・なかなか内定をもらえず心が折れそう…
・仕事をしながらの転職活動は、体力的にキツい…
・履歴書を手書きするのがしんどい

転職活動中は、心身両面でさまざまなしんどさや辛さを感じるもの。

転職活動を乗り越えてきた人たちは、どのようなしんどさを体験し、転職活動を上手に進めるためにどのような工夫をしてきたのでしょうか。

そこで今回、株式会社ビズヒッツ(https://bizhits.co.jp/)が運営するビジネス上の問題解決を考えるメディアBizHits(https://media.bizhits.co.jp/)は、転職経験がある500人に「転職活動でしんどかったこと」についてアンケート調査を実施。

その結果をランキング形式でまとめました。

調査概要
調査対象:転職経験がある人
調査日:2021年2月26日~3月1日
調査方法:インターネットによる任意回答
調査人数:500人(女性318人/男性182人)

転職活動でしんどかったこと1位は「不採用が続いた」

転職経験がある男女500人に「転職活動でしんどかったこと」を聞いてみました。

1位から3位までは「不採用が続いた」「希望に合う求人がなかった」「仕事と転職活動の両立」が僅差で並んでいます。

全体を見ると「不採用が続いた」「面接がうまくいかない」「無職期間ができた」「決まらないかもと不安になった」など、不安や焦りといった精神面でのしんどさを挙げた人が多くなりました。

【1位 不採用が続いた】

・なかなか内定がでず、自分のことを全否定されているような感覚に苛まれた(女性、23歳で転職)
・その職種の経験者であるにもかかわらず、なかなか内定がもらえなかった(女性、36歳で転職)
・応募しても面接にすらたどり着けないことが、数十回続いた(男性、44歳で転職)

転職活動でしんどかったこととして「不採用が続いた」「なかなか採用されなかった」を挙げた人が1位となりました。

「不採用通知」「お断りメール」が来ると、第一希望の企業ではなかったとしても、本当に落ち込みますよね。

「書類選考で落ち続けた」「面接で手応えがあったのに落ちた」など状況はさまざまですが、どんな状況でも不採用になると精神的に辛いことに変わりはありません。

【2位 希望に合う求人がなかった】

・Uターンで希望の条件に合う企業がなかなかなかった(男性、29歳で転職)
・託児所がある条件をつけると、求人がなくなってしまったこと(女性、30歳で転職)
・希望職種や福利厚生など、ゆずれない条件の企業を探すのが大変でした(女性、45歳で転職)

「希望する求人がなかった」が1位と僅差の2位となりました。

給料、職種、勤務地、勤務時間、福利厚生など、「希望条件を満たす求人探し」に苦労した人が多いようです。

「自分の年齢では応募できる求人がなかった」という人もいました。

【3位 仕事と転職活動の両立】

・平日夜か土日しかリサーチする暇がないので時間を作るのが大変(女性、25歳で転職)
・勤めている会社の同僚に「転職活動している」とばれないように有給を取得すること(男性、32歳で転職)
・仕事をしながら面接のスケジュールを組むこと。面接のリスケなどで相手の印象を悪くしてしまわないように気を付けました(男性、34歳で転職)

1位2位と僅差の3位は「仕事と転職活動の両立がしんどかった」でした。

時間・体力の面や「同僚に知られないように」という気遣いの面で、「仕事しながらの転職活動は大変」と感じた人が多くなりました。

転職エージェントを利用した人からも「求人探しや日程調整はエージェントにお任せできるが、実際有給をとって面接に行くのは自分なので、やはり大変だった」という声が寄せられました。

【4位 書類の準備】

・履歴書は手書きなので、字が不得意な自分には大量に作るのはとても大変でした(男性、25歳で転職)
・文章を考えるのが苦手なために、履歴書の志望動機を書くのがしんどかったです(女性、27歳で転職)

