取材・文/ふじのあやこ

写真はイメージです

離婚、再婚などで複雑化する家族関係。血縁のない家族(義家族)との関係で生じる問題、そして新たに生まれたものを、当人にインタビューして、当時感じた素直な気持ちを掘り下げます。【~その1~はコチラ

今回お話を伺った琴子さん(仮名・40歳)は友人を介して出会った男性と33歳のときに結婚。結婚当初は夫が義母と暮らしていた同じマンションの別部屋を新居として、近すぎる別居婚をしていた。

「結婚してすぐに同居だと思っていたので、同じマンションでも義母との別居は嬉しかったです。でも、すぐに行ける距離だけど、どちらかが会いに行かないと会えないので、どっちから? 誘うべき? みたいなお互い探り合う余計な時間が発生してしまって、疲れましたね。

とりあえず1年はそんな生活だったんですけど、義母は気遣いのある人で仲良くできたので、私から夫へ同居を提案しました」

私たちの子ども部屋が義弟の部屋になった

家族は暮らしていたマンションを離れ、3人暮らしで余裕がある大きさの都内のマンションへ。義母の提案で琴子さんが思っていたよりも広いマンションに決まったという。

「義母の控えめな孫催促かなと。リビングと義母の部屋、そして区切ることができる私たち夫婦の部屋ともう一部屋ありました。

最初に言ったように、私は子どもは好きではありません。夫が親との同居を伝えてきたときに私も子どもは望んでいないことを伝えて、結婚する前に受け入れてもらっていました。でも、義母には伝えていませんでした。夫から伝えてくれてもよかったのですが、夫の中では伝えてはいけないことだったみたいです」

3人とも働いていたため、家事も当番制にするなど義母との同居は大きなストレスもなく、うまくいっていたそう。しかし、突如として3人暮らしは5人暮らしになってしまう。夫の弟が離婚、子どもを連れて出戻ってきたのだ。

「義弟からすると、親族が暮らす家は実家みたいなものかもしれないけれど、私からすると本当に迷惑な居候でしかありません。義弟は妻の浮気が原因で離婚となり、親権も争うことなく相手が放棄したのだとか。同情するところが多々あって、すぐに出て行けとは言えずに我慢が始まりました。

夫も義母も私に謝ってくれて『少しの間だから』と言ってくれていたから、受け入れたんです」

【義弟の出戻り同居で自分の子ども嫌いを責めるように 次ページに続きます】

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