米粉というとどんなイメージを思い浮かべますか? グルテンフリーでアレルギーの方に優しい食材というイメージや、お菓子やパンになら使えそう、となんとなく考えている人も多いのでは。使い切れるのか、そんな不安もあって手を出せずにいる人もいると思います。
料理家、フードコーディネーター、スタイリストとしてメディアや女性誌を中心に活躍している上島亜紀さんによると、米粉は「いつもの料理にとても便利に使えて、健康を気遣う方にもおすすめの食材」なのだそうです。吸油率が低く、ビタミンやミネラルといった栄養素も含んでいてヘルシー。食後の血糖値が急激に上がりにくく、糖質をゆるやかに吸収できることもわかっています。
今回は、上島亜紀さんの著書『毎日食べたい はじめての米粉レシピ おかずとパンとお菓子』から、米粉で作ったホワイトソースを使ったかにクリームコロッケと、カリカリ食感が楽しいチヂミのレシピをご紹介します。米粉はいつもの料理にとても便利に使えて、健康を気遣う方にもおすすめの食材です。小麦粉の価格が高騰しているいまこそ、米粉を上手に使いこなしてみませんか。
文/上島亜紀
かにクリームコロッケ
なめらかホワイトソースがおいしさの決め手。表面はサクッ、中はふんわりとろけるかにクリームがたっぷり!
【材料】(2人分)
かにのむき身(または缶詰) 60g
長ねぎ 2分の1本
ホワイトマッシュルーム 2分の1パック(50g)
バター 30g
白ワイン(または酒) 大さじ1
こしょう 少々
A
米粉 70g
牛乳 200ml
塩 小さじ3分の1
衣
米粉 適量
溶き卵 1個分
米粉のパン粉(またはパン粉) 適量
揚げ油 適量
【作り方】
1.かには粗くほぐして軟骨を取り除く。
memo:缶詰を使う場合は缶汁を軽くきってほぐし、軟骨を取り除く。
2.長ねぎは斜め薄切りにする。ホワイトマッシュルームは石づきを落として薄切りにする。
3.Aを合わせ、泡立て器でよく混ぜる。
4.フライパンにバターの半量を入れて中火で熱し、2を加えて炒める。しんなりしたら1を加えてさっと炒め合わせ、白ワインを加えて煮立たせる。
5.4に3を加え、ゴムべらで混ぜながらとろみがつくまで煮る。バットに移し、ラップを表面に密着させて冷ます(写真a)。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす。
memo:クリームコロッケのたねは、1時間以上かけてしっかりと冷やす事がポイント。成形しやすくなり、揚げる際の破裂防止にもなります。
6.5を4等分して俵形に成形する(写真b)。
7.衣の材料をそれぞれ容器に入れる。6に米粉をしっかりまぶし、余分な粉を落とす。溶き卵にくぐらせ、パン粉を手で押さえるようにしてつけ、余分なパン粉を軽く落とす。
8.揚げ油を中火で170度に熱し、7を入れて両面を1分30秒ずつ揚げる。全体にこんがりと揚げ色がついたら引き上げ、バットに立てるように置いて油をきる。
チヂミ
米粉の生地は余分な油を吸わないので、軽くカリッと仕上がります。
【材料】(2人分)
生地
米粉 100g
水 50ml
卵 1個
鶏がらスープの素(粉末) 大さじ2分の1
にら 1束
さきいか 30g
桜えび(乾燥) 2g
ごま油 大さじ1と2分の1
つけだれ
しょうゆ 大さじ1
酢 大さじ1
コチュジャン 小さじ1
ごま油 小さじ1
白いりごま 小さじ1
【作り方】
1.にらは4センチの長さに切り、さきいかはざく切りにする。
2.ボウルに生地の材料を入れて泡立て器でよく混ぜ、1、桜えびを加え(写真a)、ムラなく混ぜる。
3.フライパン(直径22センチ)にごま油大さじ1を中火で熱し、生地を流し入れて3~4分焼き(写真b)、裏返してさらに3~4分焼く。
4.生地の周りからごま油大さじ2分の1を回し入れ、強めの中火でカリッとするまで1~2分焼く。
5.4を食べやすい大きさに切って器に盛り、つけだれの材料を混ぜ合わせて添える。
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上島亜紀(かみしま・あき)
料理家。食育アドバイザー、アスリートフードマイスター取得。簡単に作れる家庭料理を大切にしながら、主宰する料理教室「A ’s Table 」では、楽しくて美しいおもてなし料理を提案。雑誌、書籍、テレビでのレシピ紹介、企業のレシピ監修など食の場で幅広く活躍。『これがほんとの 献立のきほん』(成美堂出版)『まとめ買い&使い切り!ラクうまレシピ350』(ナツメ社)など著書多数。