そのまま食べても美味しいメロンは、スイーツに用いればさらなる魅力をアピール。両者の相性は抜群、メロンを使ったスイーツの評判店を紹介する。
『果房 メロンとロマン』東京・神楽坂

メロンの名産地が東京に開いた専門工房
青森県といえばリンゴの印象が強いがメロンの栽培も盛んで、生産量は全国7位(2024年度)につけている。その青森で7割以上のメロンを産出するのが、県西部に位置するつがる市だ(※)。
『果房 メロンとロマン』は、つがる市が東京・神楽坂に開設したアンテナショップである。「日本初のメロン専門工房」という店内は、1階がテイクアウトの店舗と厨房、2階がカフェになっている。提供されるほぼすべてのメニューにメロンが使われ、パフェやケーキはもちろん、キーマカレーにもメロンが使われている。「つがる市=メロン」という、全面メロンに振り切った展開が清々しい。
「神楽坂という場所柄もあり、年配のお客さんもいらっしゃいます。男性がおひとりで来られ、パフェを食べて帰られることもあります」(つがる市東京事務所・葛西さん)
メロン好きにとって隠れ家的存在が同店だ。ひとりでひっそり訪れて、美味しいメロンのスイーツをいただきながら、いっときのロマンにひたるのも悪くない。
※市町村別では、つがる市のメロン産出額は全国4位(2023年)。
果房 メロンとロマン


東京都新宿区神楽坂3-6-92
電話:03・6280・7020
営業時間:11時30分~17時30分
定休日:月曜、火曜(祝休日の場合は営業)
交通アクセス:地下鉄有楽町線・南北線飯田橋駅から徒歩約5分、地下鉄東西線神楽坂駅から徒歩約7分
『銀座フルーツ』東京・銀座



高級メロンを丸ごと使い、惜しげもなくケーキに
最高級の静岡クラウンメロンをカットすると、中身はまるごとメロンケーキ。なんともダイナミックかつ贅沢なケーキを作るのは『銀座フルーツ』のシェフ、加藤幸樹さんだ。加藤さんが大阪時代に高級寿司店のデザートとして開発したケーキを、昨年5月に開店した同店の看板商品にした。
「クリーム、スポンジ、メロン、イチゴと4種の具材を繰り返して詰めて、20層のミルフィーユ状にしています。くりぬいたメロンは、内側のもっとも甘い部分だけを使っています」(加藤さん)
カットしたケーキをいただいた。メロンとクリーム、スポンジとの相性は抜群、イチゴの酸味がアクセントになる。フォークですくうたびに味の変化が楽しめる。
銀座フルーツ


東京都中央区銀座7-3-13 ニューギンザビル1号館1階
電話:03・6280・6990
営業時間:14時~23時
定休日:土曜、日曜、祝休日
交通アクセス:JR新橋駅より徒歩約7分、地下鉄丸ノ内線・日比谷線・銀座線銀座駅より徒歩約8分
『千疋屋総本店 日本橋本店フルーツパーラー』東京・日本橋


初めから終わりまでメロンを堪能できる、究極のパフェ
『千疋屋』というと、まずメロンを思い浮かべる。明治維新とともに「果物食堂」を開店した、老舗のフルーツパーラーを訪ねた。
看板商品の「マスクメロンパフェ」には、最高級の静岡クラウンメロンがたっぷり使われる。『千疋屋』に届くまで、幾度の選別を経てきた究極のメロンだ。
カウンターからは、フルーツパティシエの見事なカット技術が目の当たりにできる。パフェに使われるのは、12等分にカットしたうちの3片分、つまりひと玉の4分の1が使われていることになる。
美しく飾られたパフェを崩すのは少々気が引けるが、思い切ってメロンを手に取りいただく。芳醇なメロンが甘さをおさえたホイップクリームと溶け合い、口中に幸せ感が広がる。このときばかりは誰しも無言になるはずだ。
上のメロンを食べ終わって、バニラアイスでフィニッシュかと思いきや、そこにもカットメロンが現れる。最初から最後までメロンとともに至福の刻を味わえる、究極のパフェである。
千疋屋総本店 日本橋本店フルーツパーラー

東京都中央区日本橋室町2-1-2日本橋三井タワー2階
電話:03・3241・1630
営業時間:11時〜21時
定休日:不定
交通アクセス:地下鉄銀座線三越前駅より徒歩約1分、半蔵門線三越前駅より徒歩約5分
『ARROW TREE 京都三条店』京都・三条

香ばしいタルトと芳醇なメロンのコンビネーション
『ARROW TREE』は、兵庫県の西宮青果市場にルーツを持つ卸売問屋から始まったブランド。市場に届いた、新鮮で美味しいフルーツを使った菓子作りをモットーとし、現在は大阪と京都に3店舗を構える。素材のフルーツは、青果卸で培ってきた目利きと仕入れの経験を活かし、その時季にもっとも状態の良いものが選ばれる。
直営店のひとつ、京都三条店を訪れた。同店では静岡県産のマスクメロンをふんだんに使った、メロンケーキを提供している。最上級の静岡県産を使うのは、見た目の美しさに加え、上品な香りと甘み、滑らかな口当たりは、ほかの品種ではなかなか味わえないからだ。菓子に仕立てた際にも、メロンの存在感がしっかりと残る。

メロンのタルトケーキをいただいた。主役はあくまでもメロン、台座のタルトは脇役である。しかしこの脇役がメロンの美味しさをさらに引き立てている。香ばしいタルトと、芳醇なメロンの絶妙のコンビネーションが楽しめる。
ARROW TREE 京都三条店

京都市中京区三条通河原町東入中島町105タカセビル
電話:075・257・7617
営業時間:11時〜20時、〜21時(金曜・土曜)
定休日:不定
交通アクセス:地下鉄三条京阪駅、京阪本線三条駅より徒歩約4分
※『サライ』2026年7月号より












