セクハラが後を絶たない背景に、「自分の発言がセクハラになるとは思っていない」という無自覚が、しばしば原因として挙げられます。または逆に「気を付けているのに、なぜかセクハラ扱いされる」と悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。「相手が不快に思えばハラスメント」という曖昧さが、原因にあるのかもしれません。昨今では、女性から男性へのセクハラに悩んでいる方も少なくないようです。
今回「Bloomメンズ」(https://bloom-mens.com)を運営する株式会社Staueticが、20代~50代の男女(会社員)を対象に、「セクハラの境界線」に関する調査を実施しましたのでご紹介します。
女性が受けているセクハラ事情について
はじめに女性に伺いました。「今までセクハラを受けたと感じたことはありますか?」と質問したところ、4割以上の方が「ある(42.1%)」と回答しました。
セクハラと感じる行為は個人によって異なりますが、多くの方が「職場の男性からセクハラを受けた」と、感じている様子がうかがえます。
では、セクハラを受けたと感じた行為とは何だったのでしょうか?
・体型について言われた(20代/青森県)
・プライベートな話を聞かれた(20代/東京都)
・体を触られる(40代/滋賀県)
・手を握ってきた(40代/千葉県)
・性的な発言や、肩を触るなどのコンタクト(40代/神奈川県)
手を握られる、体を触られることはもちろんですが、私生活のことを聞かれたり、体型について言われたりする発言も、セクハラと感じている様子がわかります。
次に、「どのような行為や発言がセクハラに当たると思いますか?(複数回答可)」と質問しました。
「ボディータッチ(79.3%)」と回答した方が最も多く、次いで「猥談(下ネタ)(63.6%)」「性的な噂話(60.8%)」と続きました。
8割近くの方が「ボディータッチはセクハラに当たる」と、思っている様子がうかがえます。また、性的な発言に関しても同様に、セクハラに当たると思う方が多いこともわかります。
以降の結果はこちらです。
・執拗な食事の誘い(57.9%)
・「デブ」「ブス」などの蔑称(42.5%)
・「彼氏いるの?」などの私生活に関わる発言(36.7%)
・「髪型変えた?」「太った?」などの容姿に関わる発言(28.1%)
・PCの壁紙をセクシーな女性の画像にする(27.1%)
・職場の壁にグラビアポスターを貼る(26.3%)
・セクシーなフィギュアを自分のデスクに置く(24.8%)
・「ちゃん」付けで呼ぶ(12.3%)
この結果を見て、ぎくりとした男性もいらっしゃるかもしれません。意図していなくても、実は女性を傷つけている可能性もありますから、男性のみなさんは些細な言動に気を付けていただきたいと思います。
年齢でセクハラの境界線が変わる?
セクハラと感じる行為や発言に、相手の年齢は関係あるのでしょうか? 「相手の年齢によって、セクハラの境界線が変わることがありますか? 」と女性に対して質問しました。
「やや変わる(45.4%)」と回答した方が最も多く、次いで「変わらない(36.1%)」「とても変わる(18.5%)」と続きました。
「変わらない」と回答した方が3割以上いるものの、半数以上の方が「やや変わる」、あるいは「とても変わる」と思っていることがわかりました。自分と近しい年齢の男性ならまだしも、大きく年齢の離れた男性から受ける行為は、より一層セクハラだと感じてしまうのかもしれません。
気を付けていてもセクハラだと言われる?
ここからは男性に聞いています。職場での自身の行為や発言が、セクハラに当たると思うことはあるのでしょうか。「自分ではセクハラになるようなことをしていないと思いますか?」と質問しました。
「多分していないと思う(47.8%)」と回答した方が最も多く、次いで「絶対にしていないと思う(35.5%)」「しているかもしれないと思う(12.9%)」「してしまっていると思う(3.8%)」と続きました。
「しているかもしれない」と思う、あるいは「してしまっていると思う」と回答した方が2割近くいるものの、8割以上の方がセクハラを「していない」と思っているようです。
では、セクハラに当たらないように、女性と接する際はどのようなことに気を付けているのでしょうか。
・体に触れないようにする(30代/鹿児島)
・極力プライベートに踏み込んだ質問はしない、物理的に距離を置く(30代/埼玉県)
・相手が嫌だと思うことをしない(40代/宮崎県)
・年齢、容姿に関しての話はしない(50代/滋賀県)
女性の体に触れない気遣いや、仕事以外の質問や年齢、容姿の話をしないよう気を付けている様子がわかります。
日頃から、職場で女性への接し方には気を付けているようですが、セクハラだと言われたことはあるのでしょうか。次の質問では「今までセクハラだと言われたことはありますか?」と伺いました。
結果は「ある(12.9%)」「ない(87.1%)」でした。
8割以上の方はセクハラと言われたことはないものの、1割以上の方は指摘された経験があるようです。女性に対して接し方に気を付けていても、セクハラに該当してしまうことがあるようです。
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今回の調査で、体を触られることやプライベートな質問、容姿に関する発言などを、不快に感じる女性が多いことが判明しました。また、年齢によって相手への配慮が求められる場合もあるようです。ただし、年齢以上に、清潔感を保ち、礼儀をわきまえることが大切なのかもしれません。
調査概要:「セクハラの境界線」に関する調査
【調査期間】2021年10月14日(木)~2021年10月15日(金)
【調査方法】インターネット調査
【調査人数】1,032人(女性:513人/男性:519人)
【調査対象】20代~50代の男女(会社員)
【モニター提供元】ゼネラルリーチ