台湾人の両親をもち、東京生まれ東京育ちの斉風瑞(さい・ふうみ)さんは、「中華風家庭料理 ふーみん」で45年以上厨房に立ち続けた料理人。2022年、ふーみんさんは料理人生活51年目を迎えました。現在は「斉」という新たな店で、一般的な家庭の台所で、文字通りの「家中華」を作り続けています。そんなふーみんさんの集大成とも言える新刊『ふーみんさんの台湾50年レシピ』から、シンプルで作りやすい人気レシピをご紹介します。
レシピ/斉風瑞
かきにゅうめん
【材料】(1人分)
そうめん 1わ
かき(洗って水分をふきとり、片栗粉をつけてゆでる) 5~6粒
豚バラ肉(5ミリ厚さを5ミリ幅に切る) 100g
にんにく(つぶして小口に切る) 1片
ねぎ(小口に切る) 約10cm
にら(長さ4~5センチに切る) 適量
油 適量
水 500mL
酒 大さじ1
塩・こしょう 少々
【つくり方】
1.鍋に油を入れて中火にかけ、豚肉を炒める。にんにく、ねぎを加えて香りが立つまで炒める。
2.1に水を加え、かきを入れる。沸いたらアクをとって、塩・酒、こしょうで味を調える。
3.そうめんをゆで、冷水で洗って水をきり、2に加えて軽く煮る。
4.3ににらを入れ、器に盛る。
鶏梅にゅうめん
【材料】(1人分)
そうめん 1わ
鶏細切れもも肉 100g
梅干し 2個
酒 小さじ1
しょうゆ・塩 適量
水 500mL
万能ねぎ(小口切り) 少々
【つくり方】
1.鍋に水を入れ、鶏肉と梅干しを加え煮る。
2.1が沸いてきたらアクをとり、酒・しょうゆ・塩で味を調える。
3.そうめんをゆで、冷水で洗って水をきり、2に入れ加熱する。
4.そうめんが温かくなったら、器に盛って万能ねぎを散らす。
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「ここで紹介した“にゅうめん”は肉だしを使わずに水から煮出しました。具材から出る淡いだしもいいものよ。胃を休めたいときにこんな麺もおすすめです」
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『ふーみんさんの台湾50年レシピ』(斉風瑞 著)
小学館
斉風瑞(さい・ふうみ)
愛称は、ふーみん、ふーみんママ。台湾人の両親をもつ、東京生まれ東京育ちの料理人。1971年、25歳のとき東京・渋谷区神宮前に「中華風家庭料理 ふーみん」を開店。1986年に現在の港区南青山に移転。オーナーシェフとして約45年間厨房に立つ。70歳をきっかけに「ふーみん」から勇退し、甥の瀧澤一喜さんに店を譲る。食のワークショップ開催や出張料理人などを経て、2021年神奈川・川崎市高津区に「斉」をオープン。旬の食材をとり入れ、おいしく料理して食で養生することを信条に、お客様が喜ぶひと皿を提供している。著書に『青山「ふーみん」の和食材でつくる絶品台湾料理』(小学館)などがある。