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更年期障害、円形脱毛症……君島十和子さんが「56歳の私」を赤裸々につづった7年ぶりの新刊『アラ還十和子』(講談社)が話題です。

美のカリスマとして知られる君島さんが、年齢を重ねた過程での等身大の悩みや、今すぐ始められる美の秘訣を網羅しているとあり、発売前から重版が決定。君島さんは執筆の背景を「子育て、家族、老い……経験を重ねて来た、ありのままの自分を伝えたくて」と語ります。これは君島さんのスペシャルインタビューです。

ありのままの自分を伝えたいという思い

――現在56歳、しなやかなたたずまいと陶器のようになめらかな肌、そして温かな包容力が伝わる君島十和子さん。女性ならではの揺らぎ、加齢の悩みがあったなど全く想像することができません。なぜ、今、等身大のご自身をさらけ出したのでしょうか。

「コロナを経て、ありのままの自分を伝えたいと思ったことは大きいです。これまでも、できるだけ正直に語ってきましたが、どこかに“ここまで言ったら引かれてしまうかな”とか、“もっとカッコよく見せたい”というような気持ちが残っていました。

でも、外出自粛期間中に、SNSを通じて多くの人と交流し、発信内容がより素の自分に近くなっていきました。

その代表的なトピックスが、更年期にまつわる不調です。私も40代半ばから、生理痛やメンタルの揺らぎなど、更年期を体験しました。それを乗り切れたのは、信頼できる婦人科の先生や定期健診などを受けていたからです。

加えて、同年代の女友達と“更年期トーク”をしていたことも大きいです。閉経や更年期について、残っているタブー感を払底できたらいいなという思いもありました」

――新刊では円形脱毛症についても触れていました。ネガティブに思ってしまう変化さえも、前向きにとらえれば付き合い方も変わることに気付かされます。ところで君島さんはコンプレックスをどのように捉えていますか? そもそも、そんなものはあるのでしょうか?

「それはもう、コンプレックスだらけですよ。見られる仕事をしていることもあり、自分への劣等感は常に付きまとっています。特に私は鼻の形が気に入らず、写真の撮影のときは、顔の向きを工夫して、好きな顔に写るようにしていました。

でも、動画だとそれができません。ドラマや映画などでは正面を向くシーンもあり、私の嫌いな顔になってしまうんです。この劣等感を誰かに話したときに、“別に気にすることではないよ”と言ってくださったのですが、私本人が気にする気持ちは消えません。

どうにもならないことを、うじうじと気にし続ける私に気付きを与えてくれたのは、友人でした。コンプレックスを打ち明けたときに、“あなたの鼻の形、私は気にならないけれども、あなたはそれが気になるんだね”と共感してくれたんです。そのときに、“コンプレックスは克服できないから、受け入れて前に進むしかない”と気付いたのです。コンプレックスは自分だけのもの。それを抱える同士で、お互いに共感し合うのもいいかもしれませんね」

老化の80%は自分で防げる

――変えられないことは受け入れる……私たちにとって、老いもまた然りです。少しでも若くありたいのですが、どうすればいいでしょうか。

「まず、大前提として、美と健康は車の両輪です。外見を整える前に、まずは自分の現状を知ることが大切です。特に血液検査から健康維持のヒントが得られます。貧血、肝臓や腎臓の病気、糖尿病、動脈硬化のリスクもわかり、健康というベースの整え方が自ずと見えてきます。私自身も数か月に1回、血液検査をし、かかりつけ医の先生と栄養素の過不足を調整しています。

そして、美の基本は“自分の肌、自分の体は自分自身しか守れない”ということ。これも原因を知り、対策を立てましょう。

“老い”の原因の80%が紫外線によるものだとされています。紫外線は外から受けるものなので、老化の80%は自分で防げるともいえます。それを知っているから、日焼け止め、日傘、帽子、グローブなどで身を守るようになるのです。

見落としがちなのは、窓からの紫外線、蛍光灯も紫外線を放っていること。これを知れば、自ずと家の中でも日焼け止めを塗るなどの対策ができるようになります。

あとは体形について。体形維持の秘訣は、毎日体重計に乗ることに尽きます。1キロ増えていたら、節制や運動で増えた分を減らす……と言いたいところですが、私もベスト体重から1.5キロ増えたままなんです。ストイックに節制して痩せることも考えたのですが、それをしてしまうと心身の健康が揺らいでしまう可能性もある。ですから、“このスカートが履けるうちは大丈夫”などと、あまり厳密にはしないようにもしています。

また、姿勢も年齢が現れやすいので、動画で自分の姿を撮影するのもいいですよ。映像は「見えない自分」を突き付けてくれます。後姿のお肉のもたつき、横から見た姿勢の悪さなどに気付いたことも多々あります。

ただ、気づいても、頑張りすぎずに整えていく。このゆるさも大切です」

――自分を知れば、自分を受け入れることができる、ということですね。

「そうなんですよ。どの位置に立ち、どういう状況にあるかわかれば、自分のメンテナンスも簡単です。手をかければ自分の体への愛情も生まれます。

年齢を重ねて、“体は人生のいれもの”だと思うようになりました。手をかければ、結果が出てきますし、いい変化があると、どんどん自分を好きになっていく。美容は自分を愛でることであり、これには、日々の積み重ねこそが大切です。“一発逆転”は基本的にありません」

これはまさに、愛と同じ。相手のいいところも悪いところも受け入れて、お互いによくなるように日々を重ねていく……後編では君島さん夫妻、子育てについて、詳しく紹介していきます。

君島十和子
美容家/FTCクリエイティブディレクター
1966年、東京都生まれ。モデル、女優として活躍したのち、君島誉幸(たかゆき)氏と結婚。現在は、二人の娘の母として家事や育児をこなしながら、君島インターナショナルのスーパーバイザーを務め、「フェリーチェ青山」のディレクションにも携わっている。https://lit.link/towakokimijima Instagram:@ftcbeauty.official

***

『アラ還十和子』君島十和子著 講談社

君島十和子さんの美しさを支える考え方やメソッド、“おうちごはん”のレシピや愛用の掃除グッズなどを紹介。仕事や家族、友達への思い、生き方などが飾らない言葉で綴られており、年齢を重ねてさらに輝く秘訣がわかる一冊。

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取材・文/前川亜紀 撮影/横田紋子(小学館) ヘア&メイク/黒田啓蔵(Iris) スタイリング/後藤仁子

 


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