旬の季節に食べたい！ 里芋の食感を楽しむ おかず２品【管理栄養士が教える減塩レシピ】

写真・文／矢崎海里

９月～12月に旬を迎える里芋は、ねっとりとした食感が特徴のいも類です。
育つ過程で親いもから子いも、孫いもと増えていく様子から、子孫繁栄を願う食材としておせち料理などお祝い事に用いられてきました。
煮物が定番料理ですが、和洋中、いろいろな調理法でおいしく食べられます。

今回は里芋のコロッケと、豆乳スープの減塩レシピをご紹介します。

里芋の豆乳味噌スープ

【材料】(1人分)
里芋　80g
レタス　2枚
かいわれ大根　適量
水　50cc
無調整豆乳　100cc
味噌　小さじ1

【作り方】
１．里芋は皮を剥き、食べやすく一口大に切る。レタスはちぎる。
２．鍋に里芋と水を入れ、ふたをして弱火で５分～10分蒸す。
３．里芋が柔らかくなったら無調整豆乳、レタスを加える。

４．温まったら味噌を加え、火を止める。うつわに盛りつけて、かいわれ大根を添えて完成。

優しい豆乳と味噌の味わいがホッとする一杯。
これから涼しくなる季節、食卓の汁物バリエーションのひとつに加えていただきたいレシピです。
豆乳は調製豆乳の場合、塩や砂糖を加えて飲みやすく加工されているため、無調整豆乳を使用しましょう。
里芋は大きさによって火の通り加減が異なるので、竹串がスッと通るくらいまで柔らかくなってから豆乳を加えてください。
下茹ではなく、あらかじめ電子レンジで先に加熱しておく方法もあります。
その場合は、耐熱容器に入れて、600Wの電子レンジで３～５分加熱してください。

里芋のぬめり成分はガラクタンやグルコマンナンなどです。
これらは水溶性食物繊維の一種で、消化吸収をゆるやかにしたり、腸内環境を整えたりする働きがあります。

食塩相当量：0.7g

和風里芋コロッケ

【材料】(1人分)
里芋　150g
青ねぎ　1本
★干しえび　大さじ1/2
★青のり　適量
★めんつゆ（3倍濃縮）　小さじ1
小麦粉　大さじ1/2
溶き卵　1/2個分
パン粉　大さじ2
胡椒　適量
有塩バター　10g
揚げ油　適量

【作り方】
１．里芋は皮付きのまま茹で、熱いうちに潰してバター、胡椒を加える。青ねぎは小口切りにする。

２．里芋に青ねぎと★の材料を混ぜ、俵型に成形する。

３．小麦粉、溶き卵、パン粉の順に衣を付け、170℃の揚げ油できつね色になるまで揚げる。

４．油を切り、うつわに盛りつけ完成。

青のりとえびの香りが口いっぱいに広がる、和風のコロッケです。
里芋のねっとりとした食感もポイント。
好みの粗さに潰すことで、いろいろな食感が楽しめます。
味もしっかりしているので、なにも付けずにそのまま食べてみてください。

同じ大きさの市販のポテトコロッケに、中濃ソース大さじ１をかけた場合の食塩相当量は2.1gです。
このレシピでは食塩相当量をその半分に抑えています。
手作りのコロッケは少々手間がかかりますが、その分自分好みの味付けにアレンジできます。
衣を付けた状態で冷凍保存ができるので、時間があるときに多めに作り置きしておくのもおすすめです。

食塩相当量：1.0g

＊　＊　＊

里芋の皮を剥くのが面倒、加熱時間を短縮したい、という方は下茹でしたものや冷凍の里芋を活用するのもおすすめです。
今回ご紹介した以外にも和え物や炒め物など、さまざまな料理に里芋を取り入れてみてください。

文／矢崎海里（やざき・かいり）
管理栄養士やフードスペシャリストなどの資格を生かし、企業で働く傍ら、Webメディアでも活動。おいしく食べて健康になれるごはんを研究中。