履歴書や職務経歴書などの「応募書類の準備が大変だった」という回答が4位にランクイン。

「どう書けばいいのか、内容について悩んだ」「企業ごとに書き換えるのが大変だった」という回答のほか、「履歴書は手書きなのが辛い」という意見も目立ちました。

不採用でも履歴書は返却されないことが多いため、「履歴書や証明写真を用意するのにお金がかかる」という回答もありました。

【5位 資格やスキルの不足】

・経験のない職種に応募していたので、アピールが難しく、苦労しました(男性、26歳で転職)
・自分のスキルが社外では通用しにくかったこと。社内評価は良かったのに一歩外に出たら使えず、就職エージェントでも門前払いされた(女性、31歳で転職)

5位は「転職に活かせるような資格やスキルがなくて、しんどかった」でした。

若手だけではなく、30代以上の人も「転職に有利な資格がない」「ニッチすぎるスキルしかない」と悩んだことがわかりました。

【6位 無職期間】

・収入がない期間が長く、失業保険も支給されるまで長かったこと(女性、28歳で転職)
・日々貯えが減っていくこと(男性、31歳で転職)

転職活動中に「無職になったこと」が辛かったという意見が6位。

「無収入」あるいは「収入が大幅に減る」期間ができると、貯金が着実に減っていくのがわかって、精神的に追い詰められることも。

「失職していたので、何のために生きているのかわからなくなった」と、生きるモチベーションにまで影響したという人もいました。

【7位 面接がうまくいかない】

・あがり症であったため、面接がすごい嫌でした(男性、33歳で転職)
・面接で、面接官に直接「あなたは信用できない」といわれたことです(男性、39歳で転職)

7位は「面接が辛かった」でした。

「緊張する」とか「圧迫面接を受けた」「面接官に傷つくことを言われたり、嫌な質問をされた」といった意見が目立ちました。

「結婚や、妊娠・出産の予定について聞かれ、困った」という女性も複数いました。

【8位 退職理由の説明】

・前の職場を辞めた理由を聞かれること。仕事内容が過酷で体調を崩したとは言いにくい(女性、25歳で転職)
・専門職からの他業種への転職活動だったため「なぜ、専門職を辞めてしまったのか?」と大変深く質問を受けました(女性、35歳で転職)

8位は「退職理由を説明するのがしんどかった」です。

とくに「短期での離職」「転職回数が多い」などの場合、採用側も「採用しても、すぐに辞めてしまうのではないか」と心配になり、退職理由を念入りに確認します。

ただ「答えにくい事情」で辞めた場合もあるため、「回答に困る」と感じた人が多くなったのだと思われます。

【9位 自分に合う転職先選び】

・自分に合った職を見極めること。いい条件の求人はたくさんありましたが、実際はどうなのか不安がありました(男性、29歳で転職)
・転職エージェントからいくつも候補を貰うので、自分の条件にマッチしているかの精査(女性、34歳で転職)

「自分に合う転職先選び」に苦労したという人が9位でした。

とくに「今の職場とのミスマッチ」を感じて転職を考えはじめた人は、「本当に自分に合っている転職先なのか」と不安に思うのでしょう。

「学校でサポートを受けられた学生時代とは違い、一人で判断する必要があった」という、「転職ならでは」の回答も寄せられました。

【同率9位 「決まらないかも」という不安】

・自分を雇ってくれる会社があるのか心配になりながら転職活動をすること(男性、24歳で転職)
・応募すれば必ず内定をもらえるわけではないため、不安な気持ちと向き合い続けることがしんどかった(男性、31歳で転職)

「転職先が決まらないかもしれない」という不安と向き合うことの辛さを挙げた人が同率9位でした。

転職活動は「10社応募すれば、絶対1社は受かる」ものではないため、不採用が続くと不安が募ります。

「転職先が決まるまでは不安で、趣味などの楽しいことに手をつけられなかった」など、転職活動への不安が普段の生活に影響している人もいました。

転職活動の期間は平均6.3か月

次に「転職活動にかかった期間」を尋ねたところ、平均は6.3か月でした。

実際、半年以内に転職活動を終えた人が多くなっています。

一方で「2年以上活動を続けた」という人も。

転職活動期間が長くなった人からは「面接が苦手すぎてすべて落ち、2年が経過。その2年間が原因で更にハードルが上がってしまった」などの声が寄せられました。

転職活動の方法はハローワークが1位

続いて「どんな方法で転職活動をしましたか」と質問したところ、回答は以下のようになりました。

1位「ハローワーク」と2位「転職サイト」が200人を超え、多くなっています。

転職エージェントを利用した人も159人と多く、「エージェントに相談する」のが一般的な転職活動の方法になっていることがわかりました。

「ハローワークと転職サイト」「転職サイトと転職エージェント」「転職エージェントに複数登録」など、複数の方法を組み合わせて転職活動を行った人も多数いました。

転職活動がうまくいくために工夫したことは「面接対策」

最後に「転職活動がうまくいくために工夫したこと」を聞きました。

1位は「面接の対策をした」で124人でした。

2位は「履歴書・職務経歴書の充実」、僅差で3位「幅広く求人を探した」と続きます。

4位以下にも「アピール方法を工夫」「資格取得・スキルアップをした」が入っており、「企業へのアピール」を工夫した人が多いとわかりました。

【1位 面接対策】

・面接の際のメイクや声のトーンなどに気をつけていました(女性、23歳で転職)
・エージェントさんに面接のアドバイスを何回ももらった(女性、27歳で転職)
・面接で聞かれそうなことをピックアップして、実際に言葉に出して練習(男性、31歳で転職)

転職活動をうまくすすめるために「面接対策をした」という人が1位。

具体的な方法としては「転職エージェントやハローワークの担当者にアドバイスをもらう」「想定問答集の作成」「身だしなみや話し方に気をつける」などが挙がりました。

面接の中身についての意見が多数寄せられた中、「リモート面接のため、高画質カメラ搭載のパソコンを購入した」という人もいました。

【2位 履歴書・職務経歴書の充実】

・短期離職だと書類選考で落とされやすかったため、あらかじめ前職の退職理由を職務経歴書に記載。書類通過率があがった(女性、23歳で転職)
・書き方を会社によって変えた(男性、30歳で転職)
・履歴書の応募理由を、ありきたりな内容ではなく、担当者の目に留まりそうな文章に変えてみた(女性、43歳で転職)

まずは面接に呼んでもらえるよう「履歴書や職務経歴書の書き方を工夫した」という人が2位でした。

「会社ごとに内容を変える」など内容に関するものから、「きれいな字で書く」「スペースを埋める」など見た目に関するものまで、さまざまな工夫が寄せられました。

面接対策同様に、転職エージェントやハローワークの担当者にアドバイスをもらったという人もいました。

【3位 幅広く求人を探した】

・とにかくチャンスを増やすためにたくさん応募した(女性、29歳で転職)
・職種を幅広くしてみました。結果良かったです(女性、30歳で転職)
・複数の転職エージェントを利用し、求人の紹介数を上げる努力をしました(男性、41歳で転職)

「幅広く求人を探して、応募数を増やす」が3位となりました。

希望条件を見直したり、複数の転職サイトやエージェントに登録したりして、目を通す求人数や応募数を増やした人が多数。

最初は応募しようと思わなかった企業や職種でも、受けてみたら「意外に相性がいい」と感じるかもしれません。

【4位 自己分析の徹底】

・やみくもに応募せず、自分の得意なことや好きなことを今一度考え直し、それを筆頭に考えました(女性、24歳で転職)
・自分の実績を再度見つめ直してアピールポイントを探すこと(男性、32歳で転職)
・転職活動をする目的を整理して、ブレないよう心掛けました(女性、43歳で転職)

4位は「自分の希望条件」「活かせるスキルや実績」を整理するなど、「自己分析を徹底した」でした。

たくさんの求人を見ていると「この企業もいい、あの企業もいい」「希望条件とは違うけど、ここなら受かりそう」と目移りすることもあります。

自己分析の内容を意識すれば、ブレを防ぎやすくなり、ミスマッチの確率も低くなるはずです。

【5位 アピール方法】

・クリエイター関係への転職のためにポートフォリオを作成。面接はこれで突破できます(女性、21歳で転職)
・正直に話をすること。特に退職理由はしつこく何度も聞かれるため、うそや誇張をすると必ず見破られる(男性、30歳で転職)
・持っている資格をフルにアピール(男性、45歳で転職)

資格・スキルや人生経験など「自分の長所」をフル活用して、応募書類や面接でのアピール方法を工夫したという人が5位でした。

アピールするうえでの心構えとして「正直に話すこと」「嘘をつかないこと」を挙げた人も目立ちました。

【6位 企業分析】

・志望企業の本社や支店を訪問。従業員を観察したり、お客として対応してもらったりした(女性、24歳で転職)
・どんな会社かを調べました。現社員や退社した方々の口コミなども聞いていました(女性、28歳で転職)
・転職先に勤務する人と知り合いになり、どのような人物を求めているかなど、採用ニーズに関する情報を集めました(男性、30歳で転職)

職場見学をしたり口コミを集めたり、「企業分析に力を入れた」という人が6位。

転職サイトや企業サイト以外から情報を集めておけば「面接でその企業について話しやすくなる」「熱意をアピールできる」という効果もありそうですね。

【7位 資格取得・スキルアップ】

・PCが多少でも使えるようになること(男性、23歳で転職)
・大学院留学し、その分野の修士号を取得した(女性、28歳で転職)
・6か月コースの職業訓練校に入校し、スキルアップしてから転職活動してなんとか受かりました(女性、38歳で転職)

転職活動のために新たに資格をとったり、スキルアップをしたりした人も多いことがわかりました。

「資格やスキルがあれば、必ず採用される」というわけではありません。

けれど、資格取得やスキルアップには多くの労力が必要なので、資格があれば採用側にも「真面目な人だな」「熱意のある人だな」と思ってもらえることでしょう。

【8位 応募先を絞った】

・応募は、急募の求人のみに絞った(女性、22歳で転職)
・急ぎでの転職活動ではなかったので、本当に入りたいと思う本命1社だけに絞った(女性、27歳で転職)

3位「幅広く求人を探した」とは正反対の、「応募先を絞った」が8位に入りました。

「応募先を絞って集中することで、短期間で転職できた」という回答も寄せられています。

「業界専門の転職エージェントに登録」「全国型ではなく、地元密着型の派遣会社を利用」など、登録する媒体で絞ったという意見もありました。

【9位 他人にアドバイスをもらった】

・背伸びせず、わからないことや苦手なことを転職エージェントに包み隠さず共有した(男性、24歳で転職)
・ママ友にも相談したり、身近で転職した人に話を聞いたりしました(女性、38歳で転職)

転職活動について「他人にアドバイスをもらった」人が9位です。

アドバイスをもらった相手は、転職エージェントやハローワーク担当者など転職のプロや、転職経験がある友人など。

積極的にアドバイスを求めることで不安が消えたり、視野が広がったりしますし、転職活動のモチベーションを維持することにも繋がります。

【10位転職活動のための時間を確保】

・勤め先に転職することを打ち明け、シフトの変更などを協力してもらった(女性、23歳で転職)
・有給休暇を上手く利用しました(男性、40歳)

10位は「転職活動のための時間を確保した」です。

とくに仕事しながらの転職活動では、時間の確保がなにより難しいといえるのではないでしょうか。

「有給休暇の活用」「今の職場に協力を願った」「転職エージェントをうまく利用」「転職活動にあてる時間・曜日を決める」など、さまざまな工夫が寄せられました。

* * *

転職経験がある500人にアンケートを行ったところ、「転職活動でしんどかったこと」第1位は「不採用が続いた」でした。

転職活動がうまくいくために工夫したのは「面接対策」や「応募書類の充実」。

転職エージェントやハローワーク担当者に相談して、面接スキルや応募書類のブラッシュアップを図った人も多数いました。

一斉に行われ学校・大学からサポートを受けられる「新卒の就活」とは違い、孤独になりがちな社会人の転職活動。

不採用が続いて落ち込んだとき、一人で悩んでいると、転職へのモチベーションも低下しかねません。

それだけに、転職活動にあたっては、転職エージェントやハローワーク、友人や先輩などを「上手に頼る」ことが重要だと言えそうです。

 

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