はかなくも余韻あふれる風味豊かなモンブランクリームは和栗の真骨頂。
その質に魅せられ、個性を際立たせる各地のモンブラン喫茶をご案内。
香り高い和栗クリームとベルガモットソースが織り成す新感覚
イーズ 日本橋兜町本店(東京・茅場町)
東京証券取引所があり、日本の金融街として発展してきたのが、東京・日本橋兜町だ。金融マンが行き交う町に、近年、ぼつぽつと増えてきたのが個人経営のカフェや洋菓子店だ。証券マンが手土産に求めるなど、もともと洋菓子の需要が高い土地柄でもある。
大山恵介さん(36歳)がシェフ・パティシエを務める『イーズ』は、令和2年に開店した新しい店だ。店内は、広いオープンキッチンに向かいイートインのカウンターが設けられている。パティシエたちの無駄のない動きを目で追い、焼きたての香りを感じながら、ケーキと飲み物をいただく。
ソースで味が一変する
標高約100mm 直径約75mm
秋になると、人気のケーキが登場する。茨城県産の栗を使った「和栗のモンブラン」である。コクのあるモンブランクリームから、無糖の生クリームへ進んでいくと、サクサクのメレンゲに行き当たる。
ケーキに添えられているのは、柑橘系の「ベルガモットソース」だ。ソースをかけると爽やかな香りに包まれて味が一変し、あっさりと食べられる。一品で2度おいしく、シェフの仕掛けが楽しめる。
イーズ 日本橋兜町本店
東京都中央区日本橋兜町9-1
電話:03・6231・1681
営業時間:11時〜18時
定休日:不定
交通:東京メトロ日比谷線、東西線茅場町駅から徒歩約3分。銀座線、東西線、都営浅草線日本橋駅から徒歩約5分。JR東京駅八重洲中央口から徒歩約15分 6席。
※この記事は『サライ』2022年10月号より転載しました。