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地元素材を継承する技術で作る民芸品

福島県は桐材の生産量日本一を誇り、中でも品質の高いものは「会津桐」の名で知られています。この会津地方で明治中期より製造卸を続ける工房「木之本」の「桐のこ人形」が人気です。「桐のこ人形」とは工房代表の遠藤久美さんが2003年に開発した、桐の木くずと喜多方ラーメンに使用する小麦粉を混ぜて作った粘土を使用して作る人形のことです。

7代目代表で人形師・蒔絵師の遠藤久美さん。人形の設計、デザインはすべて遠藤さんが手がける。

「当初は漆器の製造卸をしていましたが、漆器の需要が減り、新しいことを始めたいと思い、まず桐のうちわを作りました。その時に削りくずが出て、これをうまく活用できないかと思ったことがきっかけです」(遠藤さん)

もともと創作が好きで陶芸や絵を学んでいた遠藤さん。自身の技術やアイデア、木之本が漆器の絵付けで培ってきた蒔絵技術が桐のこ人形の開発につながりました。

「作りたいものに合わせて、水分量や木くずのバランスを変えています。長年培ってきた感覚を頼りにコツコツ製作しています」と遠藤さんはその技術力を誇ります。

商品のデザインはすべて遠藤さんが考案。それに沿って7人の職人が製作します。会津桐のスタンド(敷板)も遠藤さんが設計図を作製。自ら木の伐採所に出向き木を選んで、製材屋に指定の形に切ってもらい、加工業者に焼き目や防水加工を施してもらいます。

同じく蒔絵技法で絵付けをする風鈴も木之本の30年にもわたる人気商品。今回は卓上風鈴と浮き玉セットの2種をご用意しました。ほぼすべてが手作り。芸術作品としても楽しめるインテリアアイテムです。

店舗の2階には桐のこ人形館を構える。遠藤さんが手がけた総勢500匹の猫たちを堪能できる圧倒的な空間で、観光地としても人気が高い。

木之本のこだわりの製作過程(一部工程抜粋)

1.粘土づくり

害虫よけ・色付けのために焦がした桐の粉と、水で溶かした小麦粉などを混ぜて粘土を作る。

2.成形

猫や、カエルはすべて職人による熟練の手業により、手びねりで成形される。

3.絵付け

一週間ほど乾燥させた後、補修をし、形が完成する。その後ひとつずつアクリル絵の具で彩色を施す。

4.風鈴への絵付け

アクリル絵の具で絵を描き、色粉やキラキラした粉を蒔く。描く、蒔く、拭くをくり返して完成。

桐のこ人形 卓上手描き風鈴

蒔絵の風鈴が涼を呼ぶ

「風鈴を飾りたいが吊す場所がない」という声から生まれた卓上風鈴がこちら。会津地方の伝統的な蒔絵技法で絵付けした風鈴と、オリジナルの「桐のこ人形」、表面を炙って美しい木目を際立たせた会津桐製のスタンドで構成されます。スタンドには一輪挿しがセットされており、草花を生けられます。

お部屋に涼と癒やしをもたらしてくれる置物です。

雨を喜ぶカエルはコミカルな、お昼寝する猫は愛らしい表情。人形の情景を想像してほしいという意図から、猫の風鈴は金魚柄、カエルはあじさい柄で、短冊の柄もそれに合わせて変えている。

桐のこ人形 卓上手描き風鈴

会津・木之本
金魚とネコ・あじさいとカエル
各8,800円(税込み価格)

桐のこ人形 浮き玉セット

大小の浮き玉を水に浮かべて涼を楽しむ

こちらも会津地方の伝統的な蒔絵技法で絵付けした大小の浮き玉と皿、桐のこ人形、一輪挿し・人工草、会津桐製の敷板がセットになった「浮き玉セット」です。

皿に水を入れ、大小の浮き玉を浮かべるだけで涼を演出してくれます。卓上風鈴と同じく、人形と浮き玉の絵柄を合わせています。桐のこ人形の独特な質感と温かい世界感にぜひ癒やされてください。

カエルの浮き玉はさわやかなグラデーションが美しいあじさい柄。
ネコの浮き玉は金魚柄。

桐のこ人形 浮き玉セット

会津・木之本
カエル・ネコ
各9,680円(税込み価格)

 

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