8月7日(金)はサライ9月号の発売日です。今回の雑誌の見どころについて早速ご紹介します!
大特集は『サライの「鉄道」大図鑑』

日本には約3万kmにも及ぶ鉄道網が張り巡らされ、通勤・通学、観光などさまざまな場面で利用され、地域に根付いた、個性的な車両が走っています。新幹線、寝台列車、ケーブルカー、トロッコ列車……。鉄道は地域に根付く文化を象徴するもの、という視点から、この夏、見て乗って楽しみたい現役で走る名車両と路線を案内します。
第1部 現役「車両」大図鑑

鉄道車両は走る路線により、また目的により、その種類はさまざまです。都市間を結ぶ高速大量輸送の新幹線もあれば、夜間の長距離移動や宿泊機能の実用性に加え乗車時間そのものを楽しむ寝台特急もあります。観光や体験が目的の蒸気機関車やトロッコ列車、参詣のために敷設されたケーブルカー、もちろん通勤や通学、日常移動の地下鉄まで、ジャンル別に特徴的な車両を紹介します。
ノンフィクション作家の梯久美子さんが、巻頭で提示する「鉄道の旅は鉄路とその周辺に積み重なった歴史を辿る旅」という視点により、ニッポンの陸運を支える実力派の車両に、登場の背景も含めて迫ります。

第2部 今、乗っておきたい鉄道路線
山が迫り、海が開ける──。日本は各地に自然豊かな絶景を堪能できる路線があり、また美味に舌鼓を打つレストラン列車も走っています。さらには都市部に残る超短距離路線や、「いったい何?」と目を疑う奇想建築駅舎など、わざわざ訪ねたい数々の名物路線を紹介します。
俳優の田中要次さんは篠ノ井線に乗車し「日本三大車窓」のひとつと称される姨捨駅を訪問。鉄道写真家の中井精也さんは「この夏、おすすめの絶景路線」として、只見線ほか3路線を挙げ、見どころを解説します。さらに沿線の食材を使い一流のシェフの料理を堪能できる列車を紹介するなど、いわば「日本の鉄道の生態図鑑」という視点から、体験しておきたい鉄道路線を案内します。

引き出し特大ポスター付録/
鉄道写真家・広田尚敬 未発表作品 “最後” のSL「C57」
スリット写真で一気見 新幹線「全路線」車両編成

「C57形蒸気機関車」は、全国各地で活躍した旅客用蒸気機関車で、優美な姿から「貴婦人」と呼ばれ親しまれました。1975年、室蘭本線で蒸気機関車による最後の定期旅客列車を牽引したことでも知られます。「鉄道写真の神様」広田尚敬さんの未発表写真から、現役引退直前の、室蘭本線でのC57の姿による特大ポスター付録です。
1964年10月の東海道新幹線の開業から60有余年。今、新幹線は北海道から九州まで全国10路線を走っています。各路線の現役車両を、列車の側面を鮮明に捉えた「スリット写真」で紹介、「夢の超特急」の現在が一目でわかります。
特集は「市場」を旅する

鮮魚に採りたての野菜や果物、手作りの郷土料理……。人々が集って物資を持ち寄り、物々交換の場として始まった市場は、地域文化の基盤として、今日も活気に満ちています。地域の新鮮な産品が買えるほか、個性的な「食文化」をその場で味わえる、一度は訪ねたい全国の市場を案内します。
本特集の冒頭で、漁師と農家の物々交換の場から発展し430年続く「勝浦朝市」(千葉県)を訪ね、民俗学者で神奈川大学国際日本学部教授の山本志乃さんが、「市場は情報交換の場」という視点を交えながら案内します。
このほか、最大規模全長800mの会場に約300店が出店し全国でも最大規模の「館鼻岸壁朝市」(青森県)、鎌倉野菜や洋野菜が豊富に揃い、都心からも料理人が足繁く通う「鎌倉市農協連即売所」(神奈川県)、 “業者御用達” の公設市場で沖縄の食文化に触れる「那覇市第一牧志公設市場」(沖縄県)を取り上げ、それぞれの来歴や特徴など、詳しく紹介していきます。
さらに能登復興の象徴である「輪島朝市」も案内します。土日を中心に全国各地で開催される「出張朝市」は、すでに350回を超え、輪島の窮状を伝えるのに一役買っている様子のほか、将来の復興に向けての取り組みに迫ります。

サライ・インタビューは水村喜一郎さん(画家・80歳)

1946年、鳶職の跡取りとして東京向島に生まれた水村さんは、幼少期から絵に夢中でした。しかし9歳のとき、イタズラで変電所の高圧線に触れ、電撃症により両腕を切断されます。鳶の親方への道が断たれる一方、「これで思い切り絵が描ける!」と事故直後から口と足で版画や水彩画を再開し、14歳から画家を目指して本格的に油絵に取り組みます。19歳で口と足で描く芸術家協会奨学生、28歳で主体美術協会展入選、31歳で初個展開催後も長らく研鑽を重ね、今も無二の絵画作品を世に送り続けています。
学生時代に3冊のスケッチブックを鞄に入れ、東京から鹿児島まで歩いて旅をした体験から、「人間、必死にやればなんとかなる」と確信した水村さんは、かつては世界、今も国内への旅を続け、そこで出会った風景を「これまでに見たことがない」と称される詩情豊かな作品に仕上げ、各地で個展を開催しています。
インタビューでは、生い立ち、学校生活、恩師との出会い、池袋モンパルナスの師たちとの交流、現在の境地まで、「僕はただ画家として頑張ってきただけ」とさらりと言う水村さんの熱い人生を聴きます。












