
価値観やライフスタイルが多様化し、正解のない時代にもかかわらず、周りと比べて「自分には強みがない」「自分はたいしたことない」と思い込んでいませんか?
大手コンサルティングファームに勤務しながら、週末にライフワークとして個人コンサル「はたらく女性のかていきょうし」を続けるタブタカヒロさんが提案するのは、解なき時代を生き抜くための「自分を物語化する」思考法。タブさん自身が仕事の壁にぶつかった際にキャリア論や戦略論を調べ尽くし、習得したスキルから編み出したキャリア戦略=「自分ものがたり」。
そこで、今回はタブタカヒロさんの著書『「自分ものがたり」で人生が変わる』(小学館)から、前回設定した自分のものがたりを展開する方法をご紹介。自分のこれまでを振り返り、好きだったこと苦手だったことからテーマを見つけることは、自分を見つめ直す作業になるそうです。
文/タブタカヒロ
展開の秘訣〜人生を「巻」で数える、仕事以外の「顔」も描く
山あり谷あり。自分の人生・キャリアの長い過程を、どう自分らしく楽しむか。数年単位のスパンで考える「展開」ステップ。このステップの最大の邪魔者がいます。
「年齢」です。
潜在的な年齢への意識が自信を萎えさせる「プライミング効果」です。これを克服せねば、頭の中の悪い自分がケタケタ冷笑の嵐。自分ものがたりから起伏もわくわくも溶けてなくなる大ピンチ! このピンチを救うのが「自分の人生を「巻」で数えよう」です。新しいチャレンジをしたい自分の足を自分が引っ張る、年齢の呪縛を封印する「展開」の必須アイテムと思ってください。
さて、「展開」のお作法には、具体的に3つのコツがあります。それぞれ詳しく説明します。
「編」として意味付ける:人生・キャリアに必ず訪れる、山あり谷ありの数年単位の起伏に、これは自分の冒険の「◯◯編」なんだと意味付け続ける
「巻」ごとに展開を考える:これから始まる自分ものがたり「◯◯編」。(歳じゃなくて)巻ごとに、自分らしい冒険の展開を考える
自分の展開を多面的に描く:仕事・プライベートに偏らない自分を立体的に描くお作法を使う
その前に、前回考えた「設定」を思い出しておきます。過去をコネクティング・ドットしたテーマと、主人公の自分を紐付けたストーリーのキャラクターです。
では突然ですが、質問です。皆さんの自分ものがたりは今、「何巻」目ですか? くどいですが「歳」じゃなくて「巻」でお願いします。恥ずかしがらずに。「巻」で数えてものがたりの世界線に舞い降りるのが大事なので。
ありがとうございます。ところで皆さんの今後数巻、どんな起伏が訪れそうですか? 異動、転勤、昇進はたまた転職などのキャリアイベント? 結婚、産休育休、介護、引越し、旅行、あるいは学びごとみたいなイベント? それとも先の巻の展開の下準備?
なんでも大丈夫です。それがこれからの自分ものがたりに訪れる「◯◯編」。その起伏を、主人公の自分が「らしく」乗り越える時、どんな冒険をしているか…とイメージして、「巻」の「展開」を描くのですが、白紙から考えると難しいですよね。そこでおすすめなのが、「多面化」という技法。
キャラクターとものがたりの深みを出すため、複数の側面(顔)から人物像を設計する方法で、例えば「働く自分」という顔だけでキャラを描くと単純で薄い。そこで「親、家族の一員の顔」とか「クラブ活動のメンバーの顔」とか。いろんな側面(顔)からキャラを描くと、深みのあるキャラとものがたりが描ける、というお作法です。
では「自分ものがたり化」の「顔」とはどんな顔でしょう。巷で「ワーク・ライフ・バランス」という概念がありますが、これじゃ不十分。自分の人生、職場とプライベートを往復するだけ。そんな単調なキャラは存在しません。そこにもうひとつ、誰もが持っている「顔」を加えます。
それが「ワーク、ライフ、サード・フェイス」。3つ目は仕事でもプライベートでもない、「第3の自分」。趣味、学びごと、地域活動、あるいは副業、なんでもいいです。もうひとつの顔を持つと一気に自分のものがたりが複層化して深みが出ます。

これから始まる第◯巻、ワークはこんな展開、ライフはこう、そしてサード・フェイスは…むふふ、こんな展開で行こう。という風に考えると、イメージが湧きやすくなります。3つの顔すべての展開を考えなくても大丈夫。ひとつだけでも、わくわくすればOKです。
仕上げに、できれば巻の展開を象徴する名前を付けると、自分自身がいち早くその「巻」を読みたくなるほど、自分の「これから」に愛着が増します。
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『モヤモヤが晴れる最強の魔法「自分ものがたり」で人生が変わる』
著者/タブタカヒロ
小学館 1760円(税込)

タブタカヒロ
ビジネスコンサルタント/はたらく女性のかていきょうし
コンサル歴約20年。外資系アパレル企業を経て外資系コンサルへ転身、現在は大手総合コンサルティングファームでクライアントの課題に向き合う。週末はコンサルとほぼ同時期に始めた「はたらく女性のかていきょうし(通称:かてきょ)」として活動。ほかにセミナー、大学での講義、コラム執筆などを通じて専門用語ゼロの“おしゃべり”で想いを引き出し、その人らしいキャリアの方向性を「自分ものがたり」に描き直すサポートを続けている。著書に『\かてきょ式/わくわく思考せんりゃく。』(すばる舎)。『外資系コンサルはなぜ、あえて「手書きノート」を使うのか?』(著:太田あや・KADOKAWA)に取材協力。今、自分自身の物語も50巻台。“次の章”を更新中。











