素朴で温かみのある動物や人物をモチーフとした作品で、今や世界中の人々を魅了するスウェーデンの陶芸作家リサ・ラーソン(1931-)。日本国内で4回目となる展覧会が開催されます。
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製造1958-1973年
(C)Lisa Larson/Alvaro Campo
「リサ・ラーソン展 知られざる創造の世界―クラシックな名作とともに」は、リサ・ラーソンの古典的名作とも言えるような可愛らしい動物や静謐な人物像とともに、彼女自身の工房で制作されながら、多くの人の目に止まることのなかった一点もののユニークな作品や、ガラスやブロンズといった異素材の作品が出品され、リサ・ラーソンの知られざる創造の世界を紹介する展覧会です。(5月17日~6月5日まで)
本展の見どころを、企画担当の松屋銀座の宮野氏とアートインプレッションの市川氏にうかがいました。
「ここでは、注目すべき作品をご紹介します。
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本モデルは1968年から製造。本作品は1968-1980年頃に製造
(C)Lisa Larson/Alvaro Campo
《ライオン》
アフリカシリーズの一つとして制作されたこのライオン像は、1968年から製造されていて、今や日本でもすっかりお馴染みとなり、多くのファンに愛される存在となりました。
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1985年
(C)Lisa Larson/Alvaro Campo
《空想のトリ(ユニークピース)》
出品作品の中でとりわけ異彩を放っているのは、リサ・ラーソンさんが1960年代末から制作を続けた空想上の動物フィギュアです。こうした作品を見るとき、リサ・ラーソンさんが遊び心を持って、作品が手の中で形になっていく様を楽しみにながら制作したことがわかります。
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1950年代
(C)Lisa Larson/Alvaro Campo
《陶芸家(ユニークピース)》
リサ・ラーソンさんは、食べ物や液体をいれておく器としての容器、そして経験や感情を入れておく人間の体、この二つの類似性にインスパイアされたと言います。本作品は、上半身と伸ばした両腕の間に物をいれるスペースがありますが、容器と人体が一体化したユニークな作品群も必見です。
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1990年代
(C)Lisa Larson/Alvaro Campo
《親密な二人(ユニークピース)》
体や手などの、ほんの些細な動きだけでドラマチックな雰囲気を醸し出すリサ・ラーソンさんの人物像の一例。
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1966年
(C)Lisa Larson/Alvaro Campo
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1966年
(C)Lisa Larson/Alvaro Campo
《枝付燭台(ユニークピース)》《彫刻花器(ユニークピース)》
そして特筆すべきは、画家の夫グンナル・ラーソンさんの存在です。2020年にグンナルさんが亡くなるまでの70年間、二人は一緒に暮らし、制作しながら対話を重ね、相互に影響を与えあいました。1966年、カリフォルニア大学バークレー校でピーター・ヴォーコス教授に共に陶芸を学んだ二人の作品です」
リサ・ラーソンの豊かなデザイン性があふれる会場に、ぜひ足をお運びください。
【開催要項】
リサ・ラーソン展 知られざる創造の世界―クラシックな名作とともに
会期:2023年5月17日(水)~6月5日(月)
会場:松屋銀座8階イベントスクエア
住所:東京都中央区銀座3-6-1
電話:03・3567・1211(松屋銀座大代表)
松屋銀座公式サイト:https://www.matsuya.com/ginza
開館時間:10時から20時まで、日曜日は19時30分まで、最終日は17時まで(いずれも入場は閉場30分前まで)
休館日:会期中無休
アクセス:公式サイト参照
取材・文/池田充枝