暮らしを豊かに、私らしく

文・写真/小島瑞生(海外書き人クラブ/スイス在住ライター)

ここ数年新型コロナの影響で、海外旅行はおろか国内旅行すら難しい時期が長く続きましたが、入国規制なくスイスから日本に里帰りができた今年5月、気が置けない友人の一人を誘って兵庫県神戸市にある「布引ハーブ園」を初めて訪れてみました。

「ヨーロッパから日本にやっと帰国して、何でまた欧州風のハーブ園なん?」と友人に不思議がられましたが、そもそも神戸自体が異国情緒あふれる街。かつて外国人が暮らしていた洋館が多く残る北野異人館(https://www.kobeijinkan.com/)もありますし、神戸港に到着する貨物用倉庫として使用されていた赤煉瓦倉庫(https://harborland.co.jp/guide/renga/)も当時の雰囲気のまま残っています。

神戸の海や町並みが一望できる、神戸布引ハーブ園

神戸布引ハーブ園は、約200種75,000株の花やハーブが育つ日本最大級の施設です。園内にはテーマがそれぞれ異なる12のガーデンがあり、四季折々の花やハーブに出会うことができます。

標高400メートルの山上に位置するため、ハーブ園まではロープウェイで行く必要がありますが、ロープウェイやハーブ園内から一望できる神戸の海や街並みは、人気ポイントの一つとなっています。

深緑の中で赤いゴンドラが映えます。

欧州の風情と香りに包まれた空間

山麓駅のロープウェイ乗り場でチケットを買い、いざ山頂駅にあるハーブ園へ。

それにしても「ハーブ園」というからには洋風な庭園なのだろう、と思ってはいましたが、想像以上に“ヨーロッパ”。まずロープウェイの赤いゴンドラを見て、スイスで見かけるものによく似ているなあ、と思っていたらやはりスイス製。2011年4月から活躍しているのだとか。

こうして10分ほど空中散歩を楽しんだ後、山頂駅到着。そこには「展望プラザ」があり、そこもドイツやスイスといった欧州の町のよう。「展望レストハウス」は、中部ドイツチューリンゲン州にあるユネスコ世界遺産、ヴァルトブルク城がモチーフとなっているのだそうです。

展望プラザから奥へ進んで「ローズシンフォニーガーデン」や「香りの資料館」があるエリアへ。訪れた時はちょうど薔薇の季節だったので、ローズガーデンではさまざまな種類・色の薔薇が満開でした。

5月だったので薔薇が満開。

「香りの資料館」には、アンティークな香水瓶や香りを抽出する道具が展示されています。その他、小さな瓶に入った約80種類の天然エッセンシャルオイルの香り比べができるコーナーもあったので、嗅覚に自信のある方は是非挑戦されてみては。

「香りの資料館」内にて。

見晴らしの良いガーデンテラスでランチタイム

その後ぶらぶら歩きでハーブ園内の道をくだって野菜やハーブが育つ庭を通り過ぎると、遠くに温室のような建物が見えてきました。「グラスハウス」という温室のようです。

そこでは南国の植物が茂っており、トロピカルな雰囲気。そこには“衣食住におけるハーブ”をテーマとしたスパイス工房もあって、美味しそうなスパイスの香りがしていました。お腹が空いていた時だったこともあり、カレーがむしょうに食べたくなってしまいました(笑)。

トロピカルな植物が育つグラスハウス。

さてちょうどランチタイムです。さっそく温室横のガーデンテラスで食事をとることにしました。

本当は園内の展望レストハウスにあるレストランで、優雅にランチを楽しみたかったのですが、友人も私もこの後予定が入っていて時間があまりなく、そのため見晴らしの良いテラスにあるベンチで「布引ハーブバーガー」と「エルダーアイスティー」をいただくことに。

かぶりついたハーブバーガーは具だくさんで、エルダーアイスティーもエルダーの香りがふんわりする、初夏の季節にぴったりの爽やかドリンクでした。

布引ハーブバーガーとエルダーアイスティー。

ちなみに「エルダー(elder)」は英語で「西洋ニワトコ」の意味で、数メートルもの高さになる低~中高木です。スイスやドイツなどでは毎年5月から6月に房状の白く小さな可愛らしい花が咲きます。自生していますが庭木としてもおなじみです。花はマスカットのような甘い香りがするのでジャムやハーブティーにすることが多く、特にシロップにした原液を冷水で希釈して飲むのが夏の定番ドリンクとなっています。

春夏秋冬いつでも見ごろ、冬はクリスマスデコレーションも

ランチをすませてから、中間駅を目指してさらにのんびり歩きます。

英国やアイルランドでよく見かけるような、色とりどりの花々が咲き乱れる庭を通った後、ハンモックがある広場で友人と二人、ごろんとそれぞれ寝ころんでいました。

イングリッシュガーデンを彷彿とさせる「四季の庭」

更なるおしゃべりに興じていると、隣りで同じようにハンモックで休んでいた外国人観光客たちがドイツ語で談笑しているのが聞こえ、何だかますます自分がヨーロッパにいるような気分に。

カモミール畑にてリラックスのひととき。

今回は初夏に訪れたハーブ園でしたが、一年を通していつでも楽しめそうです。

冬は花やハーブが少ない時期ですが、幻想的なヨーロッパのクリスマス気分を味わえるクリスマスデコレーションの中、さまざまな冬のイベントが開催されたりもするのだとか。

もし近くに住んでいたら、季節折々にふらっと来てしまいそうな場所でした。

神戸布引ハーブ園https://www.kobeherb.com/ )
〒650-0002 兵庫県神戸市中央区北野町1-4-3
神戸公式観光サイトhttps://www.feel-kobe.jp/

文・写真/小島瑞生(スイス在住ライター)
1998年~2009年までアイルランドで暮らした後、2009年からスイス在住。スイスなど欧州の国々のさまざまな興味深い情報を雑誌やウェブサイト、ラジオ等のメディアにて発信中。世界100ヵ国以上の現地在住日本人ライターの組織「海外書き人クラブ(https://www.kaigaikakibito.com/)」会員。

 

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