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松岡美術館は、実業家で美術蒐集家でもあった松岡清次郎氏が自身のコレクションを一般に公開するために開館。美術史をたよりに系統だって蒐集するのではなく、創設者の「良いものは良い」という審美眼によって選ばれた作品は独自の輝きを放っています。

松岡美術館の「モネ、ルノワール 印象派の光」展は、西洋画コレクションの中から印象派に焦点を当てた展覧会です。(6月20日~10月9日)

ポール・シニャック《オレンジを積んだ船、マルセイユ》1923年 松岡美術館蔵

本展の見どころを松岡美術館の主任学芸員、山口翼さんにうかがいました。

「本展では当館所蔵の西洋画コレクションの中から、創設者 松岡清次郎が晩年に蒐集した、フランス印象派・新印象派の絵画を一堂に会します。清次郎は東洋陶磁蒐集のため欧米のオークションに参加するうちに、印象派やエコール・ド・パリなど西洋画にも興味を抱き、コレクションを築きました。

クロード・モネ《サン=タドレスの断崖》1867年 松岡美術館蔵

今回は、モネ活動初期の名作《サン=タドレスの断崖》や、社交界で肖像画家として名を馳せたルノワールによる《リュシアン・ドーデの肖像》をはじめ、ピサロ、シスレー、ギヨマン、シニャック、クロッス、マルタン、リュスなどの作品をご紹介します。清次郎の好みが反映された独自のコレクションをとおして、蒐集家 松岡清次郎の理想の美を感じ取っていただければと思います。

ピエール=オーギュスト・ルノワール《リュシアン・ドーデの肖像》1879年
 松岡美術館蔵
※8月15日より展示
ウジェーヌ・ブーダン《海、水先案内人》1884年 松岡美術館蔵

同時に「江戸の陶磁器 古伊万里展」を開催します。海を渡り、西欧の城館を飾った柿右衛門様式や古伊万里金襴手の大型作品。また、お茶やチョコレートなど新しい喫茶文化を伝える小さなティーポットやカップ。そして、国内で大名や豪商らの宴をにぎわせた大胆な絵付けの古九谷様式の大皿や、鍋島藩窯で特別に作られた色鍋島などをご紹介します。

通年企画として「古代オリエント 創造の源」も開催しております」

色絵唐人物図大壺 柿右衛門様式 1680-1690年代 松岡美術館蔵

印象派だけではなく古伊万里展も絶対見逃せません。ぜひ両展併せてご鑑賞ください。

【開催要項】
モネ、ルノワール 印象派の光
会期:2023年6月20日(火)~10月9日(月・祝)
会場:松岡美術館
住所:東京都港区白金台5-12-6
電話:03・5449・0251
公式サイト:https://www.matsuoka-museum.jp
開館時間:10時から17時まで、毎月第1金曜日は19時まで(いずれも入館は閉館30分前まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は開館し、翌平日休館)
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照

取材・文/池田充枝

 

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