は働いているんだから」と笑っていた。それに対して夫は、一瞬複雑な表情を浮かべましたが、同意するように笑っていました。

都心から新幹線で1時間程度の駅に到着すると、ほとんど手つかずの総菜を夫がまとめてゴミ箱に捨てていました。そして、ショッピング施設をぶらぶらして、15時に高級リゾートホテルにチェックイン。私も潜入しようとしましたが、予約でいっぱい。コロナ禍中はどこのホテルでも潜入できたので、以前の生活が戻ってきたのだと感じます。ここは、チェックインしてしまうと、滞在型なのでその後の動きに変化はない。

このままでは、裁判で争った時に「彼女とは仕事の話をしていただけだ、男女の関係はない」とされてしまう可能性もある。

翌日、街の観光をした時などに、密接な関係になるといいと思いながら、近くのホテルにチェックイン。ペアの探偵も合流しました。この探偵はSNSの本人特定に長けており、会話の断片から、女性が同業他社の2代目社長で、現在40代で離婚歴があることをつかみました。

翌日、12時、私の願い通り、女性は夫に対して腕を組み、ベタベタしながらホテルから出てきました。すぐに新幹線に乗り、東京に帰ります。ガラガラのグリーン車の中で、かなり濃厚な接触を行っており、浮気の証拠として十分。女性と夫はどうやらこの時まで男女の関係ではなかったようで、関係が成立してから、ベタベタするのはよくある話です。

この調査を依頼者・祥子さんに報告すると、「私を召使い扱いしていたのに、許せない！」と怒り爆発。敏腕な離婚弁護士に依頼し、一切夫に会わずに、数千万円の慰謝料を要求して離婚に向けて進んでいるそうですが、夫が最後まで渋っているといいます。

「娘や私の親を介して、“態度を改めるから、戻って来てくれ”と言っているようです。別居してから1か月、かなり老け込んでしまったようです。“そんなの知るか”って感じですけどね」

熟年離婚は夫婦の歳月があるから、顔を合わせると離婚がうまくいかないことが多々あります。離婚のプロである弁護士を立てるには、離婚事由（正当な理由と認められやすいことがら）がないと、なかなか前に進まない。そのときに、探偵が集めた浮気の証拠があると有効。証拠は浮気だけでなく、ギャンブル、お酒、借金などの証明にもなります。

探偵・山村佳子
夫婦カウンセラー、探偵。JADP認定メンタル心理アドバイザー、JADP認定夫婦カウンセラー。神奈川県出身。フェリス女学院大学卒業。大学在学中に、憧れの気持ちから探偵社でアルバイトを始め、調査のイロハを学ぶ。大学卒業後、10年間化粧品メーカーに勤務し、法人営業を担当。地元横浜での調査会社設立に向け、5年間の探偵修業ののち、2013年、リッツ横浜探偵社設立。依頼者様の心に寄り添うカウンセリングと、浮気調査での一歩踏み込んだ証拠撮影で、夫婦問題・恋愛トラブルの解決実績3,000件を突破。リッツ横浜探偵社　http://www.ritztantei.com/