テレビやラジオ、雑誌などの各メディアで活躍中の放送作家・コメンテーター・コラムニストの山田美保子さん。著名人との交流も頻繁なだけに、気の利いた手土産を贈る機会も多くあるそうです。そんな山田さんに毎月、贈る側も贈られる側も心が躍る“とっておきの手土産”を紹介していただきます。
【心躍る! とっておきの手土産】
第12回 大人の街・銀座の宝石箱のような贈り物
文・山田美保子
屋号に「銀座」と入っているお店から何か届くと、それだけで背筋が伸びたり晴れやかな気持ちになったりするものです。
以前、『銀座・和光』のイニシャルハンカチについて執筆させていただいたとき、東京生まれ、東京育ちであっても銀座はなかなか手の届かない大人の街であると書かせていただきました。
『銀座 菊廼舎(ぎんざきくのや)』さんの登録商標「冨貴寄(ふきよせ)」をちょうだいするときは、そうした気持ちに加えて、「これこそが宝石箱だ」と心底思います。
あの芸能人夫婦の出産祝いにも喜ばれた『銀座 菊廼舎』の「冨貴寄」
結婚発表時、直筆・連名の挨拶文の「字が夫婦で似ている」と評判になった著名な俳優御夫妻にお送りした出産祝の内祝は、第一子のときも第二子のときも『銀座 菊廼舎』さんの「冨貴寄」でした。「冨」と「貴」が「寄せる」=近づく、集まるという、なんとも豪華な当て字ですよね。
ご主人は、今年1月期、主演ドラマに出演されていました、日曜日の……。だから、とっても忙しかったに違いないのに、お子さんの写真がプリントされたカードに、今回も夫妻そっくりな文字で「いつも使わせていただいています」「ありがとうございます」のメッセージが記されていて、心から幸せな気持ちになりました。
ちなみに私の出産祝いの定番は『エルメス』のベビー用品で、「おくるみ」にも「腹掛け」にもなる「バスラップ」や、普段使いしてほしい「カレ」(刺しゅう入りタオル)、「よだれかけラウンド」や「フェイスタオル」、そして「ベビーシューズ」など。たいていの場合、それらが天使ちゃんたちの“エルメス・デビュー”になるようで、とても喜んでいただけます。実用性も、かなり高いんですよ。
「冨貴寄」に詰められた美しい彩と細やかな心遣い
そのお返しが「冨貴寄」という名の“宝石箱”。お祝いのお返しには“半返し”という基準がありますが、『銀座 菊廼舎』さんの箱や缶を開けた瞬間、「これは倍返し、いや三倍返しなのではないか」とさえ感じます。
今回ちょうだいした「冨貴寄」は、富士山が中央に入った「特撰缶」で、扇型の一枚に「内祝」としてお子さんの名前が入っていました。外熨斗でも内熨斗でもなく、缶の蓋を開けたときに、贈り主の気持ちがわかる。さらにカード付でしたからね。一枚も手を付けず、ずっと飾っておきたい気分になりました。
1890年の創業。日本の美しい四季を菓子づくりの一つの重要な素材として考え、「目で味わい、季節を楽しませる江戸の粋な菓子道」を五代目当主がしっかり受け継いでいらっしゃる。それが『銀座 菊廼舎』さんなのです。
古来より茶事に欠かせないお菓子として親しまれた“吹き寄せ”。郷土菓子ならではの素朴さを損なうことなく象り、上品に小型化した「冨貴寄」には、日本ならではの四季が見事に再現されていて、美しい彩と細やかな心遣いがギッシリ詰まっているのです。
菓子づくりのモットーは、安心・安全な素材のみを職人さんたちが厳選し、一つ一つ、一枚一枚、丹精こめてつくること。合言葉は「こころやすらぐ おいしいものを」です。
贈られた方も気持ちが華やぎ、豊かに。銀座の老舗の代表作
出産祝いの内祝だけではありません。私がちょうだいして「さすが」と思ったのは、業界の有名女性の叙勲に胡蝶蘭を送らせていただいた際のお返しが『銀座 菊廼舎』さんの「冨貴寄」だったとき。“宝石箱”は勲章に並ぶほどの品格と伝統が感じられたものです。
彼女は銀座に程近いビンテージビルディングの最上階にオフィスを構え、複数の所属タレントがプロデュースする飲食店やアパレルショップがあるのも銀座界隈。『銀座 菊廼舎』さんを選ぶのには、彼女にとって“御近所”というだけでなく、“スタート地点”でもある銀座の、しかも老舗だからなのでしょう。『銀座菊廼舎』さんの精神と現れはきっと彼女の目標でもあったのだと思います。そのセレクションとセンスの良さに対し、また気持ちが華やぎ、豊かになりました。
さらに、約3年越しで挙げることができた某局の男性アナウンサーの結婚式と披露宴の引き菓子も「冨貴寄」でした。
彼は東海道新幹線に乗って車中から富士山が見える地点からもう少し西に行った地方局のアナウンサーですが、出身は東京。富士山や桜を象ったお菓子も入った「冨貴寄」の『銀座 菊廼舎』さんを選んだのは彼のお母様とのことでした。また桜の咲く季節になったら、富士山を見ながら新幹線にのって里帰りなさい……というお母様のお気持ちがこもっているような気がして、ウルッときてしまいました。
『銀座 菊廼舎』の「冨貴寄」で日本の四季を存分に味わって
年齢を重ねた女性への手土産として確実に喜ばれることから、ここ数年は私も頻繁に利用させていただいています。
「映える」(ばえる)という言葉が流行する前から、こんなにも映える見た目であり、「銀座」であり、「日本の四季」を存分に感じられる。『銀座 菊廼舎』さんの「冨貴寄」。さまざまなお祝い事にピッタリの品です。
山田 美保子(やまだ・みほこ)
1957年、東京都出身。TBSキャスタードライバー、フリーレポーターを経て、「カノッサの屈辱」「恋のから騒ぎ」や「踊る!さんま御殿!!」などの人気番組の放送作家として活躍。テレビやラジオのコメンテーター、コラムニストとしても活動中。
(商品のお問い合わせ先)
銀座 菊廼舎
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