
10月8日(木)はサライ11月号の発売日です。今回の雑誌の見どころについて早速ご紹介します!
特別付録は2027年版『アクアスキュータム』スケジュール手帳
1851年に英国で誕生した『アクアスキュータム』。王室や歴代のイギリス首相たちにも愛されてきたこの老舗ブランドとコラボした、2027年版の手帳です。カバーには手触りのよい上質紙を用い、耐久性のあるフィルム加工を施しました。きたる2027年の日々のお供に、どうぞご愛用ください。

大特集はまだ見ぬ「京都」へ
千年の歴史と文化、四季の美景、海と山の恵み―。訪れるたびに新しい表情に出会える京都。今回は馴染みの洛中を離れて、海へ、山へ。静かなる紅葉の名刹へ。京都の “奥” の “奥” を案内します。
第1部 「海の京都」「山の京都」で “まだ見ぬ京都” を堪能
「海の京都」として、砂州で隔てられた美しい潟湖の街「久美浜」、天橋立で知られる歴史と神話の里「宮津」を案内します。丹後半島の西と東に位置するふたつの街は、いずれも穏やかな海に面しています。人と自然が調和する日本の原風景の中、何もないという贅沢を味わい、日本創世の神話を体感します。さらに内海の豊かな海の幸に舌鼓を打つ旅へと誘う、美術館やレストラン、遊覧船、古社・古刹、温泉と美食の名旅館ほかを紹介します。

「山の京都」では、日本創世の神話と大江山の鬼伝説が残る「福知山」、自然が織りなす稀観と里山の味覚が愉しめる「京丹波」を取り上げます。福知山市大江町には「元伊勢三社」が鎮座しています。天照大神(内宮)と豊受大神(外宮)が、伊勢神宮(三重県)へ遷る前に祀られていたと伝えられる本宮です。「山の京都」は元伊勢参りにスポットを当て案内。
また「山の京都の神髄は大江山の鬼伝説にある」との視点から、民俗学者で世界鬼学会会長の八木徹さんが、洛中文化と鬼との関連を解説する。また、ほかにも明治以降、鉄道の結節点として発展した福知山ならではの鉄道史にも迫ります。

そして特産品が育まれる美食の里「京丹波」へ。鍾乳洞など観光名所から、料理旅館まで紹介します。
また「松重豊さん “奥の京都” で旅を装う」では、街歩きや旅に似合う大人のたたずまいを俳優の松重豊さんをモデルに紹介します。
第2部 みやこびとが通うとっておきの「美味処」
観光客の喧騒から離れ、京都在住の通人が足を運ぶ静かな場所へ。「朝餉と夕餉」「みやこの手土産」「古都の日本酒」の三つのテーマで、洗練された美味処や古都の歴史や伝統に裏打ちされた逸品の数々を紹介します。
「朝餉」では生薬と健康茶で体を優しく温める朝食レストランやお粥専門店、「夕餉」では足繁く訪れたくなる割烹料理店、ワイン通に評判の創作料理とビストロへと案内します。
「みやこの手土産」では味、見た目、京都らしさの三拍子が揃った気鋭の創作和菓子を、そして「古都の日本酒」では英国人の杜氏が日本酒造りの原点に迫る蔵元ほか、府内各地から個性豊かな酒蔵を取り上げます。

特集は「肉料理」の真髄
古今、滋養強壮といえば肉。江戸時代には「薬喰い」と称して、こっそり肉を食べたといわれます。至高の美味にして健康長寿の妙薬の真髄を極めます。
本特集ではまず、フレンチの巨匠・渡邉幸司さん(『渡辺料理店』オーナーシェフ)直伝の「目からウロコの肉焼き術」を紹介します。肉が冷たい状態から火にかける “コールドスタート” の技法により、家庭で極めつけのビーフステーキ、ポークソテー、チキンソテーが焼ける理論から実践まで解説します。

続いて日本料理の世界でいち早く肉料理に取り組んできた『浪速割烹 㐂川』の2代目主人・上野修さんから「牛肉の黒酢鍬焼」「鴨と林檎の吉野煮」ほか、肉そのものの旨みを引き出す和の繊細な技と工夫が光る4品を教えてもらいました。
さらに鍋好きを自認する料理研究家・藤井恵さんによる、秘伝の鶏鍋3種類「水炊き」「タッカンマリ」「鶏と豆腐のつみれ鍋」を紹介します。奇を衒らわぬ王道ながら、鶏肉の魅力と鍋料理のポイントを押さえた技ありのレシピで、格上の味わいが楽しめます。

サライ・インタビューは養老孟司さん(解剖学者・88歳)

昭和12年、神奈川県生まれの養老孟司さんは、東京大学医学部を卒業、昭和56年に東京大学医学部教授になりました。戦中の少年時代、左利きを厳しく矯正されましたが敗戦を境に価値観が一変、人間がつくった常識など簡単に変わると実感したそうです。
医学の道へ進んで解剖学を選んだのは、「変わらないもの」を求めていたのかもしれない、と振り返ります。19世紀からの論文を読み込んで積み重ねていく解剖学には、人間の都合では動かない揺るぎなさがありました。
もう一つ、生涯を通じて養老さんを魅了してきたのが昆虫です。箱根の山荘には10万点を超す昆虫標本が並び、88歳の今もゾウムシの標本作りに没頭しています。虫の分類には、過去を踏まえなければ新種と断定できないため、「自分の中では解剖学と同じ」とも語ります。
便利さと引き換えに「何でもわかる」「思い通りにできる」という感覚を強めてきた現代社会を、養老さんは「ああすればこうなる」の発想と呼びます。しかし、老いも病も自然も、そして死も、人間の計画通りにはなりません。ならば、無理に支配しようとせず、「わからないこと」や「仕方のないこと」をそのまま引き受ける。──80代半ばで肺がんが見つかるも、標準治療で「がんが消えた」と語り、なおも虫を見つめ続ける養老さんに、老いとともに生きるための、しなやかで骨太な知恵を聞きました。
読み応え満載!「サライ11月号」をお見逃しなく








