“臓活”とは中医学においての五臓=肝・心・脾・肺・腎を活性化し、からだやこころを整える活動のことです。女優やモデルなどから絶大な信頼を得ている美容サロン「BHY」の代表者で、中医学博士の尹 生花(いん・せいか)先生は、20年のサロンワークから得た経験として、“臓活”は「美と健康と若さ」を保つには欠かせないと言います。
そんな尹先生が考案した「臓活おかゆ」は、中医学の理論に基づき五臓の機能を活性化する中華がゆです。おかゆであることで食べやすく、具材の栄養素も摂りやすくなっています。
今回は、尹先生自身も毎朝食べているというレシピを季節ごとにまとめた著書『まいにち臓活おかゆ』から、貧血に効果的な「ほうれん草とまいたけのおかゆ」と、イライラを抑制する「セロリの出汁が効いた豚肉のおかゆ」をご紹介します。毎日の朝食にこの「臓活おかゆ」を取り入れて、体の内側から「美と健康と若さ」を目指してみませんか。
文/尹 生花
ほうれん草とまいたけのおかゆ
【材料】(1人分)
米 75g
ほうれん草 75g
まいたけ 15g
塩 小さじ1/4
水 600ml
【作り方】
1.米は洗い、たっぷりの水(分量外)を入れて一晩浸水させ、ざるに上げる。ほうれん草は3cmの長さに切り、まいたけは小房に分ける。
2.鍋に米、水600mlを入れて中火にかける。沸騰したらへらで鍋底をこそげるように混ぜ、吹きこぼれないように蓋をずらして、弱火で25分煮る。時々かき混ぜる。
3.ほうれん草とまいたけを加えて5分煮て、塩を加えて味をととのえる。
この組み合わせのおかゆは…
肝の疏泄(そせつ・新陳代謝)を手伝い、血を補います。貧血はもちろん、唇・舌の炎症や腫れや、口内炎、便秘、皮膚と目の健康にもおすすめです。季節の変わり目のおかゆとしても最適です。
※食べて目や鼻にかゆみを感じる人は、即食べるのを控えましょう。
セロリの出汁が効いた豚肉のおかゆ
【材料】(2人分)
米 75g
セロリ(葉を含む) 100g
豚ロース薄切り肉 15g
黒ごま 1g
塩 小さじ1/4
水 800ml
【作り方】
1.米は洗い、たっぷりの水(分量外)を入れて一晩浸水させ、ざるに上げる。豚ロース薄切り肉は食べやすい大きさに切る。セロリは鍋に入るくらいの大きさに切る。
2.鍋にセロリと水800mlを入れて中火にかけ、沸騰したら弱火で15~20分煮てこし、煮汁は使うのでとっておく。
3.鍋に米と2のセロリの煮汁(600mlより少なければ水をたす)を入れ、中火にかける。沸騰したらへらで鍋底をこそげるように混ぜ、吹きこぼれないように蓋をずらして、弱火で20分煮る。時々かき混ぜる。
4.豚ロース薄切り肉を加えて10分煮て、塩を加えて味をととのえる。器に盛り、黒ごまを散らす。
この組み合わせのおかゆは…
春は肝が動きやすく、五臓の中の肝に熱がこもる状態=肝熱により、頭が痛くなったり、めまい、目の充血を起こしやすくなります。このおかゆを常に食べると、イライラの抑制や妊娠中の血圧対策にも!
※冷たい物が苦手な人、血圧が低い人、アレルギー体質の人は控えましょう。
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尹生花(いん・せいか)
北京中医薬大学博士課程(医学博士)修了。「BHY」代表。早稲田大学ビジネススクール(MBA)卒業。厚生労働省認可・はり師・きゅう師資格取得。「HMB(日本ホリスティックメディカルビューティ協会)」理事長。「世界中医学学会連合会体質研究専門委員会」常務理事。ホリスティックビューティの先駆者として、「からだの内側と肌の相関関係」を数字で解明。美容ジャーナリストから女優、モデルら多くの著名人のかかりつけサロンとして知られている。BHYとはBeauty・Health・Youthの頭文字から取ったもの。この三位一体の実現には、五臓のバランスと活性化が重要と説く。著書に『あなたが「やってはいけない」ダイエット』(小学館刊)、『みんなの臓活』『みんなの臓活トレーニング』(ともにワニブックス刊)などがある。臓活についてもっと知りたい方は、尹先生のInstagram(@seika_yin)にて開催中のライブカウンセリングに参加してみては。お申込みはbhy.hp.peraichi.com/liveまで。
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『まいにち臓活おかゆ』(尹生花 著)
世界文化社