現代人を蝕むさまざまな病気と「老化」は紙一重で、老化の進行は病気の進行にも密接に関与しています。「細胞環境デザイン学」を独自に提唱する、杏林予防医学研究所の山田豊文所長は、白髪が増えたりシミが目立つようになるのは「許せる老化」であり、骨粗鬆症や認知症、がんなどは「許せない老化」であると言います。
しかし、「許せない老化」を治す力が「細胞」の中にはあり、細胞の環境を整えるための大きな柱が「食事」とのこと。毎日の食事や習慣の選択が、わたしたちを老けさせもし、若返らせもするのです。
今回は、山田豊文さん監修の『老化が止まる食事術』より、老化を止めるために食べるべき食材をご紹介します。
監修/山田豊文
細胞レベルで若返る! 老化を止めるために食べるべき食材
私たちの体は何十兆個もの細胞が、日々の食事から栄養を得て機能しています。何を食べるか、食べないかが、あなたの心と体の質を大きく左右するのです。がんなどの生活習慣病にならない体をつくるのは、ほかの誰でもなく自分自身にしかできないこと。細胞レベルで若返る、病気にならないための食べ方・食材を紹介します。
すべての病気・不調を改善する「山田式老けない食べ方術」の基本は、穀物+野菜。玄米を中心に野菜たっぷりの生活にするだけで、老化スピードは遅くなり体が若返りはじめます!
玄米+具だくさん味噌汁
不足しがちなミネラルと食物繊維が豊富な玄米。毎日の主食を玄米にするだけで、食事の質が一気にアップ。日本人のソウルフードともいえる味噌汁は、大豆が原料の味噌は大事なたんぱく質源であり、ミネラルも豊富です。玄米に雑穀を入れるのもおすすめです。
海藻類
ミネラルをたっぷり含んだ海藻類。わかめや昆布、海苔など、日本の食卓には欠かせません。
野菜&いも類
野菜は植物性の健康成分(ファイトケミカル)の宝庫。年中トマトばかりというのは不自然です。種類は少なくても、必ず旬の新鮮な野菜を。里いもやさつまいもなどのいも類は、カリウムや食物繊維が豊富で、腸だけではなく、全身の健康に役立ちます。
果物類
ビタミンをはじめとした豊富な栄養素を持つ旬のフルーツ。皮ごと食べられるものは丸ごといただくようにしましょう。
豆類
重要なたんぱく質源であり、各種ミネラルも豊富。納豆などの大豆発酵食品も積極的に食べましょう。
きのこ類
食物繊維やビタミンを多く含み、免疫力アップにも一役買ってくれます。程よい食感はよく嚙んで食べることにもつながります。
良質な油
体内でつくることができず不足しがちなオメガ3脂肪酸は、意識して摂取することが必要。その代表的な摂取源が亜麻仁油であり、青魚のEPA、DHAもオメガ3脂肪酸です。
種実類
くるみやごまなどの種実類にはビタミン、ミネラル、良質な脂質が豊富。料理やおやつに活用しましょう。
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老化が止まる食事術
監修/山田豊文
宝島社 891円
山田豊文(やまだ・とよふみ)
杏林予防医学研究所所長。日本幼児いきいき育成協会(JALNI)会長。
あらゆる方面から細胞の環境を整えれば、誰でも健康に生きていけるという「細胞環境デザイン学」を提唱し、本来あるべき予防医学と治療医学の啓蒙や指導を行う。2013年6月に「杏林アカデミー」を開校。自ら講師を務める講座を通じて、細胞環境デザイン学を日本に広めていくための人材育成に力を注いでいる。2018年にはJALNIを始動、2022年に現法人名に変更。子どもの健全な育成を目的としたさまざまな活動を全国各地で展開している。おもな著書に『細胞から元気になる食事』(新潮社)、『病気がイヤなら「油」を変えなさい!』(河出書房新社)など。
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