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猫ブームという言葉がもはや当てはまらないほど人々から愛されている猫。昨今、猫を題材にした浮世絵や絵画の展覧会が人気を呼んでいます。

美術界でも菱田春草や竹内栖鳳、藤田嗣治をはじめ多くの画家が猫を描いていますが、現代美術では、かわいさだけではない猫の多角的な面をとらえることができます。

人間中心の視点をずらした猫を主題にした展覧会が『ねこのほそ道』です(2月25日から5月21日まで。会場:豊田市美術館)。

佐々木健《ねこ》 2017年 油彩/カンヴァス 個人蔵 Coutesy of artist and Gomike

本展の見どころを、豊田市美術館の学芸員、能勢陽子さんにうかがいました。

「決して飼いならされることなく、野生を保ったまま人間と暮らすねこ。

何かの役に立っているわけではないのに飼い主の情緒に豊かに訴える、そんな普通で変な生きもの。群れをつくらずひとりで狩りをする肉食獣の彼らは、独立心が旺盛で優雅な、家のなかの小さな虎です。

岸本清子《I am 空飛ぶ赤猫だあ!》 1981年 ラッカー/パステル/カンヴァス 宮城県美術館蔵

これまで人間は多くの種に影響を及ぼし、世界中の動物を絶滅へと追いやってきましたが、ねこは長い時間をかけて人間と暮らすようになりました。そして人間が自然を離れて都市を形成し、高層ビルに住むようになると、ねこも一緒に空に上がってきました。ねこはいつも、人工的な環境のなかで決して手なづけられることのない、小さな自然です。

落合多武《猫彫刻》 2007年 ポリウレタンプラスチック/キーボード 個人蔵 (C)Tam Ochiai

本展では、自在に隙間や内と外を行き来する逸脱可能性として、また言葉の秩序から逃れる不可思議な存在として、自由、ユーモア、ナンセンス溢れる、どこか“ねこ”のような現代美術を紹介します」

大田黒衣美《旅する猫笛小僧》 2013年 ウズラの卵/ワックスペーパー/布/包装紙 個人蔵

猫はかわいいだけではありません。会場で猫を哲学してみませんか。

【開催要項】
ねこのほそ道
会期:2023年2月25日(土)~5月21日(日)
会場:豊田市美術館
住所:愛知県豊田市小坂本町8-5-1
電話:0565・34・6610
公式サイト:https://www.museum.toyota.aichi.jp
開館時間:10時から17時30分まで(入場は17時まで)
休館日:月曜日(ただし5月1日は開館)
料金:公式サイト参照
アクセス:公式サイト参照

取材・文/池田充枝

 

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