9割のママが感じた産後の不調「産後うつ」｜症状は？ 家族にできることは？

近年、新型コロナウイルスの影響で人と触れ合う機会が減り、経済不安はもちろん、外出する機会もままならないことが増えました。若い子育て世代にもその波は押し寄せ、産後の不調を抱えたまま「産後うつ」になる方が増加。気軽に行き来できない状況は、出産後の体と心にも負担を与え、不調を招く可能性が以前にも増して高まっています。

株式会社ベルタ（https://belta.co.jp）が、出産後のママ314人を対象に、「産後うつ」の乗り越え方について調査を実施しましたのでご紹介します。産後はどんなことにつらさを感じるのか、また、周囲の方にして欲しかったことを、出産後のママたちに聞いています。子育て世代を見守る私達にはなにができるのか、ご参考にしてください。

産後に一番大変だと感じること

産後に一番大変だと感じたのは、「出産・育児の身体的疲労」（73.2%）や「睡眠不足」（71%）という声が上がりました。必死の出産を終えた後に、慣れない育児が始まります。体力の回復ができないまま、夜泣きの対応で睡眠不足が続くという中、産後うつの兆候が出てくるようです。次いで、「家事・育児・仕事の両立」（60.2%）や、「赤ちゃんの健康管理」（58.3%）という部分でも心労を負うママが多い結果となりました。

次に、「実際に産後の不調を感じたことがありましたか？」という質問に対しては、全体の9割の方が「実際に産後の不調を感じた」と答えています。その中でも「とてもあった」「あった」と答えた方は75%を超えており、ほとんどの方が産後に体や心の不調を抱えていることがわかりました。

「いつ頃から不調になり始めましたか？」と聞いてみると、「出産直後」（50.5%）が最も多く、次いで「産後１か月」（23%）と答えた方が多い結果となりました。また、次に多かったのが「出産前」（12.4%）です。”マタニティブルー”という言葉もあるように、出産前から体調が不安定になる方も多いようです。

症状は「気分の落ち込み」「イライラ」「涙が出る」「不眠・過眠」が半数

産後の不調に関する具体的な症状については、「気分の落ち込み」（56.9%）、「イライラ」（51.6%）、「涙が出る」（50.2%）、「不眠・過眠」（49.5%）の症状が多い結果となっています。また、「膝と腰と肩の関節の痛み」「骨盤の歪み」などの身体面のつらさを感じる方もいれば、「孤独を感じる」「感情が動かなくなった」など、心の悩みを抱える方もおられました。こうしてみると、特につらかったことに関しては、人それぞれ異なる結果となっています。

家族ができること

支える側の家族には、なにができるのでしょうか。次に、「家族に相談はできていましたか？」と質問すると、なんと約8割の方が「できていた」と回答しています。しかし、これだけ多くの方が家族に相談ができていても、つらい気持ちを手放せないのが産後うつの現実です。

次の質問では、「産後うつのときに家族や周りの方にして欲しかったこと」を伺いました。「寝かせてほしい」（59%）という回答が最多です。それ以外には、「一人でゆっくりさせて欲しい」（49.1%）、「体調を気遣って欲しい」（47%）などの声が上がっています。とにかく「ママを休ませてあげること」が重要だということがわかりました。

また、パートナーの方には「ママの話を聞くのはもちろん、妊娠、出産、産後の大変さを自ら調べるなどして、自分のこととして考えて欲しい」という意見も上がっています。

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ほとんどのママが産前産後に、なにかしらの不調を抱えており、家族に相談できていたとしても、つらい気持ちを抱え続けてしまうようです。出産時の出血により、失われた栄養が補えていない状況で、産後はバタバタと育児に追われがちです。サッと食べられる簡単な食事だけで、赤ちゃんに母乳をあげることを続けていると、産後の体は栄養状態が不十分になってしまうことがあります。産後でなくても、心身の不調を招きやすい昨今です。周囲の方は、出産に伴う育児の大変さを理解して、まずはママをゆっくりと休ませてあげる配慮が必要になりそうです。

【調査概要】
「産後うつの乗り越え方」についての調査
調査期間：2022年1月12日（水）～2022年1月19日（水）
調査方法：顧客・弊社保有メディア経由でのユーザーアンケート調査
調査人数：314人
調査対象：出産後の女性