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サクラの開花、どこからか香ってくるキンモクセイ……花で季節の移ろいを感じることは多いですが、「木」で季節の変化を感じる機会は少ないかもしれません。しかし、木も1年を通じて変化をしているのです。

秋には種を飛ばしたり、冬に枯れているように見える木は寒さや乾燥から身を守っていたり、さまざまな工夫をしています。そんな植物の不思議をわかりやすく説明してくれるのが、『まちなか植物観察のススメ』(小学館)です。植物観察家・鈴木純さんが主催する、予約が取れない人気植物観察会を漫画家・イラストレーターのカツヤマケイコさんが漫画で再現しました。難しいはずの植物の生態を笑いながらマスターでき、なかなか覚えられない植物の名前も自然と頭に入ってきます。

1年を通じて楽しめる「まちなか植物観察」の奥深さを紹介します。

監修/鈴木 純 漫画/カツヤマケイコ

準備は不要、気軽に始められるのがポイント

「まちなか植物観察」には、特別な準備は不要です。わざわざ出かけるのではなく、通勤や買い物の途中など気軽に楽しめます。

季節の植物を見逃さないように

まちなかといえども、四季を通じてさまざまな植物が楽しめます。季節ごとのおすすめの植物が紹介されています。今回は、これからの季節にチェックしたい植物を紹介します。ぜひ、ご近所で見つけてください。

季節毎に植物を観察すると、その日一日の貴重さに気付く

漫画に入りきらなかった植物の情報を、植物愛にあふれる鈴木純さんがコラムとしてまとめています。

【JunJunの観察コラム】季節別植物観察

私は植物観察を、いつも同じ場所、同じルートで行うことをお勧めしています。といっても、わざわざ観察スポットを設定する必要はありません。いつも通る道で、生活の「ついでに」観察してもらえれば十分です。

たとえば私なら、学生時代には駅から大学への道を歩きつつ植物を探していましたし、社会人のときは、お昼休みに行く公園で植物を見ていました。今となっては外を歩き回ることもせず、家の庭で毎日植物を見ています。

同じ場所で植物を見て飽きないの? と思うかもしれません。これがなんと、まるで飽きません。なぜなら、植物は季節に応じてその姿を変えますし、春と秋ではちがう植物に出会えるからです。私たちが変わらなくても、植物の方がどんどん変わってくれるのです。

ためしに春を思い浮かべてみてください。冬に寂しく枯れたような姿になっていた木々は、春になると急に芽吹きはじめます。茶色い景色が淡い緑色になり、気付けば一気に濃い緑色になるこの変化は、同じルートで見続けることでより深い驚きとして感じることができます。暖かくなれば、足元では小さな草花が次々に咲き、新緑だった木々にも花が咲きます。それに気を取られていると、草花はすでに果実になっていたりして、植物の変化は目まぐるしくやってきます。秋には果実と種子を探して遊び、冬には寒さに耐える植物の工夫を観察します。そうしているとあっという間に1年が過ぎていきます。

植物観察をしていると、カレンダー以外の方法で季節の変化を感じることができるようになります。今年は春が遅いなぁとか、ずいぶん秋が早いなぁと感じていると、植物と自分がつながったような感覚がしてきて嬉しくなるものです。

また、季節毎に植物を観察することは、その日一日の貴重さに気付くことでもあります。なにせ、今日見た植物の姿を、明日もまた見られるとは限らないのですから。植物観察をしていると、いつもの道が「特別な道」に変わるのです。

ケヤキの春夏秋冬の変化
(左上より時計まわりで、春、夏、秋、冬)

* * *

『まちなか植物観察のススメ』(監修 鈴木純、漫画 カツヤマケイコ)
小学館

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鈴木純(すずき・じゅん)
植物観察家、植物生態写真家。1986年、東京都生まれ。東京農業大学で造園学を学んだのち、青年海外協力隊に参加。中国で砂漠緑化活動に従事する。帰国後、国内外の野生植物を見てまわり、2018年にフリーの植物ガイドとして独立。野山ではなく、街中をフィールドとした植物観察会を主催している。2021年に第47回東京農業大学「造園大賞」を受賞。著書に『そんなふうに生きていたのね まちの植物の世界』『種から種へ 命つながるお野菜の一生』(ともに雷鳥社)、『ゆるっと歩いて草や花を観察しよう! すごすぎる身近な植物の図鑑』(KADOKAWA)他、雑誌等への寄稿多数。
https://beyond-ecophobia.com/

カツヤマケイコ
漫画家、イラストレーター。1975年京都府生まれ。 百貨店勤務を経て漫画家&イラストレーターに。女性誌を中心に活躍中で、プライベートでは一男二女子のママ。著書に自身の子育てを描いた『ごんたイズム』シリーズ(双葉社)、『まるごとわかる保育園』(自由国民社)、『産婦人科医宋美玄先生が娘に伝えたい 性の話』(小学館/共著)、『東京アンティークさんぽ』(双葉社)などがある。アンティーク好きが高じて、東京・三鷹で古道具とアクセサリーの店「BROCCA」を営む。
https://www.instagram.com/brocca1352/

 

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