
日本カー・オブ・ザ・イヤー2025-2026において、ポルシェジャパンはふたつの栄誉を同時に手にした。テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーには新世代ハイブリッドの「911カレラGTS」が、そして実行委員会特別賞には千葉県木更津市にある「ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京(PEC東京)」が選出された。
文/竹井あきら
ふたつの受賞作を同時に体験
年末恒例の日本を代表するクルマの賞典「日本カー・オブ・ザ・イヤー」。2025年12月4日に発表された最終選考会で、2025-2026日本カー・オブ・ザ・イヤーにスバル・フォレスターが選ばれたことは広く知られているだろう。
一方で、今回もう一つの特筆すべき結果があった。イヤーカーとあわせて選考された部門賞において、テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーとしてポルシェ911カレラGTSが、また実行委員会特別賞にはポルシェ・エクスペリエンスセンター東京が選出され、ポルシェ勢が2冠を達成したのである。
部門賞も含め、日本カー・オブ・ザ・イヤーにおいてポルシェが選ばれたのは初めてのこと。これは特にスポーツカー好きからすると驚きの事実ではなかろうか。

授賞式に登壇したポルシェジャパンのイモー・ブッシュマン社長は、「50年近くの歴史を誇る日本カー・オブ・ザ・イヤーにおいて、初めてポルシェを、しかも2つの賞で選んでいただき、大変光栄に存じます。今年はポルシェジャパンが30年を迎えた節目の年の中、成熟した自動車文化と、自動車への高い情熱を持つここ日本で、初めてポルシェがこれら栄えある賞をいただき、非常に喜ばしい思いです。今後もスポーツカーを通じた自動車文化の発展とモビリティ社会への貢献を目指し、ポルシェジャパンは活動を継続いたします。改めて日本カー・オブ・ザ・イヤーの関係者の皆さまに御礼申し上げます」と受賞を喜んだ。

テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した911カレラGTSは、新開発の3.6リッター水平対向6気筒エンジンに電動ターボチャージャー、電気モーターを搭載した軽量なハイブリッドシステム「T-Hybrid」を搭載したモデル。「T-Hybridは、運動エネルギーだけでなく熱エネルギーまで回生する、モータースポーツ由来の先進技術を搭載している点が大きな特徴である。電動化=エコという既成概念にとらわれない、ハイブリッド技術の新たな方向性を示すとともに、スポーツカーとしての走りの魅力を一切損なうことなく環境性能を高めたポルシェの技術力は高く評価された」との受賞理由が挙げられている。
このT-Hybridに永久磁石同期モーターを組み込んだ8速デュアルクラッチトランスミッション(PDK)を組み合わせた911カレラGTSクーペは、静止状態から100km/hまで3.0秒で加速し、最高速度は312km/hに達するという。

日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会特別賞を受賞した「PEC東京」は、千葉県木更津市に設立されたポルシェの大型ブランド体験施設だ。
選考に当たっては、2021年10月の開設以来、ポルシェジャパンが「地域との共生」を掲げ、千葉県木更津市との連携による地域活性化プログラムをはじめ、東京大学との共同プロジェクトとして若年層向けスカラーシッププログラムを展開するなど、社会的意義の高い取り組みを継続してきたこと。また単なるプレミアムブランドの発信拠点にとどまらず、「モビリティ社会に開かれたスポーツカー文化のプラットフォーム」として、企業と地域、そして人とクルマをつなぐ持続的なモデルを提示したことが評価された。

PEC東京は、ポルシェオーナーに限らず誰もが入場可能。全長約2.1 kmのハンドリングトラックをはじめ、散水された低摩擦コンクリートのドリフトサークル、最大約40度もの急な斜面を持つタフなオフロードコースなど6つのドライビングモジュールがあり、一般道では味わいきれないポルシェのパワー、レスポンス、安全性が体験できる。経験豊富なポルシェドライビングコーチによるマンツーマンレッスンやデモンストレーション、世界有数のレーストラックが用意されたドライビングシミュレータ、また子供向けのワークショップといったプログラムも用意されている。
そして地元・木更津の新鮮な食材を使用したランチやディナーが提供されるレストラン906や、こだわりのコーヒーや軽食が楽しめる 956カフェでポルシェを間近に眺めながらゆったりと過ごす時間も魅力だ。
もちろん、PEC東京にはテクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した911カレラGTSも用意されている。栄えあるふたつの受賞作を一度に体験してみてはいかがだろう。
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