
スイスの時計ブランド「レイモンド ウェイル」が、人気のミレジムコレクションを拡充、新たに6つの35mmモデルを発表しました。このコレクションには、4つの「ミレジム 35 スモールセコンド」と、2つの「ミレジム 35 センターセコンド」が含まれています。
文/土田貴史
ジュネーブを拠点とする独立系ブランドの魅力
1976年創業のレイモンド ウェイルは、スイス・ジュネーブに拠点を置く独立系の時計ブランドです。来年で創業50周年を迎えるこのブランドは、西欧および米国では長く高い人気を誇りながらも、近年はグローバル市場での存在感を高めるべく方針転換を進めています。その結果、日本においても注目を集め始めました。
レイモンド ウェイルの特筆すべき点は、創業以来家族経営を貫き、大手コングロマリットの傘下に入ることなく独自の哲学とデザイン言語を守り続けていることです。「ミレジムコレクションは、スイス時計製造の伝統に対する私たちの献身と、親しみやすさを保ちながら革新を目指す私たちの意欲を体現しています」と、CEOのエリー・ベルンハイム氏は語ります。
同社の強みは、汎用ムーブメントの採用によるコスト効率化と、その余力を外装に投入するという戦略にあります。安定したセリタ製のムーブメントをベースにしながら、文字盤やケース、仕上げに徹底的にこだわることで、価格以上の審美的価値を実現しています。
この美への追求は、2023年のジュネーブ・ウォッチメイキング・グランプリ(GPHG)においてチャレンジウォッチ賞を受賞するという成果を生み出しました。セクターダイアルと絶妙なテクスチャーのコントラスト、完璧な視認性、6時位置のスモールセコンドがバランス良く配置された時計は、愛好家からも高い評価を得ています。
今回発表された35mmモデルは、時計業界で現在広がっている「小径時計」のトレンドに応えるものです。小振りなサイズは知的な印象を与えるとともに、ヴィンテージテイストのデザインとも相性が良く、現代的なコーディネートに洗練された雰囲気をもたらします。シリーズの成功を担ったヴィンテージスピリットと美しい仕上げはそのままに、より小さなケースに凝縮。ボックス型サファイアクリスタルがレトロな個性を際立たせ、シースルーバックからは自動巻きムーブメントの動きを楽しむことができます。
新コレクションは、4つのスモールセコンドモデルと2つのセンターセコンドモデルで構成されています。スモールセコンドシリーズには、サテン仕上げのサーモンピンクダイアル、アンスラサイトグレーにミントグリーンのアクセントを施したモデル、シンプルで上品なシルバーダイアル、そして16個のラボグロウンダイヤモンドをあしらったローズゴールドPVDケースとクリームダイアルの組み合わせが用意されています。またセンターセコンドモデルでは、爽やかなグリーンの文字盤がひと際、目を引き、クリームの文字盤がクラシカルな魅力をストレートに表現しています。
レイモンド ウェイルの新しいミレジムコレクションは、クラフトマンシップを尊重しながらも現代的な感性を取り入れた、スイス時計製造の精神を体現するタイムピースです。来年の創業50周年に向けて、このブランドの勢いはさらに加速していくに違いありません。

自動巻き(Cal.RW4250)、パワーリザーブ約41時間、ステンレススティールケース(径35mm)、ボックス型サファイアクリスタル(両面無反射コーティング)、シースルーバック、5気圧防水。34万1000円〜。

自動巻き(Cal.RW4200)、パワーリザーブ約41時間、ステンレススティールケース(径35mm)、ボックス型サファイアクリスタル(両面無反射コーティング)、シースルーバック、5気圧防水。30万8000円〜。
問い合わせ先/ジーエムインターナショナルTel.03-5828-9080
https://raymond-weil.jp/