テレビやラジオ、雑誌などの各メディアで活躍中の放送作家・コメンテーター・コラムニストの山田美保子さん。著名人との交流も頻繁なだけに、気の利いた手土産を贈る機会も多くあるそうです。そんな山田さんに毎月、贈る側も贈られる側も心が躍る“とっておきの手土産”を紹介していただきます。
【心躍る! とっておきの手土産】
第6回 「花を贈る」のは大人の女性の嗜み
文・山田美保子
今はホールや劇場によっては受け取り禁止にしているところも少なくないのですが、コンサートや舞台のロビーにスタンド花や胡蝶蘭がギッシリ並べられるのがコロナ禍前の光景でした。
どういう種類や内容の花を、どなたがどの演者さんに贈っているのか、端から端までチェックした経験がある方も多いのではないでしょうか。
私自身、花を贈る機会は多いほうなので、劇場へ足を運んだときには、自分が注文した花がリクエスト通りに仕上がっているか、それがどんな場所で、どなたからの花と花の間に飾られているかなどを、かなり時間をかけてチェックしていたものです。
人気テレビ番組でも存在感を放っていた花の贈り物
札に記された自分の名前の大きさも重要なポイント。かつて『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の1コーナーの「テレフォンショッキング」に、「祝御出演」のスタンド花が並んでいたことを覚えている方もいらっしゃるかと思います。タモリさんがしばしば、「自分の名前のほうが大きい」と贈り主にツッコんでいらっしゃいましたが、“わかっている”花屋さんは、そのようにしてくれたものです。“いいとも”の場合、贈られる方は、文字通り“御出演”しているので名前を大きくする必要はありませんし、何なら名前を記さなくてもいいぐらい。そして、“いいとも”のお花は、最初、カメラでパンされたきり、その後はよほどのことがない限りアップにされることはないため、引きでスタジオを映しても贈り主の名前が目立っていることはとても重要なのです。私は“いいとも”に花を出したことが何度もあります。タモリさんから名前を紹介されたこともありました。そのときの嬉しさと言ったら……、中学時代、ラジオの深夜放送に送ったハガキがパーソナリティによって読まれたときぐらい嬉しかったものです。
もちろん、お花の内容がゴージャスだったり、お花にバルーンなどの装飾がされたりしている場合は目立つ場所に置かれます。あまりにも数が多い場合は、暗い廊下に飾られてしまうこともあったのですから、目立つ花を作ってくれる花屋さんというのは、芸能人や芸能プロダクションにとって、とても大切なことなのでした。
スタンド花以外にも、アレンジメントや胡蝶蘭に定評がある花屋さんもあるので、用途に応じて注文することもありますし、たとえば、昨年末で歌手活動を一時休養された氷川きよしさんが所属する『長良プロダクション』のように、業界関係者への招待状に、指定の花屋さんの連絡先が明記されていることも。贈り、贈られ慣れている芸能関係者ならではの“お作法”と言えましょう。
花もサービスも◎!芸能人御用達の太田光代社長が経営する花屋『アリエル』
この文脈でいうと、「間違いない」花屋さんがあります。爆笑問題のお二人や、昨年末、『M-1グランプリ2022』(朝日放送・テレビ朝日系)で優勝したウエストランドのお二人が所属している『タイタン』の太田光代社長が経営する『アリエル』です。
最寄り駅は「乃木坂」。店内のショーケースには季節の色とりどりの花や、お店のスタッフの方に名前を聞かないとわからない珍しい花が常に並び、店外には鉢物が。さらにプリザーブドフラワーやドライフラワー、オシャレな花器、自宅で季節の飾りつけに加えたくなるリースやオーナメントなどが豊富に揃っています。
お店のスタッフの方の接客も、太田光代社長の教えが行き届いていて、キチンとしていることはもちろん、お客のニーズを瞬時に理解してくださり、こちらのリクエスト以上の仕上がりにしてくださるのです。
そのことは、電話でも同様です。私の場合は、「○○さんに差し上げるんですけど……」と先にタレントさんの名前をお伝えして、次に用途を説明するのですが、それを一度言っただけで、電話に出てくれた全スタッフさんがスラスラとリピート。スピーディに完成させてくださり、値段も決して高くはありません。 場所柄、近隣の芸能プロダクションが御用達にしていますし、島崎和歌子さんは『アリエル』の顧客のお一人だと思います。以前、和歌ちゃんからちょうだいしたセンス抜群のブーケに『アリエル』のリボンが巻いてありましたから。また、お店の前を通りかかったとき、爆笑問題のお二人からどなたかへのスタンド花を目撃したこともありました。太田光さんも田中裕二さんも、祝花については、安心して『アリエル』さんにすべてお任せしていらっしゃるのだと思います。
馴染みの花屋との良きお付き合いは、大人の女性の嗜み
もちろん、お花を贈る用途は、お祝いだけとは限りません。年末に喪中はがきをちょうだいし、御家族の訃報を知らずに数か月が経ってしまって、お悔みの気持ちをどう表せばいいか途方に暮れてしまうこともあるでしょう。そういうときも、『アリエル』さんは、こちらの事情を簡単に伝えただけで、たとえば、「それだけ時間が経っていれば、白とグリーンだけにこだわらなくてもよろしいかと思います」とか、「これぐらいのサイズだと、お写真の横に飾っていただけるのでは……」などと的確なアドバイスをくださり、その通りのアレンジメントを作ってくださるのでした。
お店独自のスタンプカードがあって、いっぱいになると、ショーケースの中から好きな花を1本、プレゼントしていただけるシステムです。これも思いがけない自分へのプレゼントとなります。“わかっている”馴染みのお花屋さんとの良きお付き合い。大人の女性の嗜みの一つだと私は思っています。
山田 美保子(やまだ・みほこ)
1957年、東京都出身。TBSキャスタードライバー、フリーレポーターを経て、「カノッサの屈辱」「恋のから騒ぎ」や「踊る!さんま御殿!!」などの人気番組の放送作家として活躍。テレビやラジオのコメンテーター、コラムニストとしても活動中。
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アリエル
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