暮らしを豊かに、私らしく

古き良き昭和の時代から現在まで走り続ける歌手、タレントの中でも屈指の存在感を誇る研ナオコさん。最近では、You Tubeでの飾らない姿が若い世代にも人気となり、フォロワー数は20万人以上にのぼります。

本格的な高齢化社会を迎え、「これからの人生をどう生きていけば良いのか?」「何をすれば後悔のない人生を送れるのか?」などの悩みを日々抱えている方々は少なくありません。今年、70歳を迎える研さんが、これまでの人生を振り返り、これからの人生の楽しみ方を記した『70歳、すっぴん人生』(Gakken)には、そんな人たちの人生の羅針盤となるような言葉や人生の指針が満載です。

研さんらしく、明るく、飾らず、そしておしゃれに、「人生を楽しみながら生きるためのコツ」の提案をご紹介します。

文/研ナオコ

何か新しいことを始めるのも、続けていたことをやめるのも、勇気があれば何でもできます。

70歳になったからって何が変わるってわけでもない。
とくにアタシみたいにほとんどのことにこだわらない人間はいくつになろうと変わらない。
子どものころからずーっと同じ。あえて言えば自分であることにこだわっている。そんな感じかな。
このトシまでこういう生きかたができたのは、常に「自分は自分。人は人」という考えがいつも根っこにあったからかもしれません。

他人の真似をしたり、誰かの言う通りに動いたり、与えられたものを納得もせず受け入れたり……そういうことをしなかったのは、ただ自分をごまかしたくなかったんですよね。

これからはもっともっと自分に素直に生きていくつもり。いつも自分主義。
ヒトやモノやカネに振りまわされないで自分が主役になること。
そのために一番大事なものって何? と訊かれたら、アタシはそれは「勇気」だと答えます。

今までできていなかったことに挑戦するのも、気になっていた人に声をかけるのも、勇気さえあればできるんです。子どものころに小学校の書き初めでよく書かれたりする言葉。大人になると忘れられて、口にすること自体、ちょっと青くさく思われたりする言葉だけど、それさえあれば何でもできる気がする。年を重ねて、「ちょっと違う生きかたをしてみたいな」なんて思ったときは、勇気を出して一歩踏み出してみて。
大丈夫、まだ全然遅くないから。

「人生そろそろ終わり」だなんて言っている場合じゃない。面倒で大変なことばかりだけど、生き抜くことが大事。

「終活」ってあんまり考えたことないんです。
アタシと同世代の方々にとっては当たり前のことみたいですけど、どうしても実感が湧かない。こう見えても一流芸能人(笑)だから、けっこう先までスケジュールは埋まっている。ソロコンサートもあれば、梅沢富美男さんとの舞台もあるし、テレビの収録、映画の撮影やら、やらなければならないことが目白押し。舞台やコンサートは本番の日だけが仕事ではないですからね。当然お稽古をしなければいけないし、リハーサルもあるわけです。時間なんてあっという間に過ぎていってしまう。けっこう売れっ子じゃん(笑)。だから終活なんて考えるヒマもない、って……イヤイヤ、休みの日には一日中ボーッとしてたりするでしょ。でも、休めるときは徹底的に休まなきゃダメですよ。普段から忙しい人ほど何も考えない時間が大事なの。

そんなこんなで終活なんですけど、アタシの場合、今は健康で働くことができるからあまり考えないんだと思う。動けなくなったら終活を始めるかもしれませんね。とはいえアタシの場合、普段から周りの人に迷惑だけはかけないようにって心がけていますから、たった今死んだとしても周りがバタバタすることはないと思っています。終活に否定的なわけじゃなくて、日々をしっかり生きていることが大事なの。生きていればいろいろ面倒なことに直面するけど、それでも自分の人生を生き抜くんですよ。

今まで生きてきた自分の人生を否定しない。頑張ってきたそれまでの自分がかわいそう。

人生の節目節目で記念のイベントをやることがありますよね。アタシも45周年のときはコンサートをやりました。50周年のときは残念ながらコロナ禍ということですべて中止になってしまいましたが、一応予定はしていました。でも以前はそういう節目節目で何かをすることってなかったんですよ。アタシ自身がそういうことにあまりこだわらないタイプだったからなのかもしれませんが。

「○○歳になったから、生まれ変わったつもりで頑張ります!」みたいに言う人もいる。
その気持ちはわからなくはないし、悪いことではないですよね。でもふと思うのは、そのトシまで生きてきた自分を否定してまで生まれ変わりたいのかなってことなんですよ。「否定」という言葉が適当でなければ 「無視」するとでも言えばいいのか……それじゃかわいそうじゃん、って思っちゃうんです。

仮にそれまでの人生が間違っていたとしても、そこまで頑張ってきたその人の人生は、まぎれもなくその人自身の人生ですし、それは続いていくものなんです。過去があったからこそ今の自分があるし、当たり前ですけど過去の自分は今の自分とつながっている。アタシたちの年齢になると過去を振り返って忸怩たる思いになる人も少なくないと思うけど、そうふさぎ込まず、まずはそこまで頑張ってきた自分自身を褒めてあげてください。

人生に満足感を覚えたらそこで終わり。まだまだ、これからって思う気持ちこそアンチエイジング。

いくつになっても人間、満足したらそこで歩みは止まってしまいますよね。
過去を振り返って反省することも大事ですが、それを未来に活かせなかったらなんの意味もない。
たまにならいいかもしれませんが、古き良き日のアルバムを毎日見て懐かしんでばかりいたら、加速度的に老け込んでしまいますよ。

アタシはダンナより6歳年上。で、ダンナは見た目が若いんです。You Tubeに出て「イケオジ」とか言われてまんざらでもないようですが(笑)、アタシのほうもいつも若々しく、ハツラツとしていないと釣り合いが取れないんですよ。そういうのはメイクとか、ファッションだけじゃごまかせない。やっぱり内面から出てくるものじゃないとダメね。内面からの若さを保つために「どんなことに対しても積極的に面白がることが大事なんじゃないか」なんて思うんですよね。「面白そうなことにすぐに飛びつく」っていうか、「開き直ってなんでも面白がっちゃう」感覚。「こんなことやって何が面白い?」なんて、否定的になったり、皮肉っぽく切り捨てないってことが大事なんじゃないかなって。

ダンナとYou Tubeを始めたのもそんなきっかけからなんです。二人ともブログは既にやっていたので違和感はなかったんですが、とはいえYou Tubeなんて……ちょっとひるんだところもありましたね。でも子どもたちが応援してくれて、みんなでいろいろとやっていたら楽しくなって、その結果があの「すっぴんメイク動画」ですよ(笑)。600万回再生ですって! そんな多くの方々にあの顔を見られた、というか見てくださった。こんなことはあのとき 「はぁ? You Tube! 無理無理」なんて言っていたら、何も始まっていなかったこと。やっぱりどんなことでも、先入観や偏見を持たずに面白がることが大切なんですよ。

『70歳、すっぴん人生』(研ナオコ 著)
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研ナオコ
1953年生まれ。静岡県出身。歌手、タレント、女優。
1971年にシングル『大都会のやさぐれ女』で歌手デビュー。1975年には『愚図』でFNS歌謡祭・優秀歌謡音楽賞を受賞する。その後も、『あばよ』『かもめはかもめ』『夏をあきらめて』『泣かせて』『Tokyo見返り美人』など数々のヒット曲を世に送り出す。歌手活動以外にも、数多くのCMやバラエティー番組に出演するなど、幅広い分野で活躍。

 


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