忘年会、お正月、新年会と何かと食べたり飲んだりする機会が増える年末年始。楽しい宴のその時はいいが、後々気がつくと体重が右肩上がりなんてことも……。そんな太りやすい冬を前に、エイジングケア商品を展開するアンファーが「肥満要注意都道府県ランキング」を発表した。ランキングは、全国47都道府県の男女(20代~60代、各都道府県100人、男女比5:5)のBMIの平均値により順位づけ。はたして、あなたが住む都道府県は何位? 早速、、みていこう。
BMIとは…
BMI(Body Mass Index)とは、体重と身長の関係から算出される、ヒトの肥満度を表す体格指数のこと。数値が高くなると肥満度も高くなる。BMIの計算式は「体重kg÷(身長m×身長m)」で世界共通だが、肥満の判定基準は国により異なる。以下の表は世界保健機関(WHO)の基準のもの。
要注意3県を東北勢が独占! BMIからみた「肥満要注意」都道府県ランキング
では、早速1位~47位のランキングをチェックしてみよう。
1位は「岩手県」、2位「福島県」3位「山形県」と、東北勢が上位3位を独占するかたちになった。その特徴とは…。
1位 岩手県
BMIが25を超えている人の人数も全国で最も多く、肥満要注意県。アンケートによると「生活習慣を注意されたくない」が堂々の1位、病院へ行かない理由は「周囲の人に身体が弱い・根性がないと思われたくない」という項目においても1位で、周囲から干渉されたくない傾向があるようだ。「運動習慣」は全国41位であるのが肥満要注意県第1位の要因と考えられるという。
ただし「体重・体脂肪・血圧のチェック頻度」は30位、「ストレスを感じたり、気持ちがふさぎこむことが少ない」は2位なので、非常に楽観的で、肥満を気にしていない人が多いようだ。
2位 福島県
「肥満に対する外見のケア」が45位であることに加え、予防しない理由は「時間に余裕がない」が全国2位。対策を後回しにしてしまっている傾向が伺える。
3位 山形県
「メタボリックシンドローム・肥満」の罹患を不安に思っているランキングでは堂々の1位。しかし「運動頻度」44位、「ジム通い」45位と、意識と行動が伴っていない傾向にあるという。
では、健康3県の特徴は!?
47位 新潟県
「病院はなるべく行かない」3位、病院へ行かない理由「周囲の人に身体が弱い・根性がないと思われたくない」1位で、プライドの高さが伺える。予防しない理由には「何をしてよいかわからない」という回答が全国1位だったにもかかわらず肥満度が最も低かったのは新潟県が実施している政策のおかげなのではと分析している。
というのも、新潟県には「健康にいがた21」(http://www.kenko-niigata.com/21/index.html
)というサイトがあり、サイト内で肥満度のセルフチェックができ、運動や食事など、県民が健康に生きるための情報が多く載っている。県の政策として、運動教室やウォーキングイベントを実施しており、それらが功を奏したようだ。
46位 神奈川県
「運動習慣」2位、「食生活に気をつける」5位となっており、日頃からバランスの良い食事をとり、体を動かす習慣が身についているのがうかがえる。「健康に対する不安がない」3位であるように健康に自信があると考えらる。
45位 京都府
「医師が信用できない」の項目で1位だが、「寝具にお金をかける」1位、「予防に投資する金額/月」3位、「脳ドッグを受診したことがある」1位で、自分で情報を得ながら、納得したモノ・コトにはお金をかけて健康増進に取り組んでいるのでは。
健康に対する考え方や取り組みなど、県民性の違いが肥満度にも影響しているようだ。
冬のからだと太るメカニズムを解説
年末年始に太る原因のひとつは、単純に食べ物などで得た「摂取カロリー」が、「消費カロリー」を上回ってしまうからだ。「消費カロリー」は運動のほか、人間が生命を維持するために使われる「基礎代謝」も含まれる。この基礎代謝は、筋肉によって消費される分を多くを占めており、筋肉量が多い人ほど基礎代謝も高く、じっと横になっているだけでも「エネルギーを消費しやすい=痩せやすい」体質といえる。
基礎代謝にも個人差があり、性別や年齢、体格、体温などで大きく変わる。さらに、季節によっても基礎代謝は変動する。気温が下がると体温保持のため、からだの熱産生が高まり、基礎代謝が上がる。ゆえに基礎代謝は夏よりも冬のほうが高いので、実は一年の中でも最も代謝が高く痩せやすい時期なのだ。
年末年始太りを防ぐ4つのポイント
そうはいっても、年末年始はお付き合いも多く、「摂取カロリー」過多になりがちだ。そこで、太り過ぎないために気を付けたい4つのポイントを紹介する。
1.食べ過ぎた翌日はちょっとした運動を心掛け、活動量を増やす
エレベータを使わずにできるだけ【階段を使う】、1駅分【歩く】(大きな筋肉がある下半身をよく動かすのはとても効果的)、【電車では立つ】、【家事】を精力的におこなうなど、 日常生活での活動量を高めるようにする。また、【よい姿勢】を保つだけでもエネルギーの消費量はアップ! 体力に自信のある方は【スクワット】や肺を大きく動かす【深呼吸】などもおすすめ。
2.なるべくからだを冷やさない
からだを冷やすと血行が悪くなり、基礎代謝もダウンする。そのほか、寒さで縮こまったり同じ姿勢のまま長時間動かさないと、肩甲骨周りがガチガチになりがちなので、定期的に意識てほぐすなど、【からだ全体のケア】も大切。
3.できるだけ夕食は就寝3~4時間前までに済ませる
1日3食を基本に、適切なタイミングで食べるといった【食事のリズム】を乱さないことも大事。1日2食などで空腹時に一気に糖質を食べると血糖値が急上昇し、インスリンが大量に分泌され、太りやすいといわれている。不規則な食生活や極端な食事制限を続けると、からだは防衛本能を働かせ、摂った栄養を脂肪として溜め込もうとして、太りやすい体質になってしまうので注意を!
4.良質な睡眠を取る
代謝を促進する成長ホルモンは、ノンレム睡眠時に多く分泌されるといわれている。睡眠不足だと十分に分泌されず、代謝が低下して太る原因に。また、睡眠不足は食欲をコントロールするホルモンの分泌にも影響を及ぼすと考えられているので、睡眠も大事!
肥満は性別を問わず、糖尿病や高血圧といった生活習慣病にもつながるリスク要因だ。美味しい食べ物の誘惑の多い年末年始だが、「食事」「運動」「生活」の3つのポイントを意識し、冬の太りすぎには気をつけたい。
文/鳥居優